
新作フルフェイスヘルメット『X-SNC』を2026年春のモーターサイクルショーで発表したアライヘルメット。7月28日には那須モータースポーツランドを貸し切っての「X-SNCニューモデル体験走行会」を開催。多くの販売店やメディアが招待され、新作『X-SNC』の被り心地を味わった。その魅力をお伝えしよう。
●試乗・文:谷田貝 洋暁 ●写真:真弓 悟史
関係各社13社 メディア4媒体、
50人以上を集めた大試乗会を開催!
「X-SNCニューモデル体験走行会」には、50人以上が参加し新作ヘルメット『X-SNC』の被り心地を実走体験で味わった。
アライヘルメットが、“那須モータースポーツランドを貸し切って新作ヘルメットの体験走行会を行う”と聞いたとき、驚きを隠せなかった。
これまでごく限られた媒体関係者を集めた製品説明会や試乗会はあったものの、サーキットを貸し切っての体験走行会は、業界歴25年になる筆者の記憶にないくらい異例のことだからだ。
アライヘルメットのフルフェイスヘルメット“X”シリーズは、フラッグシップモデルの「RX-7X(左)」、ツーリング用のハイエンドモデル「アストロ-GX(右)」のほか、ベーシックモデルの「XD」がある。新作『X-SNC』は、レーシングユースやサーキット走行を想定した最高峰の「RX-7X」と、ツーリング用「アストロ-GX」の中間に収まるモデルとなる。
それだけ新作の『X-SNC』にアライヘルメットが注力しており、市場からも期待されているというわけだ。
そんな「X-SNCニューモデル体験走行会」では、新作ヘルメットの体験走行はもちろんだが、開発スタッフによる「X-SNC新製品プレゼンテーション」を開催。
『X-SNC』の技術的な特徴はもちろん、長年ライダーの頭を守り続けてきたアライヘルメットの社史などもしっかり紹介した。
走行会の先導ライダーは
水野涼選手と関口太郎選手
サーキットでの体験走行会としたのは、ハイスピードレンジの性能を体感…というワケではなく、対向車や歩行者に気をつかう必要のないクローズド環境で、存分に『X-SNC』の被り心地を試して欲しいというアライヘルメットの配慮である。
アライヘルメットの新型『X-SNC』の体験走行会の場所として選ばれたのは那須モータースポーツランド。
とは言え新型ヘルメット『X-SNC』は、トップレンジでレーシングユースでのパフォーマンスに重きを置いた「RX-7X」とは違い、ストリートユースを前提としたキャラクターである。
試乗会場こそサーキットを使用しているものの、先導ペースは公道レベルの速度域。しっかり走りに集中できるサーキットならではの状況を活かし、新型『X-SNC』の性能や被り心地に集中できる環境を整えたというわけだ。
水野涼選手(右)と関口太郎選手(左)がサーキット走行の先導役。なんと豪華な試乗会だろうか?
しかもそんなサーキット走行の先導役を務めたのは、アライヘルメットのサポートライダーである水野涼選手と関口太郎選手。
いち早くオリジナルカラーにペイントされた『X-SNC』を使っての先導を行なった。ちなみに『X-SNC』は、MFJの認証も取得しておりレースにも使用可能だ。
『X-SNC』を着用して走る水野涼選手。
水野涼選手に新型『X-SNC』の感想を聞いてみると、「今日初めて『X-SNC』を被らせてもらったんですが、持った時に“軽い”と思いました。実際に被って走ってみると、頭の重さが軽減した印象を受けました。
しかもそれがコーナリングだけでなく、真っ直ぐ走っている時でも軽く感じるのが驚きでした。“言われてみれば…”というレベルではなく、結構違うなってくらいの軽さの違いを感じます。フィット感に関してはいつも使っているRX-7Xと変わらないのもいいですね」とのこと。
『X-SNC』を着用して走る関口太郎選手。
同様に新型『X-SNC』を着用した感想を関口太郎選手に聞いてみると、「最初に感じたのはとにかく軽さですね。頭が動かしやすいというか、動きが軽いんですよね。もうこれは被った瞬間から感じられました。
内装は普段使っているRX-7Xよりも若干きつめで、チンガードも近めに感じたんですけど、圧迫感があるわけでもなく程よい感じ。重心のバランスポイントがいいのだと感じました。ベンチレーションの効果もいつも被っているRX-7Xに比べ抜けがいい印象を受けました」とのことだ。
「X-SNCニューモデル体験走行会」
参加者Voice
今回の試乗会は、我々のような二輪媒体関係者だけでなく、アライヘルメットの販売店関係者も大勢招いて開催された。実際にユーザーに接してヘルメットを販売するプロたちは、新型フルフェイスヘルメット『X-SNC』についてどう思っただろうか?
株式会社2りんかんイエローハット 代表取締役社長・原 伊佐雄氏。
まずは株式会社2りんかんイエローハット 代表取締役社長・原 伊佐雄氏に話を聞いた。
「アライヘルメットさんのフルフェイスヘルメットのラインナップで、ちょうど抜けていたところが埋まった感じですね。トップレンジの「RX-7X」と、ツーリングモデルの「アストロ-GX」の間に収まるのが新作の『X-SNC』というわけです。
実際にかぶった印象は「アストロ-GX」よりも、トップレンジの「RX-7X」に近い印象ですね。装着した時のカッチリ感というか、ホールド感というか、守られている感じは「RX-7X」に近い一体感なんです。スポーツ走行などのライディングに集中できる性能を『X-SNC』は持ってるということが今回の「X-SNCニューモデル体験走行会」でしっかり体感できました。
アライヘルメットファンが待ちに待ってたモデルだと思うので、ぜひお店で手に取って確かめてほしいですね。その時にはぜひ試着して“かっちりとしたフィット感”と、“軽さ”を確かめてみてください。持った時の軽さというよりは、かぶった時の軽さで大きな違いを感じると思いますよ!」
株式会社ナップス 営業部 営業推進課 係長・澤田 貴文氏。
続いて、株式会社ナップス 営業部 営業推進課 係長・澤田 貴文氏のコメントだ。
「手に持った瞬間にアライヘルメットのフルフェイスラインナップの中で、とりわけ軽い印象を受けましたね。すごいなと思ったのはここからで、かぶった時にさらに軽く感じるんです。重心を低くすることに拘ったとのことでしたが、重さで振られるような感じが非常に少ないと感じました。
モデル的には「RX-7X」まではいかないにしてもスポーティなフルフェイスヘルメットという位置付けですが、この軽さのおかげでツーリング用のヘルメットとしてもとても快適に使えると思いますね。
またベンチレーションによる涼しさに関しても「RX-7X」の5倍になったとのこと。たしかに『X-SNC』はそよ風が入ってくるなってのがわかるぐらい通気性がいいですね(編注:アップライトポジションで時速80kmを想定した風洞テストでRX-7Xに装着されるDF12比で約5倍、ただしスポーツバイクのポジションではRX-7Xのほうがベンチレーション性能は上)。
お店で感じてほしいのは、やっぱり軽さの部分ですね。実際にバイクで走らなくても被ればこの重心の低さは確実に実感いただけると思います。ぜひ全国のナップス店頭で他のモデルと被りくらべてこの軽さを実感していただきたいです」
『X-SNC』のカラーリングと発売時期
『X-SNC』ソリッドモデル。左から、「PRISM BLACK」、「GLASS WHITE」、「FROST LIGHT GRAY」、「FLAR BLACK」で価格は税込6万9300円。
2026年春の発表時には7月~8月発売予定とアナウンスされた『X-SNC』だが、世界情勢を鑑みて9月発売開始予定へと変更。
まず単色のソリッドモデルが9月に登場予定で、「PRISM BLACK」、「GLASS WHITE」、「FROST LIGHT GRAY」、「FLAR BLACK」の4種が税込6万9300円となる。
そして秋のうちにグラフィックカラーのPILOT(GRAY/BLACK)を発売。次いでKATAKANA(GRAY/TRICO)が登場する。価格はいずれも税込7万9200円だ。
『X-SNC』グラフィックモデル。左から、PILOT「GRAY」、PILOT「BLACK」、KATAKANA「GRAY」、KATAKANA「TRICO」で、価格はいずれも税込7万9200円。
このほか、山城からもオリジナルカラーの『X-SNC』プラチナグレーフラットが登場予定。この山城オリジナルカラーモデルは、2026年12月~2027年1月に発売予定で、価格は『X-SNC』ソリッドモデルと同額となっている。
山城オリジナルカラー『X-SNC』プラチナグレーフラット。価格は税込6万9300円。
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