こだわりバイクライフSNSショッキングVol.3
「理想/妄想、時には現実の『バイクと女の子』を描く」イラストレーターSAPOさんのバイクライフ
ライダーの数だけバイクに対する向き合い方も、バイクライフの楽しみ方も違うハズ。そんな一人ひとりのこだわりをリレー形式で語ってもらう連載企画。タイトルは某アワーのパク…リスペクトだ。第3回はSNSを中心に『バイクと女の子』をモチーフにした作品の公開を続けている、イラストレーターのSAPOさん。かわいさとカッコよさが両立している独特のタッチには思わず目を奪われてしまうぞ。
●文:SAPO ●編集:ヤングマシン編集部(石川)
読者の皆さま、はじめまして!理想/妄想、時には現実の『バイクと女の子』を描いている、イラストレーターのSAPOと申します。バイクライフの大先輩である小林さん/傳田さんに続いて、SNS上のしながないイラストレーターの私…ということで、少々緊張しておりますが、どうぞお付き合いくださいませ!
インスピレーションは突然の出会いから
2018年から当時のTwitter(現在のX)にて、趣味のイラスト投稿をスタートしました。現在でもSNS上での細々とした活動がメインとしていますが、2021〜2023年の冬には世田谷のユナイテッドカフェさんでイラスト展示をさせていただいたりと、少しずついろんな方にイラストを見てもらえる機会が増えてきました。自分のことながら、たくさんの反響をいただけてうれしい限りです。
冒頭でお伝えした通り、私は「#バイクと女の子シリーズ」のハッシュタグで『バイクと女の子』を題材としたイラストを描いています。『バイクと男の子』は描かないんですよね。そこにはシリーズを始めたきっかけと、今もなお描き続けている理由が強く影響しています。
私は小さい頃から、イラストを描くことが好きな子どもでした。学校の休み時間はもちろんのこと、家に帰ればお気に入りのノートにいつだって絵を描いていたほど笑。それどころか、授業中に絵を描いてしまったこともあったくらい。当時、怒られたことも今となってはいい思い出です笑。
それにバイク乗りだった両親の影響もあって、バイクも身近な存在でした。子どものころはタンデムシートやモトクロスバイクでまったりと。大人になってからは自分でハンドルを握り、風を切ってどこか遠くに行く時間がとにかく楽しくて。でもその頃は、『バイクに乗ること 』と『イラストを描くこと』の2つの趣味は別々に楽しむものでした。
出会いとは突然ですね、とある夏の日でした。信号待ちをしている、赤いオールドルックなオフロードバイクに目が釘付けになったんです。そこには半ヘル/半袖/部屋着といったラフな格好で、気怠げにバイクに乗っている女の子の姿がありました。
うまく言葉にできないんですが…バイクに乗ることに対して、特別感のない、生活の一部みたいな…自然なその佇まいがすごいカッコよいというか、エモいといいますか。
今思い返すと、バイクというメカメカしく無骨で『カッコいいもの』と、バイクとは真逆の小さくて柔らかい女の子という『可愛らしいもの』の正反対の2つが、どこかバランスを取りながら、お互いに引き立て合っているように見えて素敵だったんだと思います。とにかく良かったんですよ、ほんと。ビビーッとくる感じでした。まさに運命の出会いです。
それまではバイクに乗っている人をちゃんと見ていなかったんだと思います。そんな風にビビーッとなることってなかったので笑。
そこで、ふと思いついてしまったわけです。『いないなら、自分でつくるしかない!』と。いわば、感動の自給自足のスタート。元々の趣味であった、バイクに乗ることとイラストを描くことが一つになった瞬間です。あの感動をもう一度…ということで私の推し活も兼ねたイラストレーター活動が始まりました笑。
そんな経緯で推しの『バイクと女の子』を描くとなった結果、私のイラストは自然と『カッコよくて、可愛い女の子』となってきたわけです。どうやら、その好みにもだいぶ偏りがあるようで、私の描くバイクや女の子はどこか玄人感が漂っていると言われたことも…皆さんにはどう見えるでしょうか? 笑
理想であり妄想でありときに現実を描く
『バイクと女の子』シリーズには、私なりのこだわりがあります。それは「その女の子が歩んでいるバイクライフ」を妄想し、バイクが当たり前に自分の生活にあって、手足となっている様子を描くこと。そういった女の子が私の推しなので笑。
イラストを描く時は「この女の子はこんな素敵なバイクライフを送ってるんだろうなあ〜」、「どんなところに行くのだろう? どんなふうに乗るのだろう? 」と妄想し、バイクや女の子の服・小物・髪型などを選んで描いていきます。正直、妄想しながらラフを描いている時が一番楽しいほど笑。イラストを描いている時は、ずっと「可愛い! 可愛い! でもかっこいい〜! 」と叫びながら描いているくらいで、その瞬間がとにかく楽しいんですよ。
イラストの大半は理想や妄想です。自分がこのバイクに乗るのであれば、こう乗りたい…と思うような『理想』、こんな人に乗っていて欲しい!という『妄想』がほとんどです。でも正直、『理想や妄想』だけでイラストを描き続けることができません。追い求めるだけでは疲れてしまいすからね…笑。
ところがここ数年、こんな妄想ばかりしているからか、不思議とグッとくるバイクと女の子を見かけるようになりました笑。
街中で茶色いヤマハVOXにこなれた感じで乗る金髪ギャルや、オレンジのホンダ ジャイロキャノピーに乗った水色ダウン/赤リップの金髪ギャルとかもうエモくて…。青いカブに乗った厚底/ブカブカジャケットの金髪ギャルのウーバーイーツを見た時はあまりにも良すぎて絵に描いてしまいました。ああ、もしかして私金髪ギャル好きなのかもしれませんね〜笑。
そんな金髪ギャルたちのように、時折現れてグッと私に刺さる『現実』のバイクと女の子の存在が、私のイラストレーター心に火をつけてくれます。もしかしたら、イラストを描き続けていれば、私の理想と妄想の女の子は現実で見ることができるのかもしれないと! であれば、私はその感動を追い求めてイラストを描き続けるしかありませんよね笑。
だからこそ私のイラストは、理想であり、妄想であり、時には現実を描く…と謳っているのです。
たくさんの出会いが創作の幅を広げてくれる
最近ではサイドカーレースに参戦したり、一人で気ままに1週間のキャンプツーリングに出かけたりと、イラスト以外の趣味で外に出る機会も多くなってきました。加えて、Xのフォロワーさん達と某カフェで秋頃開催を予定しているムフフなイラスト展示の企画にも関わらせてもらっています。(続報をお待ちくださいませ! 笑)これまで以上に人と関わることが多くなってきているんです。
そうした、様々なバイクと人と出会うことで、妄想できるバイクライフの幅や厚みが増えたと感じています。様々な人のバイクライフを伺うことが、私のイラストを描くための糧になっているんです。妄想だけして家に篭ってばかりはよくないですね笑。
今後もあの感動を追い求めて、理想/妄想/時には現実のバイクと女の子のイラストを発信していこうと思います。私のための推し活イラストが誰かの推しになり、それを見た人が真似してくれて、現実になってくれればなにより。そうして、グッとくるバイク乗りが増えてくれたらうれしいです笑。よろしければ、どうぞこれからも応援よろしくお願いいたします!
次回の「こだわりライダーSNSショッキング」は…
ペイントアーティストのR/NR Paintさんが登場予定。どんなバイクライフやバイク愛を語ってくれるか、乞うご期待!!
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(SNSショッキング)
読者のみなさま、はじめまして! バイクや車とそのオーナーさんを被写体にした、映像制作や写真撮影をしているチーム「GarageFilm」のマチルダと申します。私の記事では、現在の活動をするきっかけになっ[…]
読者のみなさん、どうも初めまして! ちょっと古めのバイクと女の子の組み合わせをメインに描いてる、イラストレーターのすらくすと申します。すごいクリエイターやバイク乗りの方々から回ってきたバトンということ[…]
1分でわかる記事ダイジェスト バイク趣味のきっかけは、ノルタルジー溢れるYB-1 バイク趣味のきっかけは、ヤマハの原付「YB-1」が映る一枚の写真。1996年に発売されたレトロスポーツで、背景とマッチ[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 幼少期から機械好きで、目に付くものを手あたり次第に分解していた。ラジコンやミニ四駆などのホビーはこと、ラジオやアンプといったオーディオがお気に入り。そんな、分解小僧が成長[…]
1分でわかる記事ダイジェスト バイクへの見方を変えた、ロードレーサーのカッコよさ 原付免許を取ったのは16歳も後半で、積極的にバイクに乗ろうとは思っていなかった。バイク通学OKだったこともあり、バイク[…]
最新の関連記事(ライフスタイル)
バイク保険の主役は賠償責任保険だ バイク保険って種類がいろいろあって、なんだか難しいですよね。でも、超キホンをおさえておけば初心者でも安心。意外とわかりやすいんです。ちょっと解説してみますね。 まずラ[…]
目標やゴールは決める? 決めない? 何かをしようと思ったとき、あなたは”目標”や”ゴール”を決めていますか? ファイナンシャルプランナーの私はというと、じつは”決めない”タイプです。時間が限られていて[…]
読者のみなさま、はじめまして! バイクや車とそのオーナーさんを被写体にした、映像制作や写真撮影をしているチーム「GarageFilm」のマチルダと申します。私の記事では、現在の活動をするきっかけになっ[…]
ハーレー女子に聞きました Q1.これまでのバイク歴/ハーレー歴など教えてくださいQ2.いま乗っている愛車を選んだ理由は?Q3.お気に入りのポイント?Q4.高年式モデルにない魅力とは?Q5.同じ趣味を持[…]
幻想的な風景から仲間たちとの思い出まで 第67回は「秋は夕暮れマシン」がテーマ。あたりを橙色に染める夕日、街や山のシルエットなど、夜の直前に訪れる特別なひとときと、バイクを収めた写真を募集したぞ! ※[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
全国170店超のHonda Dreamで開催中 Honda CBR650R/CB650Rに搭載された世界初のクラッチ自動制御メカ「Honda E-Clutch(イークラッチ)」。その実力を誰でも気軽に[…]
軽快性や機敏性だけでなく安心感にも優れるのが長所 2024年の夏はジムに通ってトレーニングに取り組むことを決意したのですが、私にしては珍しく、飽きることなく続いています。さらにこの夏休みは、ロードやモ[…]
1位:2024秋発表のヤマハ新型「YZF-R9」予想CG 2024年10月に正式発表となったヤマハのスーパースポーツ・YZF-R9。2024年2月時点で掴めていた情報をお伝えした。これまでのYZF-R[…]
開発はいつからはじまったのか? まずはHonda E-Clutchの開発が、いつ頃から始まったのかを伺いました。 「クラッチをコントロールするという技術研究に関しては約10年かかっています。その間、い[…]
完全なMTの「Eクラッチ」と、実質的にはATの「Y-AMT」 駆動系まわりの新テクノロジー界隈が賑やかだ。以前からデュアルクラッチトランスミッション=DCTをラインナップしてきたホンダはクラッチを自動[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかった[…]
125ccスクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限[…]
【第1位】ホンダ モンキー125:49票 チャンピオンに輝いたのは、現代に蘇ったホンダのかわいい”おサルさん”です! 初代は遊園地用のファンバイクとして、1961年に誕生しました。以来長く愛され、20[…]
完全なMTの「Eクラッチ」と、実質的にはATの「Y-AMT」 駆動系まわりの新テクノロジー界隈が賑やかだ。以前からデュアルクラッチトランスミッション=DCTをラインナップしてきたホンダはクラッチを自動[…]
ポップ吉村は優しくて冗談好きのおじいちゃんだった ヨシムラの新社長に今年の3月に就任した加藤陽平は、ポップ吉村(以下ポップ)の次女の由美子(故人)と加藤昇平(レーシングライダーでテスト中の事故で死去)[…]
最新の投稿記事(全体)
誕生から10年、さまざまなカテゴリーで活躍するCP2 MT-09から遅れること4か月。2014年8月20日に発売されたMT-07の衝撃は、10年が経過した今も忘れられない。新開発の688cc水冷パラツ[…]
クリップリフター:クリップ対応の溝幅設定が細かく、傷をつけにくいクロームメッキ仕様 自動車のドアの内張やモール類のクリップをピンポイントで狙って取り外すための5本組リフター。クロームメッキ仕上げの本体[…]
何がいま求められているのか、販売の現場で徹底リサーチ! 「ステップをミニフットボードに交換するのに伴って、シフトチェンジペダルをカカトでも踏み下ろせるようにシーソー式にしたいという要望を耳にしますね」[…]
モデルチェンジしたKLX230Sに加え、シェルパの名を復活させたブランニューモデルが登場 カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やS[…]
メンテナンス捗るスタンド類 ちょいメンテがラクラクに:イージーリフトアップスタンド 2890円~ サイドスタンドと併用することで、リアホイールを持ち上げることができる簡易スタンド。ホイールの清掃やチェ[…]
- 1
- 2