史上初の3レース制の最終レース。渡辺一樹(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)が中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)からシケインでインを突く一騎討ち。3位に一時トップを走った亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)。大トリに相応しい好レースを振り返る。
●文/写真:Racing Heroes(駒井俊之)
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間ドラマを追いかけている。
中須賀が全戦全勝の偉業を達成してトップチェッカー!
15周のレース3は15時40分にスタート。ホールショットは濱原颯道(Honda Dream RT桜井ホンダ)が奪うが、止まりきれずオーバーラン。渡辺がトップで2コーナーを立ち上がる。岩田悟(Team ATJ)が3列目からロケットスタートを決めて2番手。3番手に作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)、中須賀は出遅れて4番手。日浦大治朗(Honda Dream RT桜井ホンダ)岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)と続く。
ダンロップ上りで中須賀が作本をかわして3番手、さらにヘアピン立ち上がりからMCシケイン進入で岩田をパスして2番手に浮上して渡辺を射程内に捉える。
オープニングラップは渡辺が制し、中須賀、作本、岩田、濱原、岡本、日浦、亀井、秋吉耕佑(Murayama.Honda Dream.RT)、榎戸育寛(SDG Honda Racing)の上位10台。
トップ渡辺のコンマ1秒後ろにテールtoノーズでつけている中須賀。だが前に出ない。渡辺も後ろに中須賀が来ているのはわかっている。タイヤマネジメントのために2分7秒中盤付近でコントロールした。レース後に「序盤にペースを抑え過ぎたかもしれない。渡辺選手にタイヤを温存させてしまった。先に自分が前に出た方が戦いやすかったかもしれない」と中須賀。
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