●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:磯部孝夫 ●取材協力:パインバレー
軽快なフットワークを生み出す足まわりに脱帽!
スターターボタンを押すと同時に、2in1マフラーから迫力あるサウンドが鳴り響いた。勢いよく目覚めたM8エンジンは、114ciのストックから排気量を少し上げ、カナダMJKパフォーマンス製のエアクリーナーやトラスクパフォーマンスのフルエキゾーストで吸排気をモディファイ。
走り出すと、見た目で感じたボリューム感は消え去ってしまう。強力なエンジンによって軽々と巨体が加速し、ハンドリングも意外なほど軽快だ。
なによりまず足まわりが秀逸で、ハイパープロの前後サスペンションが初期はしなやかに動き、ストロークの奥ではしっかりと踏ん張りが効く。前後ホイールはロードレースのトップカテゴリーで鍛え抜かれたBSTカーボンホイールで、軽量かつ高剛性。路面追従性に優れ、乗り手はトラクションをしっかりと感じる。
乗る前に警戒したのは、スイングアームが伸ばされていることだ。より低く長いフォルムは魅力だが、街乗りしたときの旋回性やフットワークが犠牲にならないか気になった。
しかし、そんな懸念もバネ下重量の軽さと巧みなサスセッティングで解消している。強烈な加速もサドルマンのツーアップシートが受け止めてくれ、長時間の走行でもゲル入りでお尻が痛くならない。ラジアルマウントキャリパーがもたらすブレーキのタッチもこの上ないもの。
乗るたびにパフォーマンスアップしているこの1台。パインバレーは一体どこまで突き詰めるのか、今後も楽しみでしかない!
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