たびたび話題に上がる、バイク用駐車場の不足問題。今回は、道路上を活用した先進的なバイク駐車場が多い、神戸市の事例について紹介しよう。民間事業者による設置事例をメインに取り上げるが、次回では神戸市役所にもインタビューをし、その背景や課題にも触れていく。
●文:田中淳麿(ヤングマシン編集部)
繁華街に多く設置されている”路上駐車場”
県下随一の繁華街として、買い物客や観光客で賑わう三宮(さんのみや)/元町(もとまち)の周辺を歩いていると、バイク駐車場が次々と目に入ってくる。なぜなら、その多くが路上駐車場であり、行き交う人々の目に触れるような造りになっているからだ。
都市の駐車場整備について定める”駐車場法”に基づく”路上駐車場”は、道路の路面に一定の区画を設けて地方公共団体が設置するものだ。
都市部に多いコインパーキングなどの”路外駐車場”や大規模商業施設等の敷地内に設置される”附置義務駐車場”と違い、構造的にはとても簡単なもの。
もっと全国的にも増えてほしいものだが、どちらかといえば駐車需要に対応するための暫定的な措置とされているために、取り組む自治体が少ない現状がある。
神戸市では道路再編などのタイミングに合わせ設置
2006年の道路法施行令の改正(内容は後述)以降、神戸市では道路再編などのタイミングに合わせ、一方通行の道路沿いに路上駐車場を設置するなどして放置駐車対策を実施。既存の駐車場で満たせない、バイク利用者の需要にも応えている。
六甲山を背にした坂の多い港町で知られる神戸市だが、そこでは小さなモビリティたちが目いっぱい活用されていた。
そういった背景もあり増えていった”路上駐車場”。バイクユーザーとしては、他の自治体にもぜひ、積極的に取り組み増やしていってもらいたい駐車場だ。
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