
スズキは、グローバル向けのモデルとして新型車「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表した。予想通りネオクラシックモデルだが、’60~’70sのロードスター、’70~’80sのAMAレーサーをモチーフとしながらモダンテイストを取り入れた意欲作だ。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:スズキ ●外部リンク:スズキ
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ!
スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界各国で順次販売を開始するとした。心臓部と骨格はGSX-8S/GSX-8Rと共有しながら“エイトボール”の8をイメージしたロゴを与え、外観デザインは本気のネオクラシック仕上げとしている。
コンセプトは「レトロな精神、次世代のパフォーマンス」とし、スズキの過去の名車の個性的で魅力的な要素と現代的なデザインを融合。ネイキッドロードスターの「GSX-8T」はスズキの伝説的なモデル「T500タイタン」を、またミニカウル付きモデルの「GSX-8TT」は往年の「GS1000 AMAレーシングバイク」をモチーフにしたという。
気になるネーミングの『T』は「T500 Titan」から、『TT』については「Timeless Titan」を意味したものだ。
SUZUKI GSX-8T / 8TT[2025 model]
デザイン性もさることながら、燃料タンクを大容量16.5L(GSX-8S/8Rは14L)とし、メーターには5インチTFTフルカラーディスプレイを採用。速度計、タコメーター、航続距離、ギヤポジション、SDMSモード、トラクションコントロールモード、クイックシフター設定など多彩な情報を表示し、昼モードと夜モードを搭載する。高速充電対応のUSB Type-Cソケットやエリーパワー製のリチウムイオンバッテリーを標準搭載するのも嬉しいポイントだ。
このほか、スズキ独自のクロスバランサー搭載で振動が少なく、豊かなトルクで評価の高い並列2気筒エンジンや、3つの走行モードや双方向クイックシフターなどを含む電子制御のスズキ・インテリジェント・ライド・システム(S.I.R.S.)、メイン骨格はベースモデルの8S/8Rと共有。サスペンションはKYB製なのでGSX-8Sと共通だ(8RはSHOWA製)。ハンドルバーはテーパードタイプのアルミ製で、スポーティさと快適性を程よく両立。軽量アルミ鋳造ホイールには8S/8R同様ダンロップ製スポーツマックス ロードスポーツ2を履く。
いずれも日本での発売は必至だが、まずは欧州&北米からということになるだろうか。早く実車を拝みたい!
なお、価格は英国でGSX-8Tが9599ポンド(日本円換算約189万円・7/4現在)、GSX-8TTが9999(約197万円)となっている。Vストローム800DEの1万999ポンドよりも少し安く、ベースモデルのGSX-8Sの8299ポンドに比べると8Tで15%程度の価格上昇。日本仕様Vストローム800DEとの価格比から単純計算すると、8Tの日本仕様想定価格は119万円程度、8TTの想定価格は124万円程度ということになるが、GSX-8Sを基準にすると予想価格は8T=約129万8000円、8TT=約135万2000円になる。比較対象によって予想価格に幅があるので、8Tは120万円台のどこか、8TTは125~135万円程度くらいに思っていたほうがよさそうだ。
SUZUKI GSX-8T / 8TT[2025 model]
モチーフになったT500の1969年モデル(初代は1968年登場)。空冷2ストローク並列2気筒エンジンを搭載し、当時価格は26万8000円だった。モノクロ写真しかないのが残念……。
こちらは1971年にTシリーズからモデルチェンジして誕生したGT500。カラーリングはGSX-8Tへの影響も見て取れる。当時価格27万8000円。
T500とGSX-8T。このT500のカラーリング、ストライプの中にSUZUKIとあるものは1970年に登場したIII型で、ブルーは輸出専用カラーと見られる(教えてくれたT山さん、ありがとうございます!)。
ウェス・クーリーが駆ったGS1000レーサーをオマージュしたビキニカウルを装着して市販に至ったGS1000S。通称“クーリーレプリカ”。
タイムレスな魅力を追求した、洗練されたネオレトロロードスター「GSX-8T」
’60~’70年代のタックロールシートを現代風に再解釈し、エンジンサイドカバーは8S/8Rのブロンズから控えめなブラック仕上げに変更。ヘッドライトは往年のスズキ車のようなフラットボトムの丸形を採用する。エイトボールをイメージした3Dの『8』エンブレム、新しい立体『SUZUKI』エンブレム、バーエンドミラーなどを採用。これらは8TTとも共通のディテールだ。
カラーリングは「クラシックとモダンの洗練された融合」をコンセプトに、鮮やかなタンクカラーが特徴とする。カラバリはグリーン、ゴールド、ブラックの3色で、リヤセクションはマットブラック仕上げ、シートレールはマットチタンシルバー。ゴールドのフロントフォークとタック・アンド・ロールシートがクラシックな魅力を高めている。
クラシックでありながらモダンなロードレーサーに仕立てた「GSX-8TT」
’70~’80年代のロードレーサーをイメージしたヘッドライトカウルと、専用のロアカウルを装着したのがGSX-8TTだ。イメージしたのはGS1000 AMAレーシングモーターサイクルのような外観だという。
シートは8Tと異なり、よりフラットでスポーティなデザインとしながらステッチで美観を整える。カウリングは小ぶりながら、風圧がこもらないように開口部を設け、スクリーンエッジを外側に湾曲させることで優れた防風効果を実現した。
カラーリングはブラック(レッドホイール/レッド×ゴールドデカール)とグリーン(ゴールドホイール/ゴールド×ブロンズストライプ)の2色。それぞれにカラードホイールを装着するだけでなく、倒立フロントフォークのアウターチューブはブラック仕上げとされた。
SUZUKI GSX-8T / 8TT[2025 model]スペック
| 車名 | GSX-8T | GSX-8TT |
| 全長×全幅×全高 | 2155×775×1105mm | 2155×775×1160m |
| 軸距 | 1465mm | ← |
| 最低地上高 | 145mm | ← |
| シート高 | 815mm | 810mm |
| キャスター/トレール | 25°/104mm | ← |
| 装備重量 | 201kg | 203kg |
| エンジン型式 | 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ | ← |
| 総排気量 | 776cc | ← |
| 内径×行程 | 84.0×70.0mm | ← |
| 圧縮比 | 12.8:1 | ← |
| 最高出力 | 82.9ps/8500rpm | ← |
| 最大トルク | 7.95kg-m/6800rpm | ← |
| 変速機 | 常時噛合式6段リターン | ← |
| 燃料タンク容量 | 16.5L | ← |
| WMTCモード燃費 | 28.58km/L | ← |
| タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 | ← |
| タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 | ← |
| ブレーキ前 | φ310mmダブルディスク+4ポットキャリパー | ← |
| ブレーキ後 | φ240mmディスク+1ポットキャリパー | ← |
| 乗車定員 | 2名 | ← |
| 参考価格(英国) | 9599ポンド | 9999ポンド |
| 発売時期 | 欧州、北米を中心に2025年夏頃より順次 ※英国では2025年8月 | ← |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(新型ヘリテイジ/ネオクラシック)
4/4:ドゥカティ「スクランブラー・ナイトシフト・エメラルド」 ドゥカティの人気ネオクラシックモデルに、都会の夜を彩る新色「スクランブラー・ナイトシフト・エメラルド」が追加され、4月4日に発売となる。[…]
憧れのレトロバイク、でも「維持費」と「トラブル」が心配…そんな悩みを一掃する新星が登場 大型バイクは重くて車検も面倒。かといって中古のレトロバイクは故障が怖いし、維持費も馬鹿にならない。そんな悩みを抱[…]
新型『CB1000F』のイメージってどんなもの? 長年、Honda『CB』を象徴してきた「CB1300」シリーズが30年以上の歴史に終止符を打ち、その後を継ぐかのように登場した新型『CB1000F』と[…]
ロイヤルエンフィールドのDNAを具現化した、2台の記念碑的モデル 「CLASSIC 650 125TH YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITION(125周年スペシャル‧エディシ[…]
画一性を嫌うライダーに向けたアーバン・カフェレーサー ドゥカティはネオクラシックを体現し、時代を超越した魅力を持つ「Formula 73」を発表した。デスモドロミック機構を初搭載した1970年代の「7[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
休日のツーリング、帰りの疲労感から解放されたい 休日のリフレッシュのためのツーリング。だが、帰りの高速道路に乗る頃には全身がバキバキになり、「明日の仕事、しんどいな…」とため息をついた経験はないだろう[…]
フルカウルスポーツは日常使いでは疲れる…そんな悩みを過去にする カッコいいスポーツバイクに乗りたい。休日はワインディングを駆け抜け、その流麗なスタイリングをガレージで眺めたい。誰もが一度は抱く願いだ。[…]
日常のマンネリを打ち破る、万能ストリートファイターの誘惑 毎日の通勤ルート、代わり映えのしない景色。そんな退屈な日常に刺激が欲しいと感じたことはないだろうか。そんな不満を一掃してくれる頼もしい相棒、ス[…]
VTuber監修のGSX250Rコラボ車 スズキは、若年層やバイク初心者に向けて、大手VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属する輪堂千速氏とコラボレーションした特別なカスタムマシンを発表[…]
デザインを一新しつつ装備を充実。フレーム剛性25%向上など多岐にわたる変更 バーグマンストリートは、124cm³空冷4サイクル単気筒SOHCエンジンを搭載するコミューター向けラグジュアリースクーターだ[…]
人気記事ランキング(全体)
※画像はイメージです 配線不要で取り付けが簡単。クラファンでも大人気のドラレコ クルマはもちろんだが、バイクなどもドライブレコーダーで走行中の動画を記録するのは必須とも言える。未搭載の車両やバイクでの[…]
我慢できずに単独で全開走行! 1982年にAMAデイトナ100マイルレースを空冷CB750F改で制し、翌1983年には参戦2年目となるWGP500でヤマハのケニー・ロバーツと死闘を演じて当時史上最年少[…]
最新バイクにはない「味」と「所有感」。なぜ今、空冷直4を語るのか 現代のバイクは確かに高性能で壊れない。水冷エンジンは夏場の渋滞でも安心だし、電子制御のおかげで雨の日だって不安はほぼなく走れる。だが、[…]
メンテフリーで静粛。高級車さながらの「ベルトドライブ」 定期的に行うチェーンのメンテナンス。油まみれの手は作業の実感を呼んでくれるけれど、ちょっと煩わしいのも確か。ヒョースンが放つ新型「GV250X […]
止められても切符処理されないことも。そこにはどんな弁明があったのか? 交通取り締まりをしている警察官に停止を求められて「違反ですよ」と告げられ、アレコレと説明をしたところ…、「まぁ今回は切符を切らない[…]
最新の投稿記事(全体)
ノーマルからアドベンチャースタイルに TX- ストラーダの特徴のひとつに、車両のカテゴリーや走りに合わせて自分仕様にスタイルチェンジできるという機能がある。必要なものは、オプションパーツのTX-V バ[…]
参加のハードルは極限まで低い! 驚くべきは、これだけのボリュームがありながら「事前申込不要」かつ「参加費無料」という太っ腹な設定だ。 手厚いサポート: スタッフによる丁寧な車両解説。初心者でも気負わず[…]
大幅な飛躍を実現した第二世代の空冷2バルブZ 第二世代の空冷Zとして、’81年から発売が始まったZ1000JとZ1100GPは、’73年型Z1に端を発する第一世代の問題点を解消し、ライバルに対するアド[…]
PCX160ベースのクロスオーバースクーター ADV160が、先代モデル・ADV150の後継機種として初登場したのは2023年のこと。ベースモデルとなったPCX160と同様に、トラコンに相当するホンダ[…]
ボルトやナットが落ちないナットグリップ機能も魅力 ソケット外周のスプリングとスチールボールを組み合わせた、コーケンならではのナットグリップソケットと、六面式ボールジョイント機構を組み合わせたソケット。[…]
































































