カワサキは欧州で新型の「Ninja H2 SX/SE」を発表した。ボッシュのレーダー機能を軸としたARAS(ライダー支援システム)を新搭載し、エンジンは4000~8000rpmを中心に全域でパフォーマンスを向上。小型化したLEDヘッドライトや継続採用のコーナリングランプなどに加え、各種電子制御もマシマシになっている。
全身アップデートのスーパーツアラー、さらなる安全性と利便性を獲得
カワサキならではのバランス型スーパーチャージドエンジンを搭載するスーパーツアラー「ニンジャH2 SX/SE」がモデルチェンジを果たした。ECUを含むシステムのコアを入れ替え、エンジンの全域パフォーマンスアップや電子制御の盛り込みなど、長足の進化を遂げている。
注目はボッシュ製のライダー支援システム・ARAS(Advanced Rider Assistance Systems)を日本車として初、またスポーツツアラーとして世界で初めて採用したことだろう(外国車のアドベンチャーモデルには採用例あり)。ARASはミリ波を使用したレーダーセンサーを車両の前後に配置し、これを軸にACC=アダプティブクルーズコントロール(前車追従型クルコン)やBSD=ブラインドスポットディテクション(死角検知)、さらにFCW=フォワードコリジョンウォーニング(前方衝突警告)の機能を持たせている。これに加え、坂道発進を用意にするVHA=ビークルホールドアシスタント、急制動を後続車に知らせるESS=エマージェンシーストップシグナルも採用した。
メーターパネルは視認性に優れた6.5インチTFTディスプレイを新採用し、スマートフォンとの接続も。また、ボッシュがベースを開発したアプリ『カワサキSPIN』にも対応している。これはスマートフォンにアプリをインストールすることで、メーターパネルと連動して電話やナビなどの機能を使えるようになるというものだ。
リファインされたエンジンは排ガスのクリーン化と低燃費を促進しつつ、中回転域のトルクを向上している。
新しいアッパーカウルはARASのレーダーを組み込んだデザインとしながら、ニンジャH2 SX/SEにフレッシュなルックスを与えた。エルゴノミクスもリファインされたほか、リモートキーを使用するKIPASSやタイヤ空気圧を検知できるTPMSといった装備で利便性の追求にも抜かりはない。
バリエーションのSEは、スカイフックテクノロジーを採用した電子制御サスペンション・KECSと、ブレンボ製Stylemaキャリパーをフロントブレーキに採用する上級モデルだ。
KAWASAKI NINJA H2 SX / SE[2022 EU model]
主要諸元■全長2175 全幅790 全高1260 軸距1480 シート高835(各mm) 車重266kg[267kg]■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm(ラム圧過給時210ps/11000rpm) 14.0kg-m/8500rpm 変速機6段 燃料タンク容量19L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格&発売時期:未発表 ※[ ]内はSE ※諸元等は全て欧州仕様
参考:北米ではSEが2万7500ドル(日本円換算約316万4000円)と発表された
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