パウダーコーティングカトーに聞く

耐熱性/耐久性に優れたマフラーペイント「セラコート」がもたらす最強の仕上がり

今、話題のエキゾースト用ペイントと言えば、米軍などでも採用例が多いと言われる「セラコート」。施工が難しく様々なハードルもあるため、サンデーメカニックレベルでのDIYはできない。果たしてどのような特徴を持ったペイントなのか、プロに尋ねた。


●文:田口勝己 写真:栗田晃 ●取材協力:パウダーコーティグカトー ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

マフラーペイントの世界で、いま話題となっているのが「セラコート」だ。セラミックと聴き、ファンヒーターの熱源を思い浮かべる読者が多いと思うが、真っ赤なあの熱源を見れば、高温に耐えそう? とは誰もが連想できる。

一般的な耐熱塗料と比べ、耐熱性、表面硬度ともに高く、理想的なペイントのように思えるはずだ。そんな印象を持ちつつ、セラコートの施工代理店であり、これまでに様々な部品への施行実績があるパウダーコーティング・カトー代表の加藤氏に尋ねてみた。

「耐熱温度や表面硬度が高く、耐久性も良いですね。でも、すべてが良いわけではないと思ってます」。自身がバイクファンで、誰もが認める旧車好きでもある加藤さんの言だ。

たとえば、同じマフラーでも新品と中古では施工後に違いが出ることがあるようだ。汚れ落としやサンドブラスト後に施工を実施。新品も中古も同じ作業工程なのだが、なぜか違いが出てしまうこともあるそうだ。「まだまだ勉強しないといけませんね…」と加藤氏。

しかし、上手く仕上がったときの素晴らしさは唯一無二。これまでの経験では、4ストチューンドエンジンのように排気温度が高い車両やサビが出ていたエキゾーストパイプの施工において、納得しがたい結果になる例があったそうだ。一方で、2ストマフラーやチャンバーのように排気温度が低く、さらに程度の良い部品への施工では、かなり良い仕上がりを得られ、お客さんに喜ばれているとのこと。

取材時に施工していた2ストオフ車用マフラーは、まさにそんな好例と言えそうだった。大切なマフラーをペイントしたい際には、パウダーコーティング・カトーへ、まずは相談してみるのが早道と言えそうだ。

気になる汚れはバッサリ焼き切る

どんなペイントでも段取り次第で仕上がりが決まってしまうもの。2ストマフラーの場合は、オイルやドロの固着が仕上がり不良最大の要因になるため、プロパンバーナーで気になる部分を焼き切っている。内部に燃焼不良のカーボンで詰まっていると、なおさら面倒だ。

強力なサンドブラストでさらに下処理

気になる汚れを焼き切った後に直圧式ブラスターで旧ペイントを完全剥離し、鉄板地肌を露出させる。サビでむしばまれていたマフラーの場合は、このサンドブラストの仕上がり段階で鉄板表面各所がアバタになって出てくる。旧ペイントは完全除去するのが基本だ。

エキゾーストパイプにはニッケルメッキ!?

サビの発生を少しでも抑える目的から、このモデル用マフラーは溶接前のエキゾーストパイプ部品だけにニッケルメッキ処理を施していたようだ。60年代からバイクメーカーは様々なチャレンジを実践し、サビにくいSUS 素材を80年代には採用開始。今ではコストダウンが目立ちますよね…。

惚れ惚れする半艶感の仕上がり

今回ペイントしたオフロードバイク用純正マフラーは、オフ車ファンで様々なマシンのオーナー経験がある加藤氏にとっても、驚くほど良いコンディションだったそう。そんな下地が良いマフラーだったからこそ、美しい仕上がりを得ることができたとも言える。

セラコートマフラー by パウダーコーティングカトー
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【パウダーコーティング・カトー代表 加藤金親氏】60~70年代に登場したオフロードバイクファンの集い「トレールクラブ」の世話人である加藤氏。どんなに素晴らしいペイントでも「塗る部品のベースコンディションが何よりも大切」だと力説する。実に頼もしい「旧車ファンのプロペインター」である。

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