
ホンダ公認のCBアンバサダーとしてその魅力を発信している我らが丸山浩。今回は、カスタムでもっとCB1000Fをしゃぶりつくしたい人のためにその大きな壁となっているECUチューニングについてお伝えしよう。※本記事はヤングマシン2026年3月号での内容です。
●まとめ:宮田健一(ヤングマシン編集部)
今のバイクはマフラー作りも大きな苦労
念のために触れておくけれど、2025年〜2026年にかけてあったCB1000Fのリコールについて。これに関しては、オイル点検方法などユーザーができる必要なことはYoutubeのMOTORSTATION-TVで当時すぐに解説。僕のCBは慣らしが終わった後、チューニングデータを集めるためにブン回しまくったけど、大丈夫だった。と言うことで、今回はそのチューニングに向けての話。
まずCB1000Fの登場当時、マフラーメーカーを相当悩ませていたのが高度化されたFI制御の問題だ。これはCBに限った話ではなく、特にユーロ5以降はちょっとイジっただけでもECUがエラーを吐いてしまう場面によく遭遇する。
何故かと言うと排ガスや騒音など各種規制が厳しくなったうえにグローバル基準で設計が行われるようになった結果、たとえ日本の規制値に適合していてもECUはエラーとしてしまうことが多くなったからだ。他機種になるがリヤスプロケの丁数を変えただけでエラーを吐き出してしまったこともあるほど。これでは公道で合法云々以前にレースチューンもままならない。
そもそも今ではFIの制御方法そのものが以前とはまったく違う。従来はスロットル開度に応じた燃料噴射量や点火時期などの値をマップから読みだして実行していたのだが、電スロが普及した現在はそうしたマップが存在しない。スロットル開度に対して“ じゃあパワーはこのくらい” とECUがそれに必要な燃料噴射量や点火時期をその都度計算して決定FIボディのバタフライ開度もECUが決める。
こうした「トルクリクエスト」と呼ばれる制御方法が現在の標準であり、そうしないと規制がクリアできない。だから一気にパフォーマンスアップできるリプレイスマフラーなんて、今はそうそう作りにくいのだ。
2025年12月の我がCB1000F は、RAPID BIKE SMARTによるECUチューニングの開発データを集めるためダイノベンチ上でブン回しまくることに。それをベースに完成した製品版は速攻でもう発売開始となった。これでユーザーのマフラーチューンへの道も大きく開けたと思う。ちなみにテスト後もリコールのオイル減少症状は見られなかった。
RAPiD BIKE SMARTは税込7万7000円で発売。車体のOBDコネクタに接続するだけと装着も簡単だ。
アドコンのRAPiD BIKEでECUチューンの解決に挑む
これの解決に欠かせないのがECUチューンなのだが、今ではECU内部を書き換えると法的に問題ありと判断されても仕方がない。そこで僕が開発に協力したのがCB用の「RAPiD BIKE SMART」。これはSTDのECUには一切手を加えずにエラーなしの制御を実現する。昔のサブコンに近いが、処理能力が飛躍的に高まった今はトルクリクエストの深いところまで担うので「アドオン(追加)コンピュータ」と呼ぶのが適しているらしい。
一発目のテストでは、ノーマルマフラーの車両でもベンチ上で+4psアップに成功。街中の走行でもたしかに力強さが増した感が味わえた。セッティングは、あらかじめ車種別に用意されたデータをスマホを介して簡単に調整でき、スポーツ用だけでなくエコ設定なんてのも可能になっているから面白い。
今はリプレイスマフラーも段々と出始めているけれど、パワーアップにはこうした手段もあるのだ。
引き続き、レース専用版の開発も進めていくので、乞うご期待。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(CB1000F)
疾走するモンキーに視線釘付け! ゆるっと着られる「MonkeyビッグシルエットTシャツ」 体のラインを拾いにくく、トレンド感のあるスタイルが叶うビッグシルエットTシャツ。ライディングパンツやデニムにも[…]
特殊シリコーン被膜で穴を埋めてサビを防ぐメッキングの可能性を追求 平滑で均一に見えるクロームメッキ被膜には無数の穴があり、そこから浸入した水分によりサビが生じるメカニズムに注目し、特殊シリコーン被膜で[…]
僕のCB1000Fは店の中央で待っていた 去る2025年11月14日。僕はヘルメットやグローブ、ジャケットなどライディングウェア一式を担いで電車に乗っていた…。なぜかって? そう! なぜならその日は待[…]
歴代CBの面影と最新の走行性能を掛け合わせたストリートの覇者 2025年11月に待望のデビューを果たしたCB1000F、そして2026年1月に登場した上級仕様のCB1000F SE。スーパースポーツモ[…]
「私自身もブラックを予約しているんです」 「“CB”はクリエイティブ・ベンチマーク(Creative Benchmark)として、その時代ごとにおけるバイク作りの基準であるべき」とは若手だった頃に、今[…]
最新の関連記事(丸山浩[ヤングマシン])
400人気の再来にも、大きく期待を寄せている モーターサイクルショーでも大人気。噂の4気筒、新CB400SFが話題になっているね。400ネイキッド市場も、’90年代のようにまた盛り上がってくれるのを待[…]
新たなGSの扉を開く、完全新設計の「F450GS」誕生 アドベンチャーバイクの代名詞、BMWのGSシリーズにまた新たな仲間が登場した。その名もF450GS。排気量は420ccで最高出力48psは欧州だ[…]
僕のCB1000Fは店の中央で待っていた 去る2025年11月14日。僕はヘルメットやグローブ、ジャケットなどライディングウェア一式を担いで電車に乗っていた…。なぜかって? そう! なぜならその日は待[…]
高校の裏で見かけたFが僕をバイクの世界に導いた 僕が“CB”と初めて出会ったのは、高校生だった頃。学校の裏に停めてあったバイクに心を奪われてしまったんだ。第一印象は「とにかくデカイ!」。車名もエンジン[…]
昔ながらの直4っぽさに速く走る楽しみをプラスだ やっぱりCBはストリート=公道のヒーローだった。まず何が素晴らしかったかと言えば、低速域におけるトルク感とかあのドロドロっとした大排気量直4CBならでは[…]
人気記事ランキング(全体)
三輪ソーラーEV「スリールオータ」 スリールオータは、電気だけで動く極めて実用的な小型三輪モビリティだ。ドアがない仕様は「側車付き軽二輪車登録」、ハードドアを装備した仕様は「ミニカー登録」と、ユーザー[…]
大人気バイクが8年目のフルチェンジ。ルックスからは解らない進化とは ──2017年の東京モーターショーで世界初公開されたZ900RS。名車Z1をイメージさせるティーザー動画なども相まって、登場前から鳴[…]
アドベンチャースクーターというジャンルを確立したホンダ「X-ADV」 平日の通勤ラッシュを快適にすり抜け、週末はそのまま林道ダートへと滑り込む。そんな贅沢な夢をこれ以上ない形で具現化したのが、2017[…]
樹脂カバーとは一線を画すスチール製12Lタンクの実用性 1970年代から多くのレジャーバイクファンに愛されながらも、絶版して久しいホンダの名ファンバイク「ゴリラ」。その独特な塊感と愛らしい佇まいを、現[…]
フェラーリF1直系の超軽量カーボン構造。先入観は今すぐ捨てるべし このマシンを開発したのは、元フェラーリF1のエンジニア、ヴィンセンツォ・マッティア。2017年にVINS社を立ち上げつつ、すでに201[…]
最新の投稿記事(全体)
今のバイクはマフラー作りも大きな苦労 念のために触れておくけれど、2025年〜2026年にかけてあったCB1000Fのリコールについて。これに関しては、オイル点検方法などユーザーができる必要なことはY[…]
ショップに設置された特設什器でサウンドを体感して最新インカムをゲット! 応募手順は超シンプル。全国の対象ショップに設置された特設什器でサウンドを体感し、その什器をスマホでパシャリ。専用フォームから写真[…]
真空断熱ケースが実現する「1日中続く」保冷力 ステンレス製卓上用品・キッチン用品の企画・製造・販売を行う株式会社アトラスから、「長時間冷却ボトルインアイスパック」が発売された。本製品は、肌に優しくフィ[…]
オートバイの走行性能を大きく左右する重要なパーツのひとつが、リアサスペンション オートバイの走行性能を大きく左右する重要なパーツのひとつが、リアサスペンションです。エンジンオイルやタイヤとは異なり、サ[…]
スキルライダートレーニングとは? スキル向上を目指すハーレー乗りたちを対象にしたライダートレーニングで、受講者のレベルに応じて弱点や苦手意識の克服から、さらに高度なライディングテクニックの指導を受ける[…]
- 1
- 2












































