
1973〜1985年に販売された空冷2バルブのZシリーズは、1980年以前の前期モデル(Z1系)と1981年以降の後期モデル(Z1000J系)に大別できる。今回取り上げるZ1000Mk.IIは1979年に発売。Z1の基本設計を踏襲する、前期モデルの最終仕様だ。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
カワサキZ1000Mk.II 概要:いわゆる”角Z”の代名詞的存在
1977年から発売されたZ1000をベースに、さらに改良を加えたのがこのZ1000Mk.IIだ。
大きく変わった点は外観である。丸みのあるZ1000とは異なった、力強い角型デザインこそがMk.IIのアイデンティティで、Z1-Rのシャープさとも違う雰囲気となる。
これは「近未来をイメージした」とされ、以後の”カワサキ=硬派”の印象を確立したとも言われる。 通称”角Z”の代名詞として、今なお高い人気を誇っているのだ。
【1979 KAWASAKI Z1000 MK.II】■空冷4スト並列4気筒 DOHC2バルブ 1015cc 93ps/8000rpm 9.1kg-m/6500rpm ■245kg(乾) ■タイヤF=3.25-19 R=4.00-18 ※輸出モデル
カワサキZ1000Mk.II ディテール解説
エンジンはそれまでのZ1000と同じ排気量(1015cc=70×66mm)ながら、クランクウェブやピストンの形状を改めた。
点火方式はポイントからトランジスタ式に変更してメンテナンスフリー化を実現。キャブレターは仕向け地により異り、VM26SSが最高出力83ps、VM28SS装着車は93psを公称する。
また、北米仕様(KZ1000Mk.II)ではシリンダーヘッドに排ガス浄化装置を設け、排気系はオーソドックスなメッキ仕上げの2本出しメガホンタイプとされた。
一方、車体はフレームのダウンチューブを2重管構造として剛性を高めた。ブレーキディスクはZ1000、Z1-Rと共通の径ながら、Mk.IIは不等ピッチの穴あきデザインとしている。キャストホイールは前19/後18インチで、Z1-Rの18インチとは別物だ。
このようにMk.IIはZ1000やZ1-Rと大きくは違わないが、しかし細部に改良を加えられたモデルであることがわかる。第2世代のZ1000Jへ移行する直前の、Z1系の集大成的存在と言うことができるだろう。
外装に合わせてシリンダーヘッドの造型も角型基調にリファイン。キックペダルを供えたZ1直系としては最後のユニットだ。
前輪はZ1Rで18インチに改められたが、Mk2で再び19インチに。不等ピッチ穴あきのブレーキディスクに、メタルパッドを組み合わせる。
2眼メーターと警告灯の配置はZ900以来ほとんど変らない。左の速度計は外側に160mph、内側に250km/hまで目盛られている。
カワサキZ1000Mk.II 派生モデル
【1979 KAWASAKI Z1000ST】Z1300譲りのシャフトドライブを搭載したツーリングモデル。Mk.Ⅱよりもホイールベースが45mm長く(1535mm)、重量も10kg重い(257kg)。
【1980 KAWASAKI Z1000H】Z系エンジンにカワサキ初のFIを採用した集大成。ベースはMk.Ⅱだ。欧州およびオーストラリアなどで、1年間だけ販売された。
【1981 KAWASAKI Z1100】キャブレター&シャフトドライブを採用したツーリングモデル。兄弟車のZ1100GPは、Z1000Hから引き続きFIを採用した。
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