●記事提供:モーサイ
電気自動車のスペックには「定格出力」なるものが記載されている
2022年、日本独自の規格である軽自動車に新しいEV(電気自動車)が誕生したことで、日本のモータリゼーションにおいてEVの普及が本格的に進み始めています。そのモデルこそ、日産 サクラ/三菱 eKクロスEVです。
軽自動車ですから最高出力は自主規制値の47kW(64馬力)となっていますが、最大トルクは195Nm(19.8kgm)と2.0Lエンジン並み。こうしたトルクフルな点が電動パワートレインの特徴で、鋭い加速や余裕のある乗り味を生み出しているわけです。
ところで、サクラやeKクロスEVのカタログ(主要諸元)を見ていると、定格出力20kW(=27馬力)というスペックが記載されていることに気付きます。
エンジン車では見たことがない、この定格出力という項目は何を示しているのでしょうか、そこにはどんな意味があるのでしょうか。
定格出力とは「安定して出せるパワー」を示している
シンプルにいえば定格出力とは「安全な運転状態において安定して出すことのできるパワー」のことです。
逆にいえば、最高出力とは瞬間的に出せるパワーの最大値であって、最高出力を発生している状態というのは、モーターに無理を強いていることになります。
このように聞くと、「エンジンであれば最高出力を出し続けられるのにモーターはダメだなぁ」と思うかもしれません。ですが、通常の量産車レベルではエンジンの最高出力を出し続けるのはかなり困難なことです。負荷をかけた状態でアクセルを全開にしていると、最悪エンジンがオーバーヒートしてしまうのは想像できるかと思います。
モーターはエンジンより劣っているというわけではありません。モーターをエンジンになぞらえるならば、オーバーヒートなどしないレベルで出し続けられるパワーの参考数値が定格出力と言えるでしょう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
「みんなが使えるクラス最軽量級モビリティ」PEV600 今回PEV600をご紹介する前に、先代モデル”GEV600”のご説明をさせていただきます。 GEV600は2020年秋に第一種原動機付自転車とし[…]
電動二輪パーソナルコミューター×2機種発表に加え、バッテリーシェアリングサービスも展開 ホンダはインドで、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック […]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
新エンジン、電動スポーツ、電動都市型バイク、全部やる! ホンダは新しい内燃機関と電動パワーユニットの両方で行く! そう高らかに宣言するかのような発表がミラノショー(EICMA 2024)で行われた。ひ[…]
123年以上の歴史で迎える大きな節目として電動バイクの新ブランドを構築 250~750ccのミドルクラスバイクで世界的に存在感を放っているロイヤルエンフィールドが、新しい電動バイクブランド「FLYIN[…]
最新の関連記事(モーサイ)
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
「一時停止違反」に、なる!/ならない!の境界線は? 警察庁は、毎年の交通違反の取り締まり状況を公開しています。 最新となる「令和3年中における交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等につい[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
一回の違反で免許取消になる違反 交通違反が点数制度となっているのは、よく知られている。交通違反や交通事故に対して一定の基礎点数が設定されており、3年間の累積に応じて免許停止や取消などの処分が課せられる[…]
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことが判明した[…]
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
CB750/900Fと並んで進んでいた、ホンダが大攻勢に賭けた初の新エンジン! どのクルマメーカーもお手上げだったマスキー法という排気ガス規制をクリアして、ホンダが世界に認められたCVCCエンジン開発[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
最新の投稿記事(全体)
さすがはヨシムラ、参列者が超豪華! 1954年に創業し、今年で70周年という節目を迎えたヨシムラ。その歴史は常に“挑戦”とともにあった。巨大メーカーや乗っ取り、工場火災といった、目の前に立ちはだかる強[…]
2&4ストロークハイブリッドV3は実質4ストロークV4と同効率! 数々の伝説を残してきたNSR500が2001年シーズンで最後の年を迎えた。これで2ストローク全盛に完全な終止符が打たれたわけだ。対する[…]
どんなUber Eats配達員でも必ず持っている装備といえば、スマートフォン。これがなければ、仕事を始めることすらできません。 そんなスマートフォンですが、太陽が強く照っている日に使うと画面が真っ黒に[…]
今シーズンに続き富樫虎太郎選手を起用、新加入は木村隆之介 元MotoGPライダーの中野真矢さんが率いるレーシングチーム「56RACING(56レーシング)」が、2025年のレース活動概要を発表した。 […]
全日本ST1000とASB1000の両カテゴリーを制す! 開幕2連勝を飾り、常にポイントリードし最終戦を待たずにチャンピオンを決めた全日本ST1000クラスに比べ、ARRC ASB1000クラスは、ポ[…]