
2020年6月に、リバイバルシリーズの第3弾として発売されたホンダ「ハンターカブCT125」。以来、好調な新車販売台数を記録し続けているこの一台について、その変遷を歴代カラーリングとともに振り返ってみたい。大きな変更は2023年モデルの令和2年排ガス規制適合エンジン搭載ぐらいだが、カラーの廃止や追加はほぼ毎年。カラーによっては、それだけで年式を見分けることも可能だ。
●文:ヤングマシン編集部
2020年モデル:初代は2色ラインナップ
スーパーカブシリーズ中で究極のアウトドアマシンとして支持されていた“ハンターカブ”が、8年ぶりに復活を遂げたのは、2020年6月26日のこと。名称は、CT125ハンターカブとされた。エンジンはスーパーカブC125をベースとし、前後ディスクブレーキなどを装備。価格は44万円だった。
アップマフラーに大型リヤキャリア、前後スポークホイール、スチール製フェンダー、そしてアンダーガードなど、アウトドアレジャーに対応した装備の数々を採用。ABS(フロントのみ)採用の前後ディスクブレーキやLED灯火類など、現代的な技術で生まれ変わった。車体色はグローイングレッド(赤)とマットフレスコブラウン(ベージュ)の2色をラインナップ。前後フェンダーやヘッドライトステーは、車体色と同色となっていた。
【2020 HONDA CT125 Hunter Cub】主要諸元■全長1960 全幅805 全高1085 軸距1255 最低地上高165 シート高800(各mm) 車重120kg(装備)■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 124cc 8.8ps/7000rpm 1.1kg-m/4500rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.3L■キャスター27度/トレール80mm ブレーキF=ディスク+2ポットキャリパー R=ディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=80/90-17 R=80-90-17 ●価格:44万円 ●色:赤、ベージュ ●発売日:2020年6月26日
2022年モデル:初の3色ラインナップ化
発売は2022年1月20日で、新色が加わった。タイで先行発表されていたサファリグリーンと同色と思われるニューカラーで、色名はパールオーガニックグリーン。初代となる、2020年モデルのグローイングレッド、マットフレスコブラウンはそのまま継続され、全3色のカラーバリエーションとなった。なお3色合計での年間販売計画台数は7000台とされていた。
【2022 HONDA CT125 Hunter Cub】主要諸元 ■全長1960 全幅805 全高1085 軸距1255 最低地上高165 シート高800(各mm) 車重120kg(装備)■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 124cc 8.8ps/7000rpm 1.1kg-m/4500rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.3L ■キャスター27度/トレール80mm ブレーキF=ディスク+2ポットキャリパー R=ディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=80/90-17 R=80-90-17 ●価格:44万円 ●色:緑、(赤、ベージュは継続) ●発売日:2022年1月20日
2023年モデル:新エンジンを搭載し、銀が追加
発売は2022年12月15日。ロングストローク設定(50.0×63.1mm)の新型エンジンが搭載された。この空冷2バルブ単気筒エンジンは、最高出力を8.8ps→9.1psへと0.3psのパワーアップしつつ、ピークパワーの発生回転数を750rpmダウン。一方で最大トルクは1.1kg-mを踏襲しながら、発生回転数は250rpm上昇。低回転域はパンチのあった従来型から、スムーズな特性へと変化し、中回転からはパワフルさが増した。
車体色は新色のマットアーマードシルバーメタリックが設定され、マットフレスコブラウンが廃止に。継続色のグローイングレッドは、大型キャリアがブラック仕上げになった。同じく継続色のパールオーガニックグリーンは、車体色と同じキャリアを引き続き採用。2023年モデルの販売計画台数(国内・年間)は1万4000台だった。
【2023 HONDA CT125 Hunter Cub】主要諸元 ■全長1965 全幅805 全高1085 軸距1260 最低地上高165 シート高800(各mm) 車重118kg(装備)■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 123cc 9.1ps/6250rpm 1.1kg-m/4750rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.3L ■ブレーキF=油圧式ディスク+ABS R=油圧式ディスク タイヤサイズF=80/90-17 R=80-90-17 ●価格:44万円 ●色:銀、赤、緑 ●発売日:2022年12月15日
2024年モデル:歴史あるイエロー追加
発売は2023年12月14日。新色の「ターメリックイエロー」が追加された。ホンダいわく“市街地や郊外で映える”というこの黄色、タイではひと足先に登場していたカラーだった。
新色イエローと入れ替わるように、既存色パールオーガニックグリーンは消滅したが、2020年の初登場時からの定番カラー・グローイングレッドと、2023年モデルからのつや消し銀、マットアーマードシルバーメタリックは継続。新たな全3色のカラーバリエーション構成となった。
【2024 HONDA CT125 Hunter Cub】主要諸元 ■全長1965 全幅805 全高1085 軸距1260 最低地上高165 シート高800(各mm) 車重118kg(装備)■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 123cc 9.1ps/6250rpm 1.1kg-m/4750rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.3L ■ブレーキF=油圧式ディスク+ABS R=油圧式ディスク タイヤサイズF=80/90-17 R=80-90-17 ●価格:44万円 ●色:黄、赤、銀 ●発売日:2023年12月14日
2025年モデル:一部仕様変更に、アースカラー系2色追加
発売は2024年12月12日。新色はいずれもアースカラーをイメージしたようなベージュとグレーの落ち着いたトーンが特徴的だった。2024年モデルのターメリックイエローとマットアーマードシルバーメタリックは廃止。グローイングレッドのみ継続され、新色と合わせて全3色のラインナップとなった。
また、エキゾーストパイプに装着したプロテクターの形状や、バックミラーのボディ形状といった一部仕様変更もあった。純正アクセサリー「クロック&ギアポジションメーター」が追加されたのも朗報だった。
【2025 HONDA CT125 Hunter Cub】主要諸元 ■全長1965 全幅805 全高1085 軸距1260 最低地上高165 シート高800(各mm) 車重118kg(装備)■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 123cc 9.1ps/6250rpm 1.1kg-m/4750rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.4L ■ブレーキF=油圧式ディスク R=油圧式ディスク タイヤサイズF=80/90-17 R=80-90-17 ●価格:47万3000円 ●色:白茶、灰、赤 ●発売日:2024年12月12日
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
“エフ”の姿で降臨した新世代フラッグシップCB 売れに売れているカワサキ「Z900RS」をホンダが黙って見ている時期はもう終わりだ。 2020年春に発表された「CB-F コンセプト」は、昨年現行ライン[…]
価格据え置きで多数のアップデート 発売は、2020年9月18日のこと。最高出力45ps/15500rpmを引っ提げて発表されたカワサキ「ニンジャZX-25R」に対抗するかのように、さまざまな点でマイナ[…]
広報担当者おすすめのHondaブース必見ポイント Hondaは、ギネスブックにも登録されたスーパーカブをはじめとした50ccクラスから、バイクとしては他に類を見ない水平対向6気筒1800ccのエンジン[…]
大型バイクの重さ/シビアさから降りてしまったライダー 今回「CB650R E-Clutch」に乗るのは、元大型ライダーの赤坂さん。 バイク歴8年で10代から乗っていた赤坂さんは、以前はリッタークラスの[…]
国産アメリカン〜通称ジャメリカン〜:ヤマハ XS650スペシャル(1978) アメリカの映画「イージーライダー」以降、全世界的なチョッパーブームになった1974年に北米に設立されたリンカーン工場(ネブ[…]
最新の関連記事(CT125ハンターカブ)
ナチュラルカラーの「パールシュガーケーンベージュ」と「パールスモーキーグレー」を追加 「CT125ハンターカブ」の2025年モデルが発売されたのは、2024年12月12日のこと。新色はいずれもアースカ[…]
“ターメリックイエロー”爆誕ッ!! CT125ハンターカブの2024年モデルが発売されたのは、2023年12月14日のこと。新色の「ターメリックイエロー」が追加された。ホンダいわく“市街地や郊外で映え[…]
“ホンダを穿く”プロジェクト 第2弾 そして見逃せないのは、ホンダ×児島ジーンズ×オーヴァーレーシングという豪華な顔ぶれによる、今回限りのトリプルコラボTシャツだ。モチーフはCT125ハンターカブで、[…]
新エンジン搭載で3.4%パワーアップ、2kgの軽量化も達成 ホンダが2023年モデルの「CT125ハンターカブ」を発売したのは、2022年12月のこと。グロムからはじまり、スーパーカブC125、モンキ[…]
新色はパールオーガニックグリーン アップマフラーに大型リヤキャリア、前後スポークホイール、スチール製フェンダー、そしてアンダーガードなど、アウトドアレジャーに対応した装備の数々を採用するCT125ハン[…]
人気記事ランキング(全体)
ファーストガンダムのアナザーストーリーをSHOEIプレミアムヘルメットで体感せよ! 『Z-8 機動戦士ガンダム THE ORIGIN』シリーズは、地球連邦軍とジオン軍のモビルスーツを模した全6種が期間[…]
“エフ”の姿で降臨した新世代フラッグシップCB 売れに売れているカワサキ「Z900RS」をホンダが黙って見ている時期はもう終わりだ。 2020年春に発表された「CB-F コンセプト」は、昨年現行ライン[…]
開幕戦タイGP、日本メーカーはどうだった? ※本記事はタイGP終了後に執筆されたものです 前回はマルク・マルケスを中心としたドゥカティの話題をお届けしたが、ドゥカティ以外ではホンダが意外とよさそうだっ[…]
ヘルメット装着式でさまざまなタイプに対応 今回、セールの対象となっているのがバイク用ドライブレコーダー”Driveman DD-1000″。セール期間は3月31日までで、最大6500円OFFとなる。 […]
かつてバイク乗りに親しまれていた「解体屋」文化 ボロボロのバイクが無造作に山に(比喩ではなく本当に山積み)なっていて、客は工具を片手にその山に登って部品を剥ぎ取ってきたり、バラした部品を集めてその場で[…]
最新の投稿記事(全体)
ラバーマウントスポーツでは、シート下周辺がボテッと重厚感のあるスタイルになりがちなところを、オイルタンクおよびソロシートをワンオフにて製作し、スッキリさせつつ見事なまでのくびれで魅せているから舌を巻く[…]
シェルパの名を復活させたブランニューモデル カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、トレッキングモデル「KLX230シェルパ」を新たにラインナップに加えた。シェルパの名を冠したバ[…]
2020年モデル:初代は2色ラインナップ スーパーカブシリーズ中で究極のアウトドアマシンとして支持されていた“ハンターカブ”が、8年ぶりに復活を遂げたのは、2020年6月26日のこと。名称は、CT12[…]
「good TIMES COLLECTION」が手がけるオリジナルジャケットが対象 全国に展開するカワサキプラザでは、モーターサイクルライフの新たな提案として、ファッション性/耐久性/機能性/遊び心を[…]
古代中国絵画風の虎をあしらった荘厳なグラフィックモデルが登場 「FEARLESS(フェアレス)」とは、恐れ知らず、勇敢、大胆といった意味の英語だ。このモデルにあしらわれるのは、古代中国絵画風に描かれた[…]
- 1
- 2