
カワサキは北米と欧州で、電動キッズ向けバイク(現地ではELECTRIC BALANCE BIKEと呼称)である「Elektrode(エレクトロ―ド)」の派生モデル、「Elektrode 20」を発表した。こちらは対象年齢が大人まで広がり、電動バイクで誰もが手軽にオフロードを楽しめるとしている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
初めてバイクに乗る大人にも最適
カワサキ初の電動キッズバイクを大型化&パワーアップして大人も楽しめる1台に。そんな新しいエレクトリックバランスバイクが北米および欧州に登場した。
2022年に北米で初登場した「ELEKTRODE(エレクトロ―ド)」は、幅広い年齢層の子供(想定対象年齢は3歳~8歳)に対応する、ペダルなしの電動二輪遊具。自転車のようなペダルはないがモーターサイクルのようなフットペグがあり、これを折りたたむことで地面を蹴って進むバランスバイクとしても使うことができる。北米でのカテゴライズは「エレクトリックバランスバイク」で、異なる体格や乗り方に対応しながらライディングのスキルを高められる1台だった。
このたび発表されたのは、前後16インチホイールだったエレクトロードに対し前後20インチホイールを採用した「エレクトロード20」および「エレクトロード20FS」だ。前者は16インチ仕様と同様にバランスバイクであり、大型化したことで大人の体重にも対応するようになった。後者のFSはサスペンションをリジッドとしたBMXタイプで、よりアクションが楽しめそうだ。
インホイールブラシレスモーターは定格出力が750Wにパワーアップ。16インチ仕様は250Wなので、じつに3倍という大幅な出力向上となっている。前後ディスクブレーキを採用(16インチ仕様はリヤのみ)し、新型テレスコピックフォークに20インチのワイヤースポークホイールを組み合わせる。
バッテリーはフレーム内に収納でき、最大3時間の稼働を可能に。最高速度は24mph(約38km/h)で3つの選択可能なスピードモードを備えている。
これに高い位置のハンドルバーとリジッドフォークなどを装備するのがBMXタイプのエレクトロード20FSだ。対応する体重は176ポンド(約80kg)まで。こちらは北米のみのラインナップとなるようだ。
日本では16インチ仕様も未発売なことから、20インチ仕様が発売される可能性も低そうだが、将来のライダーを育てるための選択肢として電動バランスバイクがあっても面白そう。いかがでしょう、カワサキさん?
KAWASAKI ELEKTRODE 20 / FS[2025 U.S. model]
主要諸元■全長1506 全幅668 全高930 軸距988 シート高551-693(各mm) 車重20.9kg(装備)■空冷電動ブラシレスモーター 定格出力750W リチウムイオンバッテリー(50.4V 10.2Ah)最大駆動時間3時間■タイヤサイズ前後2.125×20 ※諸元は北米仕様のエレクトロード20
KAWASAKI ELEKTRODE 20
KAWASAKI ELEKTRODE 20
KAWASAKI ELEKTRODE 20FS
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
ひと目でEVとわかる先進的なスタイリング こちらが今回発表された「CUV e:」! Hondaはこれまで、EVバイクとしてパーソナル向けに原付一種の「EM1 e:」を市販化していますが、CUV e:は[…]
【本田技研工業 電動事業開発本部 二輪・パワープロダクツ電動事業開発統括部 CUV e: LPL(開発責任者) 後藤香織さん】2006年入社。以来一貫して2輪車開発に従事し、おもに車体設計としてEV-[…]
パワフルで坂道も得意、実用的な原付二種EV 2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトモデル「SC e: Concept」として参考出品されていたものが車名を「CUV e:」と改め、2025年6[…]
高まるペット移動ニーズに応える革新的モビリティ ガソリン価格の高騰と50ccクラス原付の製造終了という時代の転換期において、経済的かつ環境に優しい移動手段への需要が急速に高まっている。その一方で、近年[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
“グリーン”と“無事かえる”で繋がる両者の魅力 「かえるのピクルス」は、ナカジマコーポレーションが生み出したオリジナルキャラクターで、1994年の誕生以来、その愛らしい姿と「always smile」[…]
250A1、350A7に続く最速チャレンジャー真打ち登場!! 1966年に250ccA1サムライで、先行していたホンダCB72、ヤマハYDS3、スズキT20の性能を上回り、次いでボアアップした338c[…]
2019年モデル概要:WのDNAを今に伝えるモデルが再始動 1966年当時、カワサキブランド初の大排気量4ストロークマシンとして登場したW1が背負った最速という使命は、今なお続くニンジャやZシリーズが[…]
イベント概要:カワサキコーヒーブレイクミーティング(KCBM)とは? 株式会社カワサキモータースジャパンが長年続けているファン参加型イベント『カワサキコーヒーブレイクミーティング(KCBM)』。今年の[…]
カワサキW800(2017) 試乗レビュー この鼓動感は唯一無二。バイクの原点がここに 1999年2月に発売されたW650は2009年モデルを最後に生産を終了。その2年後の2011年、ほぼ姿を変えずに[…]
人気記事ランキング(全体)
半クラッチは熱膨張で繋がる位置が変わる! ほんとんどのバイクは、エンジンのシリンダーよりちょっと後ろに丸い膨らみがある。これがクラッチ。 丸い膨らみの中には、エンジンのパワーを発生するクランクシャフト[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
日本映画史の記憶に残り続ける『トラック野郎』シリーズ第1作 『トラック野郎 御意見無用』は、1975年に公開された鈴木則文監督による日本映画。東映製作/配給の『トラック野郎』シリーズの記念すべき第1作[…]
直4&丸目。王道のジャパニーズネイキッドスタイル 直列4気筒エンジンの存在感を際立たせつつ、丸1眼ヘッドライトとオーソドックスな外装。CB1000Fコンセプトのスタイルは、往年のエフらしさを漂わせつつ[…]
そもそも「過給機」とは 世界最大規模の2輪車ショーといわれるEICMA(ミラノショー)。2024年11月に開催された同ショーにおいて最大級の注目を集めたのは、ホンダが初公開した電動過給機付きV型3気筒[…]
最新の投稿記事(全体)
各部に配された黒が車体を引き締める 1833cc水平対向6気筒エンジンを搭載するホンダのフラッグシップモデル、ゴールドウイング。2022年モデルは、2022年4月21日に発売した。 ここでゴールドウイ[…]
日本を含むアジア圏で人気のSUVスクーター 水冷4バルブのeSP+エンジンを搭載するアドベンチャー系SUVスクーター「ADV160」シリーズに新色が登場した。新たなカラーラインナップが発表されたのはマ[…]
エンジンはホーネットより低速寄り?! 152psを発生するスーパースポーツ譲りの直列4気筒+鋼管ダイヤモンドフレームというホーネットの基本構成を受け継ぐCB1000Fコンセプト。エンジンの詳細は不明だ[…]
上質な栃木レザーのハンドメイドキーケース このキーケースは、革職人が上質なレザーを用いてハンドメイドで製作。素材には、国産最高峰とされる栃木レザーが使用されており、使い込むほどに手に馴染み、美しい経年[…]
交換するだけで愛車がスポーツバイクにもツーリングバイクにもなる タイヤは、すごい。バイクのパーツで唯一路面に接しており、その接地面積は、たったクレジットカード1枚分と言われる。たったこれだけでバイクを[…]
- 1
- 2