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すでにホンダは水冷V4を投入するなかで最後にして最強のCB1100Fをリリース。R由来のエンジンレイアウトや強靭な足まわりなど数々の装備を投入しわずか1年のみ販売された逸品だ。
●文:伊藤康司 ●写真:YM Archives
空冷四発の最終形態……CB-F最後の1年を飾る1100F[1983年]
多くのライダーが憧れる究極のフラッグシップであるCB1100Rの技術をフィードバックした、CB-Fシリーズの最終形態。
エンジンはボア×ストロークをRと同じ70×69㎜とするショートストロークで、キャブレターも大口径化。容量を増したクラッチを軽く操作できるように、レリーズを1100RDと同様の方式に変更した。
フレームには補強が入り、フロントフォークはφ39mmでTRACを装備し、スイングアームは1100RDと同タイプの角断面パイプに換装。ホイールは欧州がブーメラン・コムスターで、北米はF唯一のキャストと異なるが前2.50×18/後3.00×17と共通で、タイヤと共に1100F独自のサイズになっている。
販売期間はわずか1年だが、CBーFを総括する作りと言えるだろう。
CB1100F[1983年 欧州仕様]進化と熟成を極めた最後のF
ルックスは国内750FCに似ているが、ブーメランコムスターホイールやFブレーキディスクのインナーがゴールド仕上げで、マフラーはブラック。ジュラルミンのセパレートハンドルは805mm幅で、750(日本)/900(欧州)より若干広い。シートカウルにグラブバーを装備。
CB1100F[1983年 欧州仕様]
CB1100F[1983年 北米仕様]ビキニとキャストで独自のUSスタイルを強調!
CB-Fシリーズで唯一キャストホイールを履き、大型の角型ヘッドライトを収めるビキニカウルを装備。パイプハンドルは3分割構造で、絞り角を13度の範囲で調整可能。ステップは北米の750/900同様に、アップライトなポジションに合わせたフォワードタイプで、ペダルやペグはメッキ仕上げのスチール製。グラブバーは非装備。
CB1100F[1983年 北米仕様]
■空冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 1062cc 108ps/8500rpm 9.4kg-m/7500rpm ■車重243kg(乾) ■タイヤF=100/90-V18 R=130/90-V17
FベースのホモロゲマシンがCB1100R[1981~1983年]
ライダーに最上級の憧れを抱かせたCB1100Rは、プロダクションレースに勝てるフラッグシップ。CB900Fをベースに徹底したエンジンチューンと専用シャシーやエクステリアを与えられた、究極のロードゴーイングレーサーだ。
CB1100RD[1983]■空冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 1062cc 120ps/9000rpm 10.0kg-m/7500rpm ■車重233kg(乾) ■タイヤF=100/90-V18 R=130/80-V18
RSCがエンジンを手組みした、レーシングマシンの領域
CB750F/900Fは数々の先進メカと革新的なスタイルにより世界的にトップセールスを記録した。……が、市販車ベースのプロダクションレースでは、排気量で勝る1000~1100ccのライバル車の後塵を浴びることも少なくなかった。
そこでホンダはプロダクションレースに勝てるフラッグシップとしてCB1100Rを開発。ベースはCB900Fだが、エンジンは排気量を拡大するだけでなく、内部パーツはほとんどが専用品で、左右エンジンカバーはバンク角を増すため下部をカットした砂型製が奢られる。
フレームも最適な剛性を得るため右ダウンチューブをFの着脱式から一体型にしている(オイルパンを外さないとエンジンが下せない)。エクステリアも燃料タンクはアルミ製で、カウル類はFRP製と別格だ。
こうして世に出たRB1は、見事にデビューウィンを飾り、RBも各地のレースで活躍。当初はホモロゲーションを得るため1000台限定販売だったが、大好評により継続を決定。RB型で開発期間の短さから不満の残った部分にも余さず手を入れたRC/RD型が販売された。
CB1100RB1[1981年]
CB1100RB1[1981年]1980年10月18日のカストロール6時間レースに向けて急ピッチで生産したが、カウル製作が間に合わず、初期ロットはこの状態でオーストラリアのみに出荷。メーターやライトは900Fを用いるが、他の基本構成はRBと共通。
CB1100RB[1981年]
CB1100RB[1981年]こちらが本来の初代CB1100Rの姿。カウリング形状は900F2と似ているが、材質はABSではなくFRPで、レッグシールドを持たない専用設計。シートもFRPのシングル。裏コムスターのホイールは前:2.50×19、後:2.75×18。
CB1100RC[1982年]
CB1100RC[1982年]レーサー然としたフルカウルを備え、シートはシングルシートカバーの二人乗りに。ブーメラン・コムスターは前:2.50×18、後:3.00×18で、Fブレーキはベンチレーテッドディスクを装備。FフォークやRショックも刷新された。
CB1100RD[1983年]
CB1100RD[1983年]FIM規定に合わせ、フロントカウルの前端が前輪軸より前に出ないように形状を変え、グラフィックも変更し塗装もパールに。RCでは丸パイプのスイングアームを高剛性な角断面に変更。Fフォークは伸び側減衰調整機構を追加。
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