
ホンダは欧州で、同社初の電動モーターサイクル「Honda WN7(ホンダ ダブリュー・エヌ・セブン)」を発表した。2024年秋のEICMAで世界初公開された「EV FUNコンセプト」の量産車版で、その性能の一端が明らかにされている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
車重217kgに600ccクラスの動力性能
2週間前の9月2日に、欧州で「EV FUN Concept」の走行テスト映像を公開したばかりのホンダが、その量産バージョンのブランニューモデルを発表した。ホンダの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが発表したもので、車名は「Honda WN7(ホンダ ダブリュー・エヌ・セブン)」(以下WN7と表記)だ。
モデル名のWN7は、Wがコンセプトの「Be the Wind(風になる)」から、Nが「Naked(ネイキッド)」、7は出力クラスの数字を示している。
欧州の道路でテスト走行を実施し、内燃機関のバイクとは全く異なる、新たな感動体験を提供すると同時に、ホンダ品質も維持しているとした。
サイズ感は1000ccクラスに近いものと思われるがスペックは一部が公表されたのみ。車名からは700ccクラス前後のミドルクラスを連想させるが、実際に出力は18kWの水冷式モーターをベースとしたパワートレインにより、600cc ICE(内燃機関)車に、またトルクは同1000cc車に匹敵する100Nm(10.2kg-m)を発生するという。
この動力を実現するため、電池は固定式リチウムイオンバッテリーを採用し、大きな出力と蓄電量に対応。満充電での航続可能距離は130kmを想定しているといい、CCS2充電規格を採用したことにより30分で20%から80%の急速充電が可能だ。
家庭用充電にも対応し、100%充電までを3時間以内で完了するというが、これは欧州での6kVA充電を想定したものだ。
このほか最近のホンダ車が多く採用する5インチTFTディスプレイを搭載し、スマートフォンと連携することで各種機能が使えるようになるHonda RoadSyncにも対応するほか、EV専用のメニューも用意している。
Honda WN7[2026 EU model]
ショーワ&ニッシンの足元にスポーツラジアルタイヤを装着か
外観からわかる範囲では、ラジエターシュラウドの位置にウインドディフレクターを装備し、ヘッドライトは縦2眼のLEDに水平基調のポジションライトを組み合わせている。ウインカーもLEDとしているほか、倒立フロントフォークはおそらくSHOWA製、ブレーキキャリパーはNISSIN製だ。スイングアームは片持ちとし、タイヤはピレリ製ディアブロロッソIIIでサイズは前120/70R17・後150/60R17を履く。
リヤサスペンションはおそらくリンクレス式。テールランプは横長の楕円タイプでホーク11のものに似ているようにも見える(走行動画公開時に判明)。バーエンドミラーを採用するのもホンダとしては珍しいが、形状としてはレブル1100などにアクセサリー設定されているものと同じように見える。
エンジンに相当する位置には四角い巨大なバッテリーケースを搭載し、小ぶりなラジエターでモーターを冷却する。
フレーム直付けのステップは防振ラバーを備えていないが、これは振動の少ない電動バイクゆえ不要という判断だろう。
ホンダは当初からEV FUNコンセプトを2025年に発売予定とし明言しており、これに則ってWN7の技術仕様の詳細はEICMA 2025で発表、2026年初頭に販売店への納入開始というスケジュールを明らかにした。カラーバリエーションは3色が公開されており、欧州では11月14日までに先行予約した方にシートバッグがプレゼントされる。
Honda WN7[2026 EU model]
春のモーターサイクルショーで展示していることから、日本への導入もほぼ確実だろう。続報が楽しみだ!
Honda WN7[2026 EU model]
カラーバリエーションは全3色だが、色名などは未発表。
ディテール写真
SHOWA製と思われる倒立フロントフォークにダブルディスク+NISSIN製ラジアルマウントブレーキキャリパーを組み合わせ、タイヤはピレリ製ディアブロロッソIII(サイズは前120/70R17・後150/60R17)。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
補助金なしで22万円!ガソリン車に迫る価格破壊 EV 2025年末の生産終了に伴い、新車としては失われてしまった50cc原付。新基準原付も各メーカーから登場しつつあるが、意外とあなどれない選択肢が電動[…]
スーツケース変形ギミックのDNA 「タタメルバイク」を覚えているだろうか。全長690mmというスーツケースサイズから、フロント10インチサスペンションを備えた本格的な小型バイクへと展開する変形機構を持[…]
3/5:ホンダ「X-ADV」2026年モデル ホンダのアドベンチャースクーター「X-ADV」2026年モデルが3月5日に発売される。前年のマイナーチェンジでシャープな外観やクルーズコントロールを手に入[…]
「走る」を変える次世代の相棒 一般的なガソリンバイクが燃料を燃焼させてエンジンを駆動するのに対し、電動バイクはバッテリーに充電した電気でモーターを回して走行する。そのため、排気ガスを一切排出しない、環[…]
兄弟車の「EM1 e:」よりも約10万円安い! ホンダは、原付一種の電動二輪パーソナルコミューター「ICON e:」を発表した。発売は2026年3月23日を予定しており、バッテリーと充電器を含めて22[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
勝利しか認めぬホンダの本気。ワークス直系、Force V4。 世界初の水冷V型4気筒を搭載したマシンは、1982年に登場したホンダVF750マグナ/セイバーとなるが、400クラスでは同年12月発売のV[…]
水冷、フルチェンetc…第2世代も登場【ZRX/バンディット/ゼファーχ】 各メーカーの活発な新型リリースに対し、ゼファーでネイキッドブームの火付け役となったカワサキがまたも動き出した。’94年、もう[…]
和のテイストを煮詰めた神社仏閣デザイン ホンダ・ドリームといえば、今でこそディーラー名として知られてはいるものの、元をただせば1949年に発売されたホンダの大ヒットモデルです。「ドリーム=夢」と名付け[…]
ライフスタイルを意識させるスポーツバイクを狙いながら、パフォーマンスでCBRに負けないのがホンダ! 1982年に打倒2ストロークを掲げて殴り込みをかけた、4ストDOHC8バルブの高回転高出力Vツインを[…]
空冷CB-Fの時代はわずか5年弱だった ホンダビッグバイクの復権を見事に果たしたCB-Fシリーズだが、実は空冷時代の歴史は1978暮~1983年までの5年弱、国内では1979~1982年までの4年間と[…]
人気記事ランキング(全体)
本家ポルシェが935を走らせたと同時に公道仕様を完成 レースヒストリーは本が何冊も書けるほどの実績を誇るクレーマーレーシングですが、その実力にほれ込んだ顧客向けに、数々のチューンドポルシェも作り上げて[…]
まるでスポーツカーのような佇まい! 都会に溶け込むクールデザイン 一目見ただけで「お、格好いいな」と思わせるのが、このバイクの持つ力だ。ヤマハの誇るスポーツスクーター「MAXシリーズ」のDNAを継承し[…]
空冷CB-Fの時代はわずか5年弱だった ホンダビッグバイクの復権を見事に果たしたCB-Fシリーズだが、実は空冷時代の歴史は1978暮~1983年までの5年弱、国内では1979~1982年までの4年間と[…]
クルマより手軽でバイクより雨に強い! 第三の選択肢 「近所への買い物や子供の送迎にクルマを出すのはちょっと面倒。でもバイクは雨風がツラいし、荷物も乗らない」。そんな日常の悩みを見事に解決するのが、ドア[…]
オイルタンクを左前に移動、フレーム・足まわりとラジアルタイヤで大幅刷新! 1985年にヤマハがリリースしたSRX400/600(SRX-4、SRX-6)は、ご存じトラディショナル単気筒の象徴となったS[…]
最新の投稿記事(全体)
ヤングマシン電子版2026年5月号[Vol.642] 【特集】◆キタぜっ!! “みんなの”400直4CB400 SUPER FOUR E-Clutch ConceptCBR400R FOUR E-Cl[…]
使い途の多い「加熱」。サンメカなら持っておきたいヒートガン メンテナンスではサビたネジを緩めたり固着したガソリンを除去したり、パリパリに固まったテープやステッカーを除去するなど、ボルトやビスを回す以外[…]
勝利しか認めぬホンダの本気。ワークス直系、Force V4。 世界初の水冷V型4気筒を搭載したマシンは、1982年に登場したホンダVF750マグナ/セイバーとなるが、400クラスでは同年12月発売のV[…]
実は9000台程度しか生産されなかったレアモデル 実のところヨーロッパは、1966年から1975年の間に9000台程度が製造されたにすぎません(諸説あります)。ロータスの会社規模を顧みれば、それでも多[…]
自然豊かな公園内でキャンプを楽しめる 昨年、2025年2回目の開催となったコヨーテミーティング。渡瀬川河川敷からスバル運動公園に場所を移し、さらに春、秋と年2回開催が定番化してきた。仲間とのキャンプだ[…]
- 1
- 2































































