ヤマハMT-10SP ABS試乗インプレッション【強心臓が手中に。究極の電子制御】

’22 ヤマハMT-10SP ABS ディテール写真解説

スタイリング

【’22 YAMAHA MT-10SP ABS】■全長2100 全高1165 軸距1405 シート高835(各mm) 車重214kg ■水冷4スト4気筒DOHC4バルブ997cc 166ps/11500rpm 11.4kg-m/9000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量17L ■ブレーキF=ディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●色:銀 ●価格:218万9000円(STDは92万5000円)

フレームの側面にあったカウリングを省略するなど、小顔化と合わせてよりミニマムなスタイリングとなったMT-10。SPはアンダーカウルが追加された。標準装着タイヤはブリヂストンのS20から専用設計のS22へ。車両重量はSP、STDともに2kg増えたほか、ドリブンスプロケットは43Tから42Tへと変更されている。

【ライディングポジション】シート高は10mmアップの835mm。やや腰高ではあるが、座面が広くて自由度が高いのは好印象。またハンドルが比較的高めで街乗りも苦にならない。[身長175cm/体重68kg]

エンジン

997cc水冷DOHC4バルブ直4は新排ガス規制をクリアしつつ最高出力を160→166psへ。クイックシフターはアップ&ダウン対応に。

2段膨張室を採用するミッドシップマウントサイレンサーは、従来あった黒いカバーを省略してよりミニマムに。内部は通路径の最適化などを実施している。

タンクの両サイドにある吸気ダクトはエンジンパワーの凄みを想起させる造型とし、タンクカバー上面のグリルと合わせてサウンドを視覚的に表現している。

足まわり

SPのオーリンズ製電子制御サスペンションは、市販二輪車初となるスプールバルブ内蔵タイプへ進化。STDは前後ともKYB製で、フロントはカートリッジ式だ。SPのスイングアームはバフ&クリア塗装としてプレミアム感を演出。

主要装備

SPのみだったフルカラーTFTメーターとライディングモードYRCを全車が採用。6軸IMU追加でバンク角も反映する。最高速を任意に設定できるYVSLを新採用。

すべての設定は左右のスイッチで行う仕組みだ。

SP/STDともフロントブレーキにブレンボ製の純ラジアルマスターを新採用し、リザーバータンクは別体式へ。なお、SPはブレーキ/クラッチレバー/ハンドルバーを銀→黒として差別化。APSG(電子制御スロットル)の新採用によりスロットルワイヤーが消えたのも新型の特徴だ。

燃料タンク容量は17Lで変更なし。新作の樹脂タンクカバーによりライポジの自由度やホールド感が向上。

タンクカバー上面にある穴はアコースティックアンプリファイアグリル。音響用デバイスだ。

SPのシート表皮にはステッチが入るのが特徴だ。シート下にはETC車載器すら入らない。

オーリンズの電子制御サスペンションを採用するSPだが、前後ともプリロード調整は手動だ。これはリヤ用に付属するフックレンチ。

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