
通勤通学、街乗りからロングツーリングまで、ひとつのヘルメットで完結させたい…。そんな欲張りなライダーに朗報だ。 マルシン工業のオープンフェイスヘルメット「TE-1」は、実用性とアドベンチャーテイストを融合させた、まさに“全方位型”のヘルメット。しかも税込1万8480円という驚異のコストパフォーマンスを実現している。今回は、そのスペックと使い勝手を徹底解剖する。
●文:ヤングマシン編集部
アドベンチャールックは伊達じゃない! 大型バイザーの恩恵
まず目を引くのが、オフロードテイストを感じさせる大型ピークバイザーだ。これは単なるファッションではない。 直射日光を遮る“ひさし”としての機能はもちろん、前方からの飛石/砂埃、そして不意の雨もしっかりブロックする。
視界を妨げず、日差しをカバーする大型ピークバイザーを標準装備。
特筆すべきは、前後約10mmの調整機能を持っている点だ。ライディングポジションや時間帯による太陽の位置に合わせて微調整が可能。さらに、コイン等で簡単に取り外しもできるため、高速道路メインの日は外してスッキリさせるなど、シーンに合わせた使い分けができるのもニクイ演出だ。
ピークバイザーは前後に約10mmの調整幅があり、好みに合わせて角度のセッティングが可能だ。
「眩しい!」を即解決。インナーサンバイザー標準装備
ツーリングライダーにとって、トンネルの出入り口や西日は天敵。TE-1は、左側のレバー操作だけで瞬時に出し入れできるスモークインナーサンバイザーを標準装備している。
左側のレバー操作で簡単に開閉できるインナーサンバイザーを装備。グローブを着けたままでもスムーズに切り替えが可能だ。
グローブをしたままでもスムーズに操作でき、サングラスを持ち歩く必要がないのは大きなメリットだ。シールドを開けて走りたい時も、サンバイザーを下ろせば最低限の防風/防虫効果が得られるため、夏場の低速走行時にも重宝するだろう。 (※トンネル内や夜間は格納してください)
強い日差しや路面の照り返しにより視界が眩しくなりやすい状況でも、インナーサンバイザーを使えば視界がクリアに保たれ、快適かつ安全な走行をサポートしてくれる。
快適性へのこだわりが凄い! ベンチレーション&内装
見た目だけではない。かぶり心地にも妥協がないのがTE-1の凄みだ。
- 強力なベンチレーション: 前方2か所の吸気口からフレッシュエアを取り込み、頭頂部/背面の計4か所のダクトから熱気を排出。ヘルメット内部に設けられたエアチャンネル(溝)を空気が流れることで、夏場のムレを強力に防いでくれる。
- こだわりの内装生地: クラウンパッド(頭部)には吸水速乾ポリエステルを採用し、汗をかいてもサラリとした肌触りをキープ。一方、チークパッド(頬)には肌に優しい起毛生地を採用。蛍光イエローのステッチがスポーティーなアクセントになっており、所有欲を満たしてくれる。
汗をすばやく吸収し内側に浸透させ、表面に汗が残りにくくベタつきやムレを軽減する吸水速乾ポリエステル素材を採用。さらに前面のエアダクトから走行風を取り入れることで、汗を冷却し、素早く乾かす冷却/速乾効果を発揮する。
「あったらいいな」を網羅したユーティリティ
日常使いで地味に効いてくるのが、細かな使い勝手だ。TE-1はそのあたりもしっかり押さえている。
- ラチェット式バックル: 赤い紐を引くだけでリリース可能。グローブ着用時も着脱がスムーズ
- ヘルメットホルダー対応: Dリングがついているため、バイクを離れる際のロックも容易
- インカム&メガネ対応: 専用ホールはないものの、スピーカー(約40mm径想定)を収めるスペースを確保。メガネユーザーに配慮した設計も嬉しい(※形状による)
- 内装着脱洗濯可:ボタンを2つと外すだけで簡単に着脱できる内装のクラウンパッド。そのまま洗濯も可能で清潔さを保つことができる(※手洗い推奨)
“最初の1個”にも“サブヘルメット”にも最強の選択肢
ABS帽体で重量は約1500g(±50g)と、機能てんこ盛りにしては標準的な重さに収まっている。 アドベンチャーバイク/スクーター/ネイキッドまで似合うデザインで、この装備内容、そしてアンダー2万円という価格設定。また、インナーシールドや補修用バイザーなど各パーツがオプションで販売されており、どのパーツも着脱が簡単なので、壊れたパーツだけ取り替えて長く使えるのも嬉しい。通勤快足から週末のロングツーリングまで、ガシガシ使い倒せる相棒として「TE-1」は”買い”の選択肢のひとつと言えるだろう。
Specs
- モデル名:TE-1 (品番:MSJ1)
- 価格:1万8480円(税込)
- 規格:SG規格/psCマーク取得
- サイズ:M/L/XL
- 帽体素材:ABS
- 重量:1500g(±50g)
- おもな機能:インナーサンバイザー/可動式ピークバイザー/内装着脱洗濯可(手洗い推奨)/あご紐ワンタッチバックル採用/ヘルメットホルダー対応Dリング付き/インカム対応(形状次第で合わない場合もあり)/メガネ対応/メットイン収納可能ほか
サイズチャート(頭周のめやす)
- M:57-58cm
- L:59-60cm
- XL:61-62cm
カラー
[NEW]フラットガンメタリック
マルシン工業とは?
1948年(昭和23年)創業/1958年(昭和33年)設立の老舗の国内ヘルメットメーカー。東京都足立区に本社を置き、1962年(昭和37年)以来、約半世紀にわたりヘルメットの製造販売を行っている。「SAFETY(安全)+FIT」の合成語、“Safety & a good Fit”が象徴するように、安全かつ快適な商品でマーケットのニーズにフィットし、スタイリング/機能/素材などすべてに次世代を極めた新たな走りのシーンを創造している。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヘルメット)
瞬時に色が変化! 防曇シートに調光機能を加えた「e:DRYLENS」 SHOEIが、ライディング中のクリアな視界を実現するための新たなアイテムをリリースする。その名も「e:DRYLENS」は、ベースと[…]
上旬発売:アライ アストロGXオルロイ アライヘルメットからは、ツーリングユースに特化したフルフェイス「アストロGX」のニューグラフィック「ORLOJ(オルロイ)」が12月上旬に登場する。この独特なネ[…]
アイルトン・セナ 1992年 ショウエイX-4 1992年のベルギーGPでアイルトン・セナがレースで着用した本物。お値段は驚愕の1億4360万円で落札されています。ヘルメット自体はショウエイX-4レー[…]
KADOYAとAraiのコラボモデルがTX-STRADAに登場! 東京・浅草を拠点とする、日本の革ジャンの老舗『KADOYA(カドヤ)』と、アライヘルメットのコラボレーションモデルが登場する。 MGグ[…]
ノスタルジーとラグジュアリーを共存させたカドヤとのコラボモデル 創業90周年を迎えた日本のレザージャケットの雄、カドヤのスペシャルグラフィックをあしらった『RAPIDE-NEO KADOYA』は、格子[…]
人気記事ランキング(全体)
悪質な交通違反の一つ、「無免許運転」 今回は無免許運転をして捕まってしまったときに、軽微な違反とはどのような違いがあるのか紹介していきます。 ■違反内容により異なる処理無免許運転の人が違反で捕まった場[…]
6999ドルで入手したバイク「VOGER」、ハーレーよりでっかい箱で到着! タンクの中が明るいぞ! 彼女を乗せたらどこに足を置けばいいんだ? ヘッドカバーがプラスチック?! アメリカの人気YouTub[…]
充実してきた普通二輪クラスの輸入モデル この記事で取り上げるのは、日本に本格上陸を果たす注目の輸入ネオクラシックモデルばかりだ。それが、中国のVツインクルーザー「ベンダ ナポレオンボブ250」、英国老[…]
進化した単気筒TRエンジンは5%パワーアップの42psを発揮! トライアンフは、2026年モデルとして400シリーズの最新作×2を発表した。すでにインドで先行発表されていたカフェレーサースタイルの「ス[…]
バッテリーで発熱する「着るコタツ」で冬を快適に ワークマンの「ヒーターウエア」シリーズは、ウエア内に電熱ヒーターを内蔵した防寒アイテム。スイッチひとつで温まることから「着るコタツ」として人気が拡大し、[…]
最新の投稿記事(全体)
アドベンチャールックは伊達じゃない! 大型バイザーの恩恵 まず目を引くのが、オフロードテイストを感じさせる大型ピークバイザーだ。これは単なるファッションではない。 直射日光を遮る“ひさし”としての機能[…]
アグレッシブなデザインとライダーフレンドリーな車体 FZ-Raveは、”熱狂”という名を反映したかのようなスタイリッシュでエッジの効いたグラフィックを纏っている。とくにアグレッシブなヘッドライトと、目[…]
バッテリーで発熱する“着るコタツ”WindCore ヒーターウエア ワークマンの電熱ウエア「WindCore」シリーズは、スイッチひとつで温まることから“着るコタツ”として、累計60万着以上を売り上げ[…]
エンジンがかからなくなった! うちの次男が乗るリトルカブくん、最近どうにもエンジンのかかりが悪いのです。どうやら、ちょっと興味深い始動不良のトラブルに見舞われてるっぽいのです。 「ガソリンタンク」・・[…]
ターンバイターンのナビゲーションも標準搭載! スズキはインドで、ジクサー250と共通の油冷単気筒エンジンを搭載するスポーツアドベンチャーモデル「VストロームSX」の2026年モデルを発表。4つのカラー[…]
- 1
- 2





















































