ニンジャZX-25Rカスタム最前線

ニンジャZX-25R用マフラー・ナサート エボリューション タイプII〈ビート〉

●文:ヤングマシン編集部 ●写真:川島秀俊 ●取材協力:日本ビート工業

’65年の創業以来、カスタムパーツメーカーの第一人者であり続けるビート。その裏にはレース活動やマフラー開発で培ったノウハウと、こだわりの姿勢がある。性能からものづくりまですべてに手を抜かない同社が手がけた、カワサキ ニンジャZX-25R用マフラー「ナサート エボリューション タイプII」について掘り下げる。

性能からものづくりまですべてに手を抜かない

4気筒らしい澄んだ高回転サウンドを実現しながら、いかにしてパワーアップとノーマル同等の扱いやすさを両立させるか。これがマフラーメーカーの老舗・ビートのZX‐25R用マフラー「ナサート エボリューション タイプII」のコンセプトだという。

【NASSERT EVOLUTION TYPE II 政府認証適合フルエキゾーストチタンマフラー|BEET JAPAN】排ガス/騒音規制に適合する政府認証マフラー。’19年の8耐優勝車・カワサキワークスZX-10Rの装着品と同形状のヘキサゴン型サイレンサーは3色が選択可能。装着状態でオイル/フィルター交換に対応し、ガスケット類も付属する。●エキゾーストパイプ素材:チタン(集合部はステンレス) ●重量:5.2kg(チタンサイレンサー仕様。STDは8.8kg) ●価格:ブルーチタンサイレンサー仕様21万4500円 クリアチタンサイレンサー仕様20万9000円 メタルブラックサイレンサー仕様22万円 ※写真はブルーチタンサイレンサー仕様 [写真タップで拡大]

クリアチタンサイレンサー仕様 [写真タップで拡大]

メタルブラックサイレンサー仕様 [写真タップで拡大]

そのキモとなるのがビート独自のサイレンサー構造・パルスコーンだ。サイレンサー内部を複数の部屋に区切って消音する隔壁構造の場合、排気が”壁”にぶつかってバタバタと雑音が出やすい。しかしパルスコーンは排気効率の高いストレート構造を採用しつつ、排気口に向けて徐々に径を絞り込むことで音量も抑制。パワーと雑味のないサウンドを両立できるのだ。

とはいえ、近年のノーマルマフラーはかなり完成度が高く、ZX-25Rも例外ではなかったそうだが、そこは長年のノウハウを持つビート。セッティング不要のポン付けでありながら、ノーマルにある谷や落ち込みをきれいに解消し、さらに8000rpmから上では完全に凌駕してきたのはさすが。特に25R最大の魅力である高回転域では、回転数と速度の上昇がきっちりシンクロしたシャープな加速感(ノーマルはこれがやや希薄)を楽しめるという。

小排気量ゆえの低速の薄さを補うために、エキゾーストパイプはあえて細めのサイズを選択しているのもポイント。ビート自慢の耐熱チタン合金・スーパータイエックスを採用するこのエキパイ、バフがけ後に炙って焼け色を付けているのだが、これらがすべて職人による手作業なのもビートが掲げるこだわりの一例。高品質なものづくりのために、同社が販売する全てのマフラーは「自社設計/自社生産」というポリシーを貫いているのだ。

【サブサイレンサーが音量と運動性に貢献】機械曲げのエキゾーストパイプは4-2-1集合を採用。この直後にビートでの採用例が増えているというサブサイレンサーを置く。目的は消音の補助で、メインサイレンサーが小型化できるため車両の運動性も向上するという。 [写真タップで拡大]

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【エキゾーストパイプは耐熱チタン合金】スーパータイエックスは通常より200℃以上も高い耐熱性を持つチタン合金。エキゾーストパイプ径は大型車の場合38mm径が多いが、25Rは31mm径を採用。

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【集合部は4-2-1タイプ】1-2番、3-4番のエキゾーストパイプを先に集合させて1本に束ねる4-2-1は、4-1集合のようなトルク谷が発生しにくい。この集合部とサブサイレンサーはステンレス製とされる。

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1-2番、3-4番のエキゾーストパイプをバイパスするパイプを採用。配置場所によっては全域の性能を左右する、作り手の経験値がモノを言う部分だ。

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触媒はテールパイプの後端部に軽圧入される。内部が詰まっていて排気抵抗が大きそうに見えるが、実際の性能にはほとんど影響しないそうだ。

【ストレート排気と消音を両立する”パルスコーン”】ストレート排気ながらパイプ径を徐々に絞って消音するパルスコーン。六角形のテールピースはチタン製で、難易度の高い深絞りプレス加工で成形される。 [写真タップで拡大]

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【8000rpmから上でノーマルを完全凌駕】ノーマルとビートマフラー装着車の比較グラフ。8000rpm手前からノーマルを大きく上回り、途中の落ち込みも最小限に抑えながらレブリミットへ向かう。

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【自社生産にこだわるものづくり】エキゾーストパイプの焼け色(=酸化皮膜)は、バーナーで1本ずつ炙りながら付けていく。どの部分に色を入れるかや、ブルーが最も鮮やかな状態で酸化を止めるノウハウなど、職人の技術ありきの工程だ。実際に見学したが、黄→紫→青と変色していく様子に感激!

〈YM編集長テストライド〉この雄叫び! これぞニーゴー直4の音だ

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【テスター:松田大樹】レプリカブーム終盤に免許を取得し、今も愛車の1台がNSR250Rというヤングマシン編集長・45歳。ビート号、マジで欲しくなったっス…。

僕は250cc4気筒の全盛期を現役で知る世代。最近もCBR250RR(MC22)とZXR250に触れる機会があり、レブリミット付近のすさまじい絶叫っぷりに改めてシビれたばかり。あの音を知っていると、ノーマルのZX-25Rは少々おとなしく感じてしまう。

でも、それはビートのマフラーですべて解決できることだった。1万4000rpmからレブリミットの1万8000rpmへ向けて突き抜けていく「クワァァーン!」という高周波な雄叫びは、あの時代のニーゴーにも匹敵する超快音! むしろ雑味を濾したような澄んだ音色はMC22やZXRにはないもので、カセットデッキからMDに買い替えた時のよう(たとえが古い!?)。設計が新しいゆえの快感をビート号は味わわせてくれる。

ノーマル同様に6速30km/hから加速できる扱いやすさを持つ一方、1万rpm付近からぐーっと伸び上がっていくフィーリングはノーマルにはないもので、1psアップという数値以上に体感的には別モノ。この出力特性と例の澄み切った音が相まって、高回転をキープして走らせるのは涙が出そうなほど気持ちいい。オートブリッパーが1万8000rpmめがけて作動したときの音なんて、そりゃあもう…。

マフラー以外に、ステップやラジエターガードも展開

【ハイパーバンク|BEET JAPAN】転倒時を考慮し、ペダルとステップバーは高強度の熱間鍛造、つま先部は可倒式に。6ポジション可変でクイックシフターにも対応。銀と黒のほか、写真のようなカラーオーダーも有償で対応する。●価格:銀6万1600円 黒6万4900円 [写真タップで拡大]

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【ラジエターガード|BEET JAPAN】フロントタイヤの石跳ねなどからラジエターを保護するラジエターガード。中央にはビートロゴを配しドレスアップにも有効。取り付けも簡単だ。●価格:1万9800円


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