
スーツケースからバイクへ変形する驚愕のギミックをもつ「タタメルバイク」でで世間を驚かせたICOMA。彼らがさらなる進化を遂げた次世代機「tatamo!」を米国のSXSWで発表した。今度は16歳以上なら免許不要で乗れる特定小型原付。しかも、ただの乗り物ではなく、感情豊かにライダーと対話するロボティクスモビリティとなっている。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:ICOMA
スーツケース変形ギミックのDNA
「タタメルバイク」を覚えているだろうか。全長690mmというスーツケースサイズから、フロント10インチサスペンションを備えた本格的な小型バイクへと展開する変形機構を持つ、令和のモトコンポともいうべき一台だ。
マンションのエレベーターにも持ち込め、最高速度45km/hで公道をしっかり走れる原付一種モデルは、駐車スペースに悩む都市部のユーザーに革命的だった。「変形するおもちゃ」ともいうべきワクワク感こそ、ICOMAの真骨頂。そのDNAは、今回発表された「tatamo!」にも色濃く受け継がれている。
特定小型原付「tatamo!」の身軽さ
新型「tatamo!」の最大のトピックは、最高速度20km/hに設定され、16歳以上であれば運転免許なしで乗れる「特定小型原動機付自転車」として開発されている点だ。前作のタタメルバイクは原付一種免許が必要だったが、tatamo!はより多くの人が気軽にアクセスできるモビリティへと敷居を下げた。
折りたたみ時の全高は786mm、展開時でも全長1130mmというとてもコンパクトなパッケージング。航続距離もしっかり30kmを確保しており、ちょっとした買い物や近所のカフェへの足として、圧倒的な身軽さを発揮するだろう。
感情と走行音を持つ、生きている相棒
スペック以上の驚きが、インタラクション機能だ。ToFセンサーやカメラ、タッチセンサーを駆使し、ライダーとの距離や触れ合いによって約2.8インチのディスプレイ上で「表情」をコロコロと変化させる。
さらに、走行速度に合わせて独自の走行音を生成する機能まで搭載。静かすぎる電動バイクの弱点を逆手に取り、音による乗車時の高揚感を演出する心憎いギミックだ。まるで意志を持った相棒と出かけるような、新しいライディング体験がここにある。
日常に溶け込むスマートな実用性
量産化に向け、変形機構そのものも大幅にブラッシュアップされた。タタメルバイク以上にシンプルかつスムーズにバイク状態へと展開できるようになっただけでなく、今回は多彩なユースケースに対応するラゲッジエリア(荷台)を確保。
通勤のカバンから買い物袋まで、ライフスタイルに合わせた荷物の積載が可能になった。実用性が増したことで、休日のガレージホビーから、毎日の生活に欠かせない頼れるツールへと昇華している。
おもちゃの心がミライの移動を変える
「おもちゃのこころでミライをつくる」。ICOMAが掲げるそのビジョンは、tatamo!の登場によっていよいよ現実のものになりつつある。現在も開発が進められているこの次世代モビリティは、ただの便利な道具を超え、日々の移動をエンターテインメントに変えてくれる存在だ。価格や発売時期の正式アナウンスが待ち遠しい。新たな相棒が街中を走り回るその日は、もうすぐそこまで来ているといえそうだ。
ICOMA tatamo! SPECS
| 車両区分 | 特定小型原動機付自転車(16歳以上免許不要) |
| 最高速度 | 20km/h |
| 航続距離 | 30km |
| ディスプレイ | 約2.8インチ |
| センサー | ToFセンサー、カメラ |
| 全長(折りたたみ時) | 584mm |
| 全幅(折りたたみ時) | 350mm |
| 全高(折りたたみ時) | 786mm |
| 全長(バイク状態) | 1130mm |
| 全幅(バイク状態) | 600mm |
| 全高(バイク状態) | 937mm |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新型バイク(日本車/国産車))
製造工程の見直しで熟成!スペック維持で登場した最新「2027年モデル」 ヤマハ発動機は、3気筒スーパースポーツフラッグシップ「YZF-R9 ABS」の最新仕様となる2027年モデルを発表した。プロダク[…]
2021年モデルで国内導入が終了した過給モンスターが帰ってきた! 2015年に登場したNinja H2は、「誰も経験したことのない走行体験を実現する」という目標のもと、川崎重工業グループのガスタービン[…]
アッパーまでライムグリーンに染まったニューグラフィック VERSYS 650は、オンロード性能に主軸を置きつつ、多様な路面状況の変化にも対応できる走破性を備えたカワサキのミドルクラス・マルチパーパスだ[…]
不等間隔爆発とスロットルシンクロが生み出す極限のリニアトルク YZF-R1は、1998年に欧州仕様の販売を開始して以来、スーパースポーツカテゴリーを牽引してきたヤマハモーターサイクルのフラッグシップモ[…]
乾燥重量127kgを実現したクロモリフレームとアルミスイングアームの肉体 水冷4サイクル単気筒エンジンがもたらす21.5kWの推進力と本格的な排気系 心臓部には、総排気量249ccの水冷4ストローク単[…]
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
約半年遅れて発売の全国版はバッテリー&充電器付き! 本田技研工業(以下ホンダ)とヤマハ発動機(以下ヤマハ)は2024年8月、原付一種に相当するホンダの電動二輪車をベースとした日本市場向けモデルを、ヤマ[…]
サーキット最速の血統を受け継ぐ猛烈な加速力 街乗り用のスマートな電動バイクかと思いきや、その中身は生粋のスポーツモデルだ。E-VOは、珠海サーキットにおいて二輪ラップタイムの記録を打ち立てた業界のベン[…]
立ち乗りも座り乗りも自由自在。免許不要で広がる行動範囲 「近所の買い物や通勤を楽にしたいけれど、ペダルを漕ぐのは疲れるし、バイクの免許は持っていない」。そんな悩みを吹き飛ばしてくれる有力な選択肢が、こ[…]
7/1:ビモータ「TESI H2 TERA」 カワサキ「Z H2」譲りの200PSスーパーチャージドエンジンと、ビモータ伝統のハブセンターステアリングを融合させた究極のクロスオーバー。ノーズダイブを抑[…]
ホンダの心臓を宿した、ヤマハの新しい「ジョグ」 「EVスクーターに興味はあるけれど、どこのメーカーのシステムが安心できるのだろう」。そんな疑問を持つライダーにとって、この一台はひとつの信頼できる答えに[…]
人気記事ランキング(全体)
「プロジェクトBIG-1」が生んだ400ccネイキッドの基準「CB400SF」 1992年4月、ホンダは「新しい時代にふさわしいホンダのロードスポーツモデルはどうあるべきか」を追求した「プロジェクトB[…]
サビて固着したネジやナメて外せなくなったネジを簡単に外せる デイトナから発売されている「バイク用ショックドライバーセット(品番:95392)」は、錆びついて固着したボルトや、ネジ緩み止め剤が塗布された[…]
荒野を駆け抜けた友情と青春!『機甲創世記モスピーダ』が放つタイムレスな魅力 1983年10月から1984年3月まで全25話が放送されたタツノコプロ制作のTVアニメ『機甲創世記モスピーダ』。謎の宇宙生命[…]
タイムレスなクラシックスタイルと現代的実用性の融合 「クラシックのエッセンスは決して時代遅れにならない」というデザインコンセプトのもと、コロンビア/フィリピン市場で展開されるスズキの「GN 160」。[…]
従来の2気筒から新設計3気筒へ!劇的進化を遂げた新型「Ryker」 BRPジャパンが国内に展開するカンナムシリーズの中で、よりカジュアルに3輪アドベンチャーを楽しめるモデルとして支持されてきた「Ryk[…]
最新の投稿記事(全体)
ティザー画像だけでは、もぉ我慢できない! 復活することがわかった空冷スポーツスター。ハーレーダビッドソン米国本社が新型として再登場させることを成長戦略のひとつとして明らかにし、日本法人ハーレーダビッド[…]
深緑のマットボディに刻まれた公道の血統 ベースとなるのは、BMWのレーステクノロジーを結集した最強フラッグシップ「M 1000 RR Mコンペティション」。1939年にゲオルグ・マイヤーが伝説の「シュ[…]
Screenshot バイクの洗車が面倒なら水無し洗車をしてみよう 愛車をきれいに保ちたいけれど「洗車やコーティングに時間をかけられない」「自宅が水洗いできる環境にない」という理由で敬遠しているライダ[…]
ゲーム世界からの降臨。熱烈なリクエストが動かしたスズキの決断 2026年3月、両国国技館で開催された『ストリートファイター6』の世界大会「CAPCOM CUP 12」および「ストリートファイターリーグ[…]
製造工程の見直しで熟成!スペック維持で登場した最新「2027年モデル」 ヤマハ発動機は、3気筒スーパースポーツフラッグシップ「YZF-R9 ABS」の最新仕様となる2027年モデルを発表した。プロダク[…]
- 1
- 2








































