レインタイヤが猛烈な雨の中でも深くバンクできるのは何が違うのですか?
●記事提供: ライドハイ編集部
A.暖めなくても柔らかく路面追従するゴム質と、深いグルーブのおかげです
レース用レインタイヤは、水しぶきを上げて走るほど激しい雨でも、膝を擦れるほど深くバンクできていて、一般の感覚からすると信じられない光景としか言いようがありません。
そして実際、濡れた路面なのに深くバンクできて、急のつく操作をしなければ滑る気配もみせません。
まさにキツネにつままれた気分です。
レインタイヤには、細かいピッチでたくさんの深いグルーブ(溝)が彫られています。このグルーブによる排水効果で、タイヤのトレッド面が路面に接することができる……確かにそれも効果は大きいですが、一番の主役は冷たくでも粘着質で触れた面をペッタリ包み込むコンパウンド(ゴム質)にあります。
ご存じのようにレース用スリックタイヤやスポーツタイヤは、トレッドが暖まることでゴム質が柔らかくなり、どんな小さな凸凹にも追従して高いグリップ性能を発揮します。
つまり低温だとゴム質が硬くなり、グリップ性能はガタ落ちです。
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