新型Z900RS/ZX-10R/新アドベンチャーetc。カワサキ(KAWASAKI)関連注目ニューストピック【2025年11月版】

新型Z900RS/ZX-10R/新アドベンチャーetc。カワサキ(KAWASAKI)関連注目ニューストピック【2025年11月版】

量産史上初のスーパーチャージャー搭載バイク、Ninja H2シリーズをはじめ、現行車で唯一の250cc4気筒を積むNinja ZX-25Rなど、独自路線を追求し続けているカワサキ。そんな同社に関連して、2025年11月はどんなニュースや記事が注目を集めていたのだろうか。ヤングマシンの中から厳選して注目トピックをお伝えする。海外での新型発表からジャパンモビリティショーでの世界初公開まで、怒涛のニュースラッシュ!


●文:ヤングマシン編集部

新型「ニンジャZX-10R」は国内導入は2026年夏か

まずは欧州と北米で発表されたスーパースポーツの旗艦、新型「ニンジャZX-10R/RR」の話題だ。 最大の特徴は、フロントカウルに設けられた大型のウイングレットだろう。従来の一体型デザインから明確に突出した形状へと変化し、ダウンフォースを約25%向上させた。コーナリング時のフロント接地感が高まり、よりアグレッシブな走りの実現に寄与するという。

また、5インチTFTフルカラーメーターの採用やスマホ連携機能など、現代的な電子装備もアップデートされている。エンジンやフレームの基本構成は継承しつつも、フォークオフセットの変更やピボット位置の調整など、空力向上に合わせた車体側の最適化も見逃せない。日本国内への導入は2026年夏頃を目指しているとのことで、公道での対面が待ち遠しい一台だ。

21インチ&パラツインのアドベンチャー「KLE500」が登場

続いて海外で突如発表されたのが、ブランニューモデル「KLE500」だ。かつてのKLEの名を冠するこのモデルは、ニンジャ500やエリミネーターと同系の451cc並列2気筒エンジンを搭載する。 特筆すべきは足まわりで、フロントに21インチのスポークホイールを採用しながら、リヤは17インチという組み合わせだ。本格的なオフロード走破性を予感させつつも、リヤの小径化によりオンロードでの旋回性や足着き性も考慮したキャラクターと推測できる。

北米価格はエリミネーターと近い設定となっており、エントリー層からベテランまで狙える位置づけだ。上級版の「SE」には大型スクリーンやTFTメーターも装備される。国内導入については現時点で不明だが、400cc版での展開など期待せずにはいられない一台といえよう。

モビリティショーのカワサキブースは「伝統と革新」がテーマ

ジャパンモビリティショーのカワサキブースは、「伝統と革新」をテーマに掲げた熱気ある展示内容だった。 プレスカンファレンスで強調されたのは「W」ブランドの60周年だ。元祖である「650-W1」から、現行のW800、そして新型のW230が一堂に会し、カワサキの二輪車の原点をアピールしていた。

一方で未来への革新として、水素エンジン搭載のコンセプトバイクや、直列6気筒水素エンジンのモックアップも展示。内燃機関の存続に向けたカワサキの執念とも言える取り組みが可視化されていた。

そのほか、Z900RS SEの世界初公開や、日本初公開となるZ1100 SEなど、過去の名車へのリスペクトと次世代技術が交錯する、見応えのあるブース構成となっていた。

「Z900RS」ブラックボール&SEの実車詳細、ポジ変更に注目

ジャパンモビリティショーで公開、2026年モデルとしてマイナーチェンジを受けた「Z900RS」の実車詳細も判明した。 とくに注目なのが「ブラックボールエディション」だ。

欧州のスタンダード仕様に準じつつ全身をブラックアウトしたこのモデルは、日本市場において標準モデル的な位置づけになるという。タンクの「Black Ball Edition」の文字や、ヘアライン仕上げのサイレンサーなど、細部の質感も高い。

さらに重要なのがライディングポジションの変更だ。ハンドル幅が詰められグリップ位置が下がったほか、シートのクッション性が向上している。実際に跨った印象では足着き性は従来と変わらず、殿様乗りから若干スポーティーな姿勢へと適正化されたようだ。SEもブレンボやオーリンズに加え、ドラレコ標準装備など魅力が増している。

排気量アップの「ヴェルシス1100 SE」は12月発売へ

アドベンチャーツアラー「ヴェルシス」が進化を遂げた。車名が「ヴェルシス1100 SE」となり、排気量を1098ccへ拡大しての登場だ。 ストロークアップにより最高出力は135psへと向上。これに合わせてハイギヤード化が図られ、クルージング時の快適性がさらに高まっているという。電子制御サスペンションやクイックシフターのアップデートなど、長距離移動を支える装備にも余念がない。

国内仕様はETC2.0やグリップヒーターを標準装備した「SE」のみのラインナップで、発売日は2025年12月20日と間近に迫っている。前後17インチホイールによるオンロード主体のクロスオーバーとして、グランドツアラー的な性格を強めた新型は、冬のロングツーリングの相棒としても有力な候補になるだろう。

戦うための「ZX-10R」レース専用モデル、期間限定で受注

最後に紹介するのは、サーキット派に向けた「Ninja ZX-10R レース専用モデル」受注開始のニュースだ。 2026年モデルの北米仕様をベースとしており、灯火類やABSを持たない純粋なレースベース車となっている。最大のトピックはやはり、ダウンフォースを増大させる新型ウイングレットの装備だ。空力特性の変化に合わせ、フォークの突き出し量やリヤのスプリングレートも変更されている。

受注期間は11月21日から12月16日まで。ナンバー取得は不可だが、最新のエアロダイナミクスをいち早くサーキットで試したいライダーにとっては、見逃せない選択肢となるはずだ。

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