
予約制駐車場/スペースのシェアリングサービスを運営するakippa(アキッパ)株式会社が、自社の駐車場サービスを利用したバイクユーザーを対象にアンケート調査を実施した。2022年に続いて、2023年8月19日の「バイクの日」に合わせたもので、「夏のおでかけに関するアンケート結果」とされ、駐車場に関する質問結果も公表されていたので、紹介したい。
●文:ヤングマシン編集部(田中淳磨)
公表されている質問は6つで、そのうち駐車場に関する質問は2つだった。順に紹介していこう。
●質問:バイク移動での困りごとを教えてください(複数回答)
バイクで移動する際にどういうことで困っているのかを聞いた質問だ(図1)。最多となった回答は「バイク駐車場を探すのが手間である」というもので、次に、「目的地にバイク駐車場がない」という回答が続き、約8割のユーザーがこれら2つの選択肢を選んでいた。さらに、4割強のユーザーが「バイク駐車場が混雑していて停められないことがある」、2割半ばのユーザーが「駐車料金が高い」と回答していた。複数回答が可能な質問なので、ユーザー自身の経験が率直に反映されていると思われる。バイクで出かける際には、まず駐車場を探し、それでも見つからず、現地に行けば満車で、さらには駐車料金が高い。これが今の日本のバイクユーザーの現状ということだろう。
●質問:バイクが停められる駐車場が増えてほしい場所を教えてください。
2022年の調査でも「目的地にバイク駐車場がない」という回答が多かったため、では、どこに駐車場が欲しいのか? を聞いた質問だ(図2)。公表されているのはトップ7のみだが、やはりというか、東京都が4割強とずば抜けている。特に23区内や都心の3区(千代田区/中央区/港区)に欲しいという声が多かった。その理由は、「駐輪場の数自体が少ない」「仕事や通勤で頻繁に利用したい」「取り締まりが多いので確実に駐輪場に停めたい」といったもの。東京の都心部で言えば、この3区(特に千代田区)はバイクが停められる場所が少ないことで知られている。通勤や外回り営業など仕事でバイクに乗られる方は、定期利用で安心して停められる駐車場を求めているようだ。
観光地としても人気の東京都は、バイクで訪れるには難しい場所だ。都心の3区については、既存駐車場の情報発信強化も必要だろう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事([連載] 2輪車利用環境改善部会)
原付バイク安全運転スキルアップ講習会について 本講習会は原付バイクに特化した安全運転講習会で、原付利用者の交通安全意識と安全運転技能の向上を図り、交通事故を防止しようという狙いで2024年から開始され[…]
熊本市繁華街、バイク駐車場の実態 熊本一の繁華街である下通(しもとおり)商店街の周辺を歩いたが、目につくのは自転車駐輪場への125cc以下の受け入れが進んでいること。とくにアーケードから1本入った路地[…]
講習で学ぶカーボンニュートラルと電動モビリティの関係 今回の電動二輪車技術・安全運転講習会は、バイク通学の実施や「二輪車競技部」の部活動で知られる熊本県立矢部高等学校の生徒を対象に行われた。 循環型社[…]
京王線沿線には14か所のバイク駐車場が 京王電鉄は、前身となる京王電気軌道株式会社が1910年(明治43年)に設立され、首都圏では東武鉄道、京浜急行電鉄に次ぐ長い歴史を持つ会社だ。 鉄道の駅は公共交通[…]
「乗せて指導する教育」を実施、バイク通学者が多い熊本県立矢部高校 熊本県の県立矢部高等学校は、原付免許取得とバイク通学を2年生以上の生徒に許可している。「乗せて指導する教育」を、長年にわたり続けている[…]
人気記事ランキング(全体)
もしものクマ襲撃に備える 強力な熊撃退成分を配合した「フロンティアーズマン マックス ベアスプレー」は、高圧ガスで12mの長距離噴射を実現。バイクツーリングはもとより、サイクリング/トレッキング/キャ[…]
高回転まで伸びるエンジン、フレンドリーな乗車姿勢 日本ではまだ馴染みがないかもしれないが、中国のCFMOTOはヨーロッパやアメリカなど先進国を含め、グローバルな展開を行っている二輪メーカーだ(そのほか[…]
遊び心と楽しさをアップデートした初代125 発売は2018年7月12日。開発コンセプトは、楽しさをスケールアップし、遊び心で自分らしさを演出する“アソビの達人”だった。124ccエンジン搭載となったこ[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
4WDマニアたちのコラボから生まれたファンイベント 「LAND CRUISER FES JAPAN 2025」は、四輪駆動専門誌「レッツゴー4WD」と日本を代表するモータースポーツの聖地「富士スピード[…]
最新の投稿記事(全体)
4ストローク2気筒の『オフ・ザ・ロード』 国産4ストローク2気筒型オフロード車を語る上で外せないバイクが1970年登場のホンダSL350です。SL350は1970年代のホンダ車の中でもレアな存在ですが[…]
ホンダCB400フォア:工芸品がごとき秀逸デザイン ヨンフォアことCB400フォアのベースとなったのは、1972年に発売されたCB350フォア。 当時、クラスで唯一の4気筒で、4本出しマフラーを採用す[…]
完熟した性能に刺激をプラス 発売は、2025年3月6日のこと。2017年の登場以来、2020年モデルの3psのパワーアップ、スリッパークラッチの標準装備や、2023年モデルのさらなる1ps向上、ホンダ[…]
ホンダのVFやNRの影もカタチもない1977年の東京モーターショーにYZR1000デビュー! 1977年の第22回東京モーターショーのヤマハ・ブースに、白に赤ストライプのワークスマシンカラーの謎のマシ[…]
GPz900Rを受け継ぐ実用系最速マシン【カワサキGPZ1000RX】 1983年にTT-F1の排気量上限が750ccに引き下げられた結果、リッターバイクはレースの呪縛を解かれて独自に発展し始める。 […]