カワサキは欧州と北米で「Z H2」のバリエーションモデル「Z H2 SE」を発表した。SHOWA製スカイフックEERAテクノロジーを用いたセミアクティブ電子制御サスペンションとブレンボ製Stylema(スティレマ)キャリパーを奢り、専用カラーを採用。北米では標準モデルの新色も登場している。
ヴェルシス1000SEに続く“スカイフック”テクノロジー採用で足まわりを強化
バランス型スーパーチャージドエンジンを搭載する、カワサキのスポーツネイキッド『Z』シリーズのフラッグシップモデル「Z H2」に、電子制御サスペンションとブレンボ製の強化ブレーキを採用した上級版の「Z H2 SE」が登場した。欧州と北米で発表され、いずれ日本仕様も登場するものと思われる。
SEが採用するのはSHOWA製スカイフックEERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)をベースとしたKECSで、路面の凹凸や荷重移動、加減速などの外的要素に対し、車体が空中から吊り下げされているかのように安定した挙動を実現するというもの。ソレノイドバルブによって1000分の1秒単位でコントロールされ、スポーツライディング等においてもバンプなどにリアルタイムでリアクションでき、さらにライディングモード「スポーツ、ロード、レイン、ライダー(マニュアル設定)」によって挙動が変化する。
ビルトインされたストロークセンサーによってストローク速度とポジションを1000分の1秒単位でとらえ、これを100分の1秒単位でセンシングするIMUによる車体姿勢、前後ホイールの回転速度と掛け合わせ、リアルタイムで減衰力をアジャストしていく。ベースとなるメカニカルコンポーネントは前:SHOWA製φ43mmSFF-CA(セパレートファンクションフロントフォーク・カートリッジ)と、後:BFRC(バランスフリーリヤショック)だ。
また、フロントブレーキにはよりハイスピードに対応するため、軽量かつ冷却性能に優れたブレンボ製スティレマ・モノブロックキャリパーを採用し、φ320mmダブルディスクを組み合わせる。併せてブレンボ製フロントブレーキマスターシリンダーも採用した。
なお、Z H2 SEの国内導入予定時期は2021年春頃。価格を含め、詳細な情報が入り次第お伝えしていきたい。
KAWASAKI Z H2 SE[2021 model]
【KAWASAKI Z H2 SE[2021 model]】主要諸元■全長2085 全幅815 全高1130 軸距1455 シート高830(各mm) 車重240kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/85000rpm 変速機6段 燃料タンク容量19L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ※諸元は欧州仕様 ●価格:未発表 ●国内導入時期:2021年春頃
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