手先の繊細な感覚が大事[ゴーライド]

オフロード用グローブを選ぶなら少し小さめがオススメ【プロに聞くこだわりのアイテム選び】

●文/写真:ゴーライド編集部 ●答え手:小林直樹師範

オフロードライディングを楽しむためには、いくつかの欠かせないアイテムがある。そうしたアイテム選びのポイントを、『オフロードマシン ゴー・ライド』編集部がプロフェッショナルに聞く。今回のアイテムは「グローブ」。繊細なレバー操作が求められるトライアルライダー代表として、ホンダワークスライダーとして全日本トライアルなどで活躍した小林直樹師範に質問してみた。これからオフロードデビューする人はもちろん、なんとなくグローブを選んでいた人も必見のポイントを紹介するゾ!

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【トライアルデモンストレータ―:小林直樹師範】ホンダワークスライダーとして全日本トライアル選手権で活躍。引退後は、全国各地のイベントで、トライアルの魅力を伝えている。オフロードライディングの基礎を分かりやすく伝えてくれることに定評があり、『オフロードマシン ゴー・ライド』誌テストライダーも務めている。

グローブは絶対必要!

Q1:素手でライディングはダメですか?

トライアルやウイリーなどのアクションライディングでは、繊細なレバー操作が必要といいますよね。それなら、直に操作できる素手はダメですか?

A1:グローブは絶対必要!

直樹師範「グローブは絶対必要ですよ! オフロードライディングは、悪路やウッズなどを走行するので、肌を露出していると傷を負いやすくなります。また素手だと汗ですべってしまい、グリップを握る力も入らなくなります。

そんな状況でレバー操作をし続けると、手の平や指にマメができる原因になります。つねに正確なレバー操作を行なうには、オフロードに限らず、グローブは絶対必要です」

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林道やエンデューロコースなどでは、このように小さな枝など木々が入り組んでいる場所も多い。薮こぎなどでは葉っぱで手を切ってしまうことも。

自分がメインとするフィールドに合わせる

Q2:オフロード用グローブにもタイプがありますよね。どう選べばいい?

オフロード用グローブといっても、ロング丈のツーリング向きや、パッドの付いたモトクロス向きといったタイプがあります。好みで選んでもいいですか?

A2:メインとするフィールドで決めましょう

直樹師範「オンロードメインのツーリングや街乗りであれば、どんなタイプのグローブでも基本OKです。オンロード向きの革製やパッド付きだと安心感は高まりますからね。

ただ、半クラッチや細かいフロントブレーキ操作が求めらるオフロードライディングでは、グローブが厚手になるほどレバーのタッチが分かりにくくなり、繊細な操作もやりにくくなります。指先にすべり止めがあると、逆にシビアなレバー操作時に余計な引っかかりとなってミスの原因になってしまうのです。

ミスが増えると疲労も蓄積されますから、さらにミスするという悪循環になるんです。最近はモトクロスやエンデューロ向きのグローブでも、手の平は薄く、パッドも最小限のタイプが増えています。オフロードライディングを重視するなら、薄手のタイプがおすすめですよ」

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ピンポイントでクラッチをつなぐといった繊細なレバー操作は、人差し指だけで行なう。こうした時に、グローブにすべり止めやパッドが装備されていると、余分な引っかかりや、生地の突っ張りが生じ、操作ミスをしやすくなってしまうのだ。

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直樹師範はパッドによるプロテクション性よりも、操作性のよさを重視している。それは、ミスのない操作をすれば転倒を防げるライディングができるからだ。まさに直樹師範にとってのメインとなるフィールドに合わせたチョイスなのだ。

林道ツーリングでも操作性を重視

Q3:林道ツーリングにおすすめは?

ダート走行とはいえ、それほどアクションをするわけでもない林道ツーリングには、どんなタイプのグローブがおすすめですか?

A3:林道ツーリングでも操作性を重視!

直樹師範「林道ツーリングもトライアルも、同じグローブを使用しています。私の場合、ツーリングや街乗りではXR230、トライアルではTRRSやRTLといったトライアルマシン、と用途に合わせてバイクを乗り換えていますが、用途や乗る場所が変わっても、きちんとマシンコントロールするには、同じ感触(レバータッチ)で操作することが欠かせません。なので、薄手のグローブを選んでいますね。これは雨の日やマディコンディションでもそうです。濡れることの不快感より、レバータッチを重視しているのが小林流です。

ただ、寒い時期の移動では、電熱グローブが手放せません。冷えて指先の感覚がなくなるとレバー操作ができなくなり、危険ですから。移動先でアクションライディングする場合は、別に薄手のグローブを持っていきます」

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アタック林道遊びなど敢えてガレて荒れた林道に挑むのなら別だが、普通の林道ツーリングではそこまで激しいアクションはする必要はないのだ。それでも微細なマシンコントロールはオフロードライディングの楽しみのひとつ。きちんとマシンコントロールができるグローブを選びたい。

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寒い時期の移動は電熱グローブを使用している。ウインターグローブより薄く、指先の冷えも軽減できるからだ。

少し小さめのサイズがオススメ

Q4:グローブのサイズ選びを教えてください

グローブのサイズ選びをする時に、具体的にどこに合わせて決めればいいですか? 完全にフィットしないまでも、ゆるすぎず、キツすぎずの見極め点は?

A4:必ず試着してください!

直樹師範「同じメーカーの同じサイズでも、モデルチェンジするとサイズ感が変わっていることがあります。だから必ず試着してサイズを決めてください。

グローブの小林流フィッティングでは、指先がピッタリ合って、指の付け根がダブつかない(生地が余らない)ことに重点を置いています。指先が合っていないと、レバータッチが分かりくくなります。付け根が余っているとグリップが握りにくくなるし、余った生地が手の平を圧迫して疲労の原因にもなるからです。

なので、少し小さめのサイズを選ぶのがおススメです」

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指の付け根部分も、生地が余らないサイズを選ぶ。操作性が落ちるだけでなく、手の疲労の原因となるからだ。購入前には必ず試着して、自分の手に合うサイズを選ぶ。操作性を重視するなら、若干小さめのサイズを選ぶといい。

グローブの生地が指先にフィットしている状態。レバータッチがダイレクトに体感できるので、マシンコントロールしやすくなる。薄手のグローブのほうが指先にジャストフィットさせやすい。ただし、パッドなどが装備されずプロテクション性は下がりがち。 [写真タップで拡大]

オフ用グローブとオン用グローブを用途別に使い分ける手もある

このように、ライディングに必須なグローブ選びは、シビアなレバータッチを優先するか、パッドによるプロテクション性を優先するかなど、自分がメインとして使う状況に合わせて選ぶのがポイントになる。

もしまだオフロードライディングに慣れておらず、自分のメインのフィールドやライディングスタイルがはっきりわからないのなら、移動時には厚手のグローブ、ダートライディング時では薄手のグローブと、どちらも携行して使い分けるのも手だ。薄手のグローブは軽量でかさばらないので、選択肢として覚えておこう。


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※この記事はオフロードバイク総合誌『オフロードマシン ゴー・ライド』に掲載したものを加筆修正したものです。最新の雑誌は書店もしくは下記サイトにてお買い求めください。

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