
カワサキ製スポーツバイクのフラッグシップ・ニンジャZX-10Rは、近々のモデルチェンジがほぼ確実視されている。というのも、間もなく施工される新たな排ガス規制・ユーロ5+が施行されるからだ。市販車として継続販売するなら規制への対応は必須…となれば漢カワサキ、併せて外観や機能面にも大幅にメスを入れた“攻めのモデルチェンジ”を敢行してくるか?!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
継続は濃厚だが、カワサキらしさがぜひ見たい!
近々のモデルチェンジが確実視されるカワサキのフラッグシップSS・ニンジャZX-10R。間もなく施工される新たな排ガス規制・ユーロ5+への対応が必須なためだが、そこは漢カワサキ、ファンならば規制対応だけでなく、外観や機能面にも大きく手を入れた“攻めのモデルチェンジ”を期待したいところだ。
とはいえ、ユーロ5+は現在のユーロ5と大差なく、センサー追加などで対応可能。10Rはエンジン/車体ともに評価が高く、大変更はないと考えられるが、カワサキが法規制適合だけで済ませるとは思えない(思いたくない?!)。
そもそも10Rはレースを視野に入れたモデルで、その最高峰であるSBK(世界スーパーバイク選手権)では前人未到の6連覇という実績を持つ。しかし2022年はヤマハにチャンピオンを奪われており、王座奪還を目指して何らかの強化策を期待したい。有力なのはZX‐10RRの’23モデル(北米では‘24も登場済み)に採用された可変ファンネル・VAIの他グレードへの搭載だろう。
また、SBKでは定番の下ヤグラ型スイングアームなど、車体まわりの改良にも期待したいところ。ライバルより控えめなウイングレットなどのアップデートも予想されるし、それらを含めた新デザインなどの提案も見たい! カワサキらしく”世界最強エンジン+完全刷新の車体(カーボンフレームなんてどう?)”なんて、度肝を抜く神展開にも期待したいところだが、まずは先鋭化する欧州勢のキャッチアップが必要か。環境性能はもちろん、戦闘力も高めてリボーンしてほしい!
次にレイが欲しい装備は…?〈Ninja ZX-10R/RR〉
SBKで6連覇を果たした最強の”ZX-10R使い”ジョナサン・レイだが、2022シーズンはタイトルを失い、2023シーズンもライバルの後塵を浴びている。絶対王者の座を取り戻すにも10Rの戦闘力強化は必須。たとえばシームレスミッションの搭載なども…少量生産車の10RRなら不可能とも言い切れない?!
また、カワサキはモトGPマシンZX-RRで不等間隔爆発にトライし、多くのノウハウを蓄積している。ひょっとすると10R/RRへの採用もあるかも?
【KAWASAKI Ninja ZX-10R/RR】モデルチェンジはあるとして、注目はその内容。リッターSSに大きなリソースは注ぎにくい昨今だが、カマしてくるカワサキ(←褒めてます!)らしい、超ド級モデルチェンジにも期待!
【苦戦中のSBK】2023年のSBKで、エースライダーのジョナサン・レイが、開幕からの2戦6レースで表彰台に上がったのは1度のみ。シーズン序盤とはいえ危うい状況だ。
【ホモロゲ機”RR”は可変ファンネル】欧州に続き、北米モデルも登場したホモロゲーションモデルのZX-10RR。可変ファンネルVAIは高回転と低中回転で吸気管長を切り替え、全域での出力向上をねらう機構。作動にはレース用ECUが必要で、公道走行では作動しない。
【ライバル勢はパワーもエアロも盛りまくり】モトGP/SBKともに絶好調の伊ドゥカティ。同社最強の市販車であるパニガーレV4Rは巨大なウイングレットや218psの最高出力を誇る。また、BMW4輪のレーシングブランド「M」を冠したBMW M1000RRは、逆回転クランクや可変バルブシステムなどを持つS1000RRをベースに、カーボンを多様したエアロパーツなどを装備し、出力も212psを公称する。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
2022年モデル概要:赤フレームに白ボディが新鮮! 並列4気筒エンジンを搭載し、アグレッシブな「Sugomi」デザインと「エキサイティング&イージー」な走りがウリのZ900。KTRC(カワサキトラクシ[…]
当時を思わせながらも高次元のチューニング ◆TESTER/丸山 浩:ご存知ヤングマシンのメインテスター。ヨシムラの技術力がフルに注がれた空冷4発の完成度にホレボレ。「この味、若い子にも経験してほしい![…]
カワサキ「エリミネーター」2026年モデルへ!! カワサキが人気ミドルクルーザー「エリミネーター」シリーズの2026年モデルを発表。2025年7月15日に発売予定だ。主要諸元に変更はなく、カラーリング[…]
吸収合併したメグロの500ccバーチカルツインを海外向けスポーツの650へ! ダブワンの愛称でいまも濃いファンに愛用されているカワサキのW1。 このWシリーズをリリースする前、カワサキは2スト小排気量[…]
2ストローク3気筒サウンドと他にない個性で1982年まで販売! 1969年にカワサキは世界進出への先駆けとして、250ccのA1や350ccのA7を発展させた2ストロークで、何と3気筒の500ccマシ[…]
人気記事ランキング(全体)
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
青春名車録「元祖中型限定」(昭和51年) CB400FOUR(CB400フォア)は、CB350フォアをベースとしたリニューアルバージョンとして1974年12月(昭和49年)に発売。クラス唯一のSOHC[…]
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ! スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
最新の投稿記事(全体)
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 男性の健康をサポートするために世界各地でライダーが集い、パレードランをしながら募金を呼びかけるチャリティイベント、DGR(The Distinguished[…]
1位:ワークマン「ペルチェベストPRO2」使用レビュー ワークマンの「ペルチェベストPRO2」を猛暑日で徹底検証。最新モデルはペルチェデバイスの数が昨年モデルの3個から合計5個に増加し、バッテリーもコ[…]
2022年モデル概要:赤フレームに白ボディが新鮮! 並列4気筒エンジンを搭載し、アグレッシブな「Sugomi」デザインと「エキサイティング&イージー」な走りがウリのZ900。KTRC(カワサキトラクシ[…]
当時を思わせながらも高次元のチューニング ◆TESTER/丸山 浩:ご存知ヤングマシンのメインテスター。ヨシムラの技術力がフルに注がれた空冷4発の完成度にホレボレ。「この味、若い子にも経験してほしい![…]
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]
- 1
- 2