
ホンダは欧州で、「CB750ホーネット」「XL750トランザルプ」の755cc勢と「CBR500R」「NX500」「CB500ホーネット」の471cc勢のミドル2気筒カテゴリー・計5車の2026年モデルを発表した。いずれもEクラッチ(Honda E-Clutch)を新たに搭載したのが最大の変更点だ。日本での登場も当然期待される。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
Eクラッチと電子制御スロットルが初めて連携する750シリーズ
ホンダが欧州2026年モデルの5車にEクラッチを新搭載。これまでにミドル4気筒の「CBR650R」「CB650R」、250cc単気筒の「レブル250(北米ではレブル300)」「CL250」に搭載してきたのに続くEクラッチ(Honda E-Clutch)搭載モデルだ。このほかに中国の重慶ショーでCB500スーパーフォア/CBR500Rフォアのあるが、それらは未発売なので今回の欧州5車と同列の扱いとしたい。
欧州で2026年モデルとして発表されたのは、270度クランクの755cc並列2気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「CB750ホーネット」と、同エンジンのアドベンチャー「XL750トランザルプ」だ。
これら750クラスの2車はスロットルバイワイヤ(TBW)を採用しているのが従来のEクラッチ搭載モデルとの最大の違い。これにより、自動クラッチのみで回転差を逃がしていたダウンシフト時にオートブリッパーが組み合わされることになり、よりスムーズかつクイックなギヤシフトが楽しめる。
これら2車については、シフトペダル操作に必要な力の強さを「HARD」「MEDIUM」「SOFT」の3段階で設定可能。アップシフトとダウンシフトで個別に設定可能だ。また、Eクラッチ搭載仕様のCB750ホーネットにはアンダーカウル、XL750トランザルプにはアルミ製スキッドプレートが追加で標準装備される。
いずれも車体デザインやエンジンの基本スペックなどは変更なし。Eクラッチ単体での車重増加は、標準仕様のクラッチカバー設計に使用された部品がEクラッチ化によって不要になったことで300gの軽量化が可能になり、システムトータルで4kg増に留められているという(スキッドプレートなどは別)。
このほか、XL750トランザルプは前後サスペンションのセッティング変更と、それぞれにコンプレッション/リバウンドのダンピング調整機構が追加されている。
2車ともにニューカラーも設定され、CB750ホーネットは全刷新の4色展開に。XL750トランザルプは白、黒、灰のそれぞれに新しいグラフィックパターンが採用された。また、純正アクセサリーも一部が更新されている。日本への導入も確実視されるが、カラーバリエーションは従来のように少し絞られるかも?
欧州2気筒500シリーズに初めてEクラッチを投入!
180度クランクの471cc並列2気筒エンジンを搭載する“500”シリーズ3車もEクラッチを搭載した。
Honda CBR500R[2026 EU model]
これら「CBR500R」「CB500ホーネット」「NX500」は欧州A2クラスという入門ミドル的な位置付けの3車で、日本ではこれまで車体を共有する「CBR400R」「NX400」がラインナップされてきている。
新しくなった2026年モデルは、いずれもEクラッチ仕様の追加ラインナップと新しいカラーオプションが変更点。750シリーズと異なり、こちらは従来のスロットル機構によって、アップシフトは点火カット+自動クラッチ、ダウンシフトは自動クラッチのみで対応する。
いずれもホンダセレクタブルトルクコントロール(いわゆるトラコンに相当)やSHOWA製SFF-BP倒立フロントフォーク、ダブルディスクのフロントブレーキ、Honda RoadSyncスマートフォン接続機能を提供する5インチTFTディスプレイなどを引き続き採用する。
気になるのは日本での登場だが、これまで販売されているCBR400R、NX400が次年度モデルでEクラッチを採用するのはほぼ確実と見ていいだろう。
重慶ショー発表のCB500SF/CBR500Rフォアとは何が違う?
今回の欧州発表に先立ち、9月には中国・重慶ショーで502cc並列4気筒エンジンを搭載するブランニューモデル「CB500スーパーフォア」および「CBR500Rフォア」が発表されている。
これまでに発売/発表されているCBR650R/CB650R、レブル250/CL250のEクラッチ仕様や今回の欧州5車が既存のエンジンをベースとしながらクラッチカバーまわりに部品を追加することでEクラッチ化しているのに対し、4気筒500の2車は最初からEクラッチ採用を念頭に設計されたエンジンを搭載しているのが最大の違いだ。
従来エンジンに追加する場合は、いずれもエンジン右側にあるクラッチカバーに設置されたレリーズ機構を軸にEクラッチを組み合わせているが、新しい4気筒エンジンはEクラッチの駆動ユニットをドライブスプロケットの上あたり、つまりエンジンの左側に置いている。
これを可能にしているのが、油圧クラッチでよく採用されるプッシュロッド式のレリーズ機構(新型500の4気筒はワイヤー式クラッチ)。シンプルな手動クラッチの場合はクラッチカバーにレリーズを設置したほうが部品点数などから有利と思われるが、Eクラッチをよりスマートに設置するならプッシュロッド式が有利という判断だろう。
確かに余分な出っ張りはこちらのほうが少なく、新しい機構を追加したという違和感はあまりない。もちろん転倒などによる破損の恐れも(従来の追加設置型でも簡単には壊れないと言うが)、こちらのほうがより低リスクに思える。
国内でも新型CB400スーパーフォア、CBR400Rフォアの登場は確実視されている。登場は早ければ来春のモーターサイクルショーあたりだろうか。同じく国内登場が予想される750cc/400ccの2気筒勢と合わせ、Eクラッチ仕様のさらなるラインナップ拡大に期待!
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