
スズキGBは2017年5月に、バリーシーンが1976年に世界グランプリの500ccクラスでチャンピオンを獲得したマシン、XR14(RG500)を復活させ、その姿を紹介した。前回の記事で紹介したG-54はこのXR14の前身ということで、今回の記事と併せてお楽しみいただきたい。G-54の復元プロジェクトは下記リンクを参照されたし。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:SUZUKI UK
オーストラリアから復元プロジェクトのため空輸
このバイクは、1970年代にチームスズキに加入し、バリー・シーンのメカニックも務めたMartyn Ogborne氏によってレストアされた。ちなみにOgborne氏は2016年までスズキGBのテクニカルマネージャーを務めている。また、G-54のレストアプロジェクトで中心となったNigel Everett氏もこの修復に参加。彼は1975年から1982年までグランプリメカニックとして働いていたそうだ。
このファクトリーレーシングバージョンのRG500は今もバリー・シーンの遺族が所有しており、バリー・シーンの世界タイトル獲得から40周年を迎えた2016年にオーストラリアからイギリスへと空輸された。そして2016年のMotorcycle Liveのグランドステージに飾られた後、ヴィンテージモデルのために本物のスズキ製部品を供給しているスズキ・ヴィンテージパーツプログラムによってレストア工場へと運ばれたのだった。
そして修復を受けたこの1976年のチャンピオンマシンは、2017年7月にOliver’s Mountで開催されたSheene Festivalで、バリー・シーンの息子であるフレディによってライディングされた。
動画×2本
ディテール写真
金属音を奏でるマフラーは、長年の保管で錆が浮いている。しかし、これもまたいい。
1976年と1977年に世界タイトルを獲得したバリー・シーンだったが、ゼッケン1を付けることなく、アイコンとなっていたゼッケン7を付け続けた。今では多くのライダーがそうしているが。
※本記事は2019年2月10日公開の記事を再編集したものです。※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
元GPテクニシャンの手で復活した伝説のバイク このバイクはスズキの“ビンテージパーツプログラム”の助けを借りて、元グランプリの技術者であるNigel Everettの手によって正常に動作するまでに修復[…]
オリジナルのバランスを忠実に再現してみせる ケンツが'80年代2ストレプリカの最高峰RG500Γに当時のXR45外装をまとわせた、HB(ハーベイ)カラーのカスタム車を仕上げたのはヤングマシン本誌の'2[…]
シュワンツと共に駆け抜けた夏〈スズキ RGV250Γ〉 レプリカ時代の礎を築いたRG250Γの登場から5年。強力なライバルから覇権を奪還すべく、ついにスズキの次世代機が姿を現す。 RGV250Γの名が[…]
Yoshimura R&D of America, Inc. より(以下同) 2021年の9月から作業をはじめていた 1954年にヨシムラが創業してから2022年までの68年間、ヨシムラはホン[…]
2022年8月には新世代GSX-R1000と思われるエンジンの特許情報が公開され…… スズキは国内の公式HPで、リッタースーパースポーツ「GSX-R1000R」および軽二輪スクーター「バーグマン200[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
ファクトリーマシンが進化して帰ってきた! スズキは東京モーターサイクルショーのプレスカンファレンスで、2025年の『Team SUZUKI CN CHALLENGE』の体制発表を行った。メーカーとして[…]
スズキ株式会社は、2025年4月1日より、39年ぶりにコーポレートアイデンティティ(CI)とユニフォームを一新すると発表した。 ユニフォームのデザインは、1986年から使用しているブルゾン、パンツ、帽[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
125ccのMTバイクは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)[…]
画期的だったスズキの油冷エンジン 1983年のRG250Γ(ガンマ)、翌年のGSX-R(400)でレプリカブームに先鞭をつけたスズキは、1985年にGSX-R750を発売。いよいよ大型クラスに進撃を開[…]
最新の関連記事(レース)
アプリで『もてぎ2&4レース』決勝を予想してプレゼントをGETしよう! モーターサイクルロードレースの国内最高峰、全日本ロードレース選手権 Rd.1『もてぎ2&4レース』が、4月19日[…]
ホンダのVFやNRの影もカタチもない1977年の東京モーターショーにYZR1000デビュー! 1977年の第22回東京モーターショーのヤマハ・ブースに、白に赤ストライプのワークスマシンカラーの謎のマシ[…]
上田昇さんとダニと3人で、イタリア語でいろいろ聞いた 先日、ダイネーゼ大阪のオープニングセレモニーに行ってきました。ゲストライダーは、なんとダニ・ペドロサ。豪華ですよね! 今回は、ダニとの裏話をご紹介[…]
マシンの能力を超えた次元で走らせるマルケス、ゆえに…… 第2戦アルゼンチンGPでは、マルク・マルケス(兄)が意外にも全力だった。アレックス・マルケス(弟)が想像以上に速かったからだ。第1戦タイGPは、[…]
15番手からスタートして8位でフィニッシュした小椋藍 モナコでロリス(カピロッシ)と食事をしていたら、小椋藍くんの話題になりました。「彼は本当にすごいライダーだね!」と、ロリスは大絶賛。「ダイジロウ・[…]
人気記事ランキング(全体)
従来の理念をさらに深化させた「Emotional Black Solid」 今回注目したのは、新たなステップワゴン スパーダ専用に用意された、これまた新たなアクセサリー群です。その開発コンセプトは、従[…]
ヤマハXJ400:45馬力を快適サスペンションが支える カワサキのFXで火ぶたが切られた400cc4気筒ウォーズに、2番目に参入したのはヤマハだった。 FXに遅れること約1年、1980年6月に発売され[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
最短2日間で修了可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付を除い[…]
レストア/整備/カスタム/販売など絶版車に関するすべての分野でサービスを提供 古いバイクを海外から輸入して販売する場合、車両によって程度の違いはあれ必ず整備が付随する。 元々のコンディション次第ではレ[…]
最新の投稿記事(全体)
B+COM専用キャリングケースをプレゼント! 株式会社サイン・ハウスは、オートバイ用インカム「B+COM SB6XR/ONE」を全国の2輪用品店で購入された方にかぎり、持ち運びに便利なサイン・ハウスの[…]
なぜ大型シートバッグが必要なのか? バイクには様々な種類のバッグを取り付けることができるが、大型シートバッグには、他のバッグにはない魅力がある。 高い積載能力 大型シートバッグは、その名の通り、非常に[…]
Honda E-Clutchに興味津々 バイク漫画『トップウGP』で知られる漫画家の藤島康介さんは、さまざまなバイクを乗り継いできたライダーです。 スポーツバイクを中心にいろいろなバイクを所有していま[…]
フレーム/スタンドの別体構造と自在キャスター装備で自由に移動できる 向山鉄工のオリジナル製品である「ガレージREVO」は、バイクスタンドに自在キャスターを取り付けることで、スタンドアップしたバイクを前[…]
36年の“時間”を感じる仕上がり カウルが紫外線で退色し、くすんだトーンだが、じつは緑青を用いたペイント。擦れて色が剥げ落ちた箇所も塗装だ。車体右側のエンジンケースカバーやサイドカバー、マフラーには転[…]
- 1
- 2