
ニッポンがもっとも熱かった“昭和”という時代。奇跡の復興を遂げつつある国で陣頭指揮を取っていたのは「命がけ」という言葉の意味をリアルに知る男たちだった。彼らの新たな戦いはやがて、日本を世界一の産業国へと導いていく。その熱き魂が生み出した名機たちに、いま一度触れてみよう。この記事ではホンダDREAM CB750FOURの進化や派生車についてお伝えする。
●文:ヤングマシン編集部(中村友彦) ●取材協力:ZEPPAN UEMATSU
多岐にわたる仕様変更が行われた9年間
9年に及んだ生産期間中の仕様変更は多岐に及んでいる。ただしそのおもな目的は、最高出力や最高速の向上ではなく、扱いやすさや安全性に磨きをかけることだった。
1969 CB750FOUR K0:日本車初の750ccスポーツ
主要市場のアメリカでは4月から発売が始まり、一時は2000ドル前後のプレミアム価格で取り引きされたK0。日本市場のデビューは8月で、当初の価格は38万5000円だった。
1970 CB750FOUR K1:扱いやすさに配慮した改善
’70年に登場したK1は、足着き性の悪さやスロットルの重さなど、K0発売後にユーザーから指摘された問題点に対処。裏面の形状を変更した燃料タンクは、容量を19→17Lに縮小。
1972 CB750FOUR K2:補器類の変更によって安全性が向上
3代目となるK2の特徴は、左右ウインカー間隔の拡大やテールランプ/リフレクターの大型化など、安全性に配慮した変更が行われていること。吸排気系も設計変更を受けている。
1974 CB750FOUR K4:カラー変更でイメージを一新
外装類のグラフィックを一新したK4は、施錠式ガソリンタンクキャップ、オイルキャッチタンク、可倒式ステップ(輸出仕様はK0から採用)など、さまざまな新機構を導入。
1976 CB750FOUR K6:ひとつの完成形に到達
後方に傾けられたタンデムステップの取り付け角度を除けば、K6の基本構成はK4と共通。なお海外で販売されたK3とK5は、日本仕様とは異なるカラーリングを採用していた。
1977 CB750FOUR K7:大幅刷新を受けたシリーズ最終型
シリーズ最終型のK7は、外装やマフラーの造形を全面刷新。軸間距離は1455→1480mmに延長され、後輪は18→17インチに小径化。日本市場での価格は48万9000円だった。
大時流に乗った派生車も展開
初期型「K0」とそれ以降の違い
初代K0から最終型K7まで、CB750フォアの基本設計は不変である。とはいえ、細部の改良は頻繁に行われていた。’70年に登場したK1の外観上の特徴は、ダブルシートの後端がフラットになったことや、サイドカバーのスリム化が図られたことだが、スロットルの開閉機構や駆動系ダンパーなども見直しを実施。ヘッドライトケースがブラックとなり、そのステーも塗装→メッキ仕上げに変更された’71年のK2では、リアショックやキャブセッティングも刷新されている。
ライトステー
サイドカバー形状
シート形状
HONDA DREAM CB750FOUR KO(1969)主要諸元
| 全長(㎜) | 2160 |
| 全幅(㎜) | 885 |
| 全高(㎜) | 1155 |
| 軸間距離(㎜) | 1455 |
| シート高(㎜) | ー |
| 車両重量(㎏) | 220(乾燥) |
| 燃料タンク容量(ℓ) | 19 |
| エンジン種類 | 空冷4サイクル並列4気筒 OHC 2バルブ |
| 内径×行程(㎜) | 61 × 63 |
| 圧縮費 | 9.0 |
| 総排気量(㏄) | 736 |
| 最高出力 | 67ps/8000rpm |
| 最大トルク | 6.1kg-m/7000rpm |
| 変速機形式 | 5段リターン |
| キャスター/トレール | 27°/95㎜ |
| ブレーキ前/後 | ディスク/ドラム |
| タイヤサイズ前/後 | 3.25-19/4.00-18 |
| 発売当時価格 | 38万5000円 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
“過剰性能”というコンセプト 第18回モンキーミーティングの会場を沸かせたリトルカブベースのカスタムマシンがある。その核となるのは「過剰性能」という明確なコンセプトだ。通常の車両開発では、性能は用途に[…]
様々な可能性が試された個性の時代 現代から過去を振り返って見ると、今に連なるメインストリームのマシン達が当然のように歴史を作ってきたように錯覚してしまう。しかし時代の王道を行くマシンの影には、無数の異[…]
浪漫の塊だったレプリカ 年末、あるいは正月にフランスのパリをスタートし、アフリカ大陸を走破してセネガルのダカールを目指す「パリ・ダカールラリー」(2009年からはコースを南米に移して開催)。1978年[…]
再現という行為の本質 第18回モンキーミーティングの会場には数多のモンキー系カスタムが集まり、綺羅星のごとく会場を埋め尽くしたカスタムモンキーの中に一際目を惹く1台があった。 それは伝説的名車であるホ[…]
特殊シリコーン被膜で穴を埋めてサビを防ぐメッキングの可能性を追求 平滑で均一に見えるクロームメッキ被膜には無数の穴があり、そこから浸入した水分によりサビが生じるメカニズムに注目し、特殊シリコーン被膜で[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
58馬力の直4エンジンが放つ、突き抜けるような高揚感 「ヨンヒャクでも胸のすくような直列4気筒エンジンの吹け上がりを、フルカウルモデルでとことん味わい尽くしたい」。そんなスポーツ志向のライダーの渇望を[…]
58馬力を絞り出す新設計の直列4気筒エンジン 「もう一度、あの甲高い直4サウンドを響かせて走りたい」。そんなライダーの切なる願いに、ホンダの技術陣は新設計の399ccエンジンで完璧に応えてみせた。 最[…]
気になる方は「Honda 二輪車正規取扱店」へ! 細かい部分までしっかりこだわった特別感のあるモデル「スーパーカブ50・HELLO KITTY」「スーパーカブ110・HELLO KITTY」が気になる[…]
523ピースがもたらす、至福の「没入タイム」 日々の仕事や慌ただしい生活の中で、私たちは何かに無心で取り組む時間を失いがちだ。そんな現代の大人にこそおすすめしたいのが、この「CAMブロック ホンダ C[…]
“過剰性能”というコンセプト 第18回モンキーミーティングの会場を沸かせたリトルカブベースのカスタムマシンがある。その核となるのは「過剰性能」という明確なコンセプトだ。通常の車両開発では、性能は用途に[…]
人気記事ランキング(全体)
58馬力の直4エンジンが放つ、突き抜けるような高揚感 「ヨンヒャクでも胸のすくような直列4気筒エンジンの吹け上がりを、フルカウルモデルでとことん味わい尽くしたい」。そんなスポーツ志向のライダーの渇望を[…]
夏のツーリングを快適に変えるプロ仕様の冷却技術 猛暑のなかでのライディングは、想像以上に体力を消耗する。ジャケット内にこもる熱や、肌にまとわりつく汗のベタつきは、集中力を削ぐ大きな要因だ。快適な走行を[…]
58馬力を絞り出す新設計の直列4気筒エンジン 「もう一度、あの甲高い直4サウンドを響かせて走りたい」。そんなライダーの切なる願いに、ホンダの技術陣は新設計の399ccエンジンで完璧に応えてみせた。 最[…]
スロットル操作でシフトダウン!? 電子制御CVT「YECVT」の衝撃 「スクーターはアクセルをひねるだけで楽だが、スポーツ走行ではどうしても物足りない」。そんなライダーの不満を過去のものにするのが、ア[…]
ワークマンプラス上板橋店で実地調査! これからの「猛暑」あるいはそれを飛び越えた「酷暑」と呼ばれる夏の時期、上着なしの薄着でいたくなるのも確か。しかしバイクに乗る以上、「転倒」というリスクには常に備え[…]
最新の投稿記事(全体)
ティラノサウルスの凶暴さをシャープに表現 TX-ストラーダに新登場するグラフィックモデルの名称は、もっとも有名な恐竜ティラノサウルスに由来する。ティラノとはギリシャ語で「暴君」や「凶暴」を意味する言葉[…]
WSSPで活躍する岡本祐生選手のレプリカ発売! RX-7Xにこのたび追加されるレプリカモデルは、WSSP(スーパースポーツ世界選手権)で活躍中の岡本祐生選手が愛用しているグラフィックだ。全日本ロードレ[…]
安宿での睡眠不足はツーリングの大敵。音の悩みを和らげる専用設計 宿泊費を極力抑え、その分をガソリン代や現地の美味しい食事に回したい。そう考えるライダーにとって、カプセルホテルやネットカフェは非常にあり[…]
58馬力の直4エンジンが放つ、突き抜けるような高揚感 「ヨンヒャクでも胸のすくような直列4気筒エンジンの吹け上がりを、フルカウルモデルでとことん味わい尽くしたい」。そんなスポーツ志向のライダーの渇望を[…]
歴代モデルが浜松に集結する「KATANAミーティング」の魅力 「KATANAミーティング」の最大の魅力は、新旧様々な排気量のKATANAが一堂に会する圧倒的な光景にある。昨年開催された「KATANA […]
- 1
- 2
















































