![[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_05.jpg?v=1677820687)
“4ストロークこそ上級”。そんな時代にRZが待ったをかけた。軽量な車体にピーキーな2ストロークユニットを抱き、大排気量車を追い回す快感。’80年代はレーサーレプリカ熱が沸騰した時代だ。本記事では、ケビン・シュワンツが駆るワークスマシンをイメージし、国内レプリカとしては最後のラインナップとなったスズキ RGV250Γを取り上げる。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
シュワンツと共に駆け抜けた夏〈スズキ RGV250Γ〉
レプリカ時代の礎を築いたRG250Γの登場から5年。強力なライバルから覇権を奪還すべく、ついにスズキの次世代機が姿を現す。
RGV250Γの名が示す通り、並列2気筒に代わって完全新設計の90度V型2気筒を搭載。スズキは’82年からWGPのワークス活動を休止していたが、’88年からV型4気筒のRGV-Γ500を引っ提げて本格復帰。新作のV型250ガンマもこれに合わせて投入された格好である。
低中速トルクの増強を目的に1シリンダーあたり2つの排気デバイスや、市販車としては異例のラウンドラジエター、ボックス構造のアルミツインスパーフレームなど意欲的な装備を満載。NSRやTZRと一線を画すスラントノーズのフロントカウルも新時代を感じさせた。
乗り味は、控え目な低中速域に対し、炸裂するような高回転パワーで「ジャジャ馬」との異名をとった。また、当時スズキのエースとして活躍したケビン・シュワンツに憧れるライダーも多く、レプリカブーム佳境期を盛り上げた。
’93年までほぼ毎年バージョンアップを繰り返すも、レプリカブームの沈静化に伴い、沈黙。ところが、’96年に突如フルチェンジを敢行する。何と新作の70度Vツインや、剛性を2倍に高めたフレーム、セルスターターなど、2ストレプリカの完成形と呼ぶべき出来映えだった。
結果的にこれが最新&最後の国内2ストレプリカとなったが、言わばガンマが開拓したレプリカ時代をガンマが幕引きした形。不思議な巡り合わせである。
【’88 SUZUKI RGV250Γ】発売当時、WGP500にシュワンツがペプシカラーのRGV-Γで参戦。そのレプリカであるSPには日本GP2連覇の記念グラフィックが入る。■水冷2ストV型2気筒 ピストンリードバルブ 249cc 45ps/9500rpm 3.8kg-m/8000rpm ■128kg ■タイヤサイズF=110/70R17 R=140/60R18 ●価格:59万9000円 ※写真は’89年式SPモデル
【扱い切れるかクロスミッション】他車に先駆けていち早くSP仕様を投入したVガンマ。減速比が接近したクロスミッションはシフトが忙しく、乗りこなすには腕が必要だった。
’90年のフルチェンジで右2本出しサイレンサーに倒立フォークなど、スズキワークスRGV-Γ500(右)により近く刷新された。
’90年からスズキワークスのメインスポンサーが煙草のラッキーストライクに。これに合わせてレプリカが登場した。’94、’96にも存在。
優勝かリタイヤか。豪快な走りでファンを魅了したケビン・シュワンツ。ヤマハのレイニーとは長年のライバルで、熾烈な争いを展開した。’93WGP500で年間タイトルに輝き、2年後に引退。ゼッケン34はWGP初の永久欠番となった。2013年には鈴鹿8耐に参戦して3位フィニッシュ。
スズキ RGV250Γの系譜
’88~’89 スズキ RGV250Γ:V型に転換! 車体も完全に一新
フルモデルチェンジで倒立フォークや右2本出しサイレンサー、湾曲リヤアームなどを採用し、戦力アップ。トリプル排気デバイスも備えた。’93年に40 psとなり、トラス形状のスイングアームを獲得した。
’90~’95 スズキ RGV250Γ:倒立フォークに湾曲スイングアーム
フルモデルチェンジで倒立フォークや右2本出しサイレンサー、湾曲リヤアームなどを採用し、戦力アップ。トリプル排気デバイスも備えた。’93年に40 psとなり、トラス形状のスイングアームを獲得した。
’96~’00 スズキ RGV250Γ:90度Vから70度Vへ
規制で2スト車の存続が危ぶまれる中、フルチェンジ。位相クランクの70度Vツインやラムエア、エアロカウル、軽量セルなどを与えた野心作で、扱いやすい上に凄まじく速い。SPのみの設定。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事([連載]青春名車オールスターズ)
ホンダの“R”だ! 可変バルブだ‼ 1980年代に入ると、市販車400ccをベースにしたTT-F3やSS400といった敷居の低いプロダクションレースの人気が高まってきた。ベース車として空冷直4のCBX[…]
ナナハン並みの極太リヤタイヤに見惚れた〈カワサキ GPZ400R〉 レーサーレプリカブーム真っ只中の1985年。技術の進化に伴い、各社はレースで培ったテクノロジーをフィードバックさせたモデルを多く打ち[…]
ヤマハXJ400:45馬力を快適サスペンションが支える カワサキのFXで火ぶたが切られた400cc4気筒ウォーズに、2番目に参入したのはヤマハだった。FXに遅れること約1年、1980年6月に発売された[…]
ヤマハFZR400:極太アルミフレームがレーサーの趣 ライバルがアルミフレームで先鋭化する中、ついにヤマハもFZの発展進化形をリリースする。 1986年5月に発売されたFZRは、前年に発売されたFZ7[…]
スズキ バンディット400:GSX-Rのエンジン流用ネイキッド 59psというクラス最強のパワーを持ち、1984年に華々しく登場したGSX-R。 レーシーに設定されたこのマシンの心臓部の実用域を強化し[…]
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
モンキーを中心に4ミニが560台超も集まる 新緑の香りが心地よく残る東京サマーランドの特設会場。今年もこの場所に、日本全国から規格外の情熱を持ったミニバイクたちが集結した。熱いモンキー愛を持つオーナー[…]
ホンダNSR50が、12インチの景色を変えた 前後輪12インチの50ccロードスポーツバイクといえば、ホンダ「NSR50」「NSR80」を思い浮かべるバイクファンは多いことでしょう。それというのも、こ[…]
ホンダの“R”だ! 可変バルブだ‼ 1980年代に入ると、市販車400ccをベースにしたTT-F3やSS400といった敷居の低いプロダクションレースの人気が高まってきた。ベース車として空冷直4のCBX[…]
世界を熱狂させた「キング」の象徴 インターカラー(スピードブロック)の歴史を語るうえで、絶対に外せないのが「キング」ことケニー・ロバーツの存在である。1978年から1980年にかけて、ロードレース世界[…]
レプリカブームの始祖、RZ250/350誕生 ヤマハは1950年代の創業以来、2ストローク専業メーカーとして名を馳せていたが、1970年代に入ると4ストローク車の台頭や世界的な排出ガス規制の波に直面し[…]
人気記事ランキング(全体)
乗っていてワクワクする相棒を求める気持ち 年齢とともに車の運転が不安になり、免許返納を考える。だが、いざ代わりの移動手段を探すと「いかにも」なデザインの乗り物ばかり。ただ近所のスーパーへ行ければいい、[…]
「ちょうどいい」がもたらす自由。完全新設計の並列2気筒 BMWの「GS」ファミリーはアドベンチャーバイクの最高峰として君臨しているが、その大柄な車体に尻込みしてしまうライダーも少なくない。そんなジレン[…]
シンプルだが飽きのこないデザイン。転倒の際の車両の保護も ライダーにとってかゆところに手が届くような、幅広いバイク関連用品を開発・販売するデイトナ。同社がリリースするバイク用カスタムパーツ「アルミビレ[…]
大衆車だが、フィアットの本気が感じられるモデル フィアット131のデビューは1974年のトリノ・モーターショー。スチール製モノコックボディをスリーボックス設計とし、縦置きフロントエンジン、後輪駆動レイ[…]
漆黒と真紅が織りなす、ストリートでの圧倒的な存在感 ドゥカティの単気筒ラインアップを完成形へと導くモデルとしてこのほど登場した「Nera(ネラ)」。イタリア語で「黒」を意味するその名の通り、デザイン全[…]
最新の投稿記事(全体)
モンキーを中心に4ミニが560台超も集まる 新緑の香りが心地よく残る東京サマーランドの特設会場。今年もこの場所に、日本全国から規格外の情熱を持ったミニバイクたちが集結した。熱いモンキー愛を持つオーナー[…]
取るべくして取った、最高峰クラスの初表彰台 ヨーロッパラウンドに入り、MotoGPのシーズンが加速している。ほぼ毎週のようにレースが開催されるので、キャッチアップも大変だ(笑)。 波乱の第6戦カタルニ[…]
安心・安全なツーリングに役立つ最新式アイテム 風を切って走るのが心地よい、ツーリングに最適な季節がやってきた。お気に入りの愛車で遠出をする計画を立てているライダーも多いはずだ。しかし、見知らぬ土地の道[…]
ツーリング仕様の「後付け感」や「ゴチャゴチャ感」を美しく解決 スクーターに快適性を求めてあれこれパーツを追加すると、ハンドル周りがゴチャつきがち。スマホホルダーにUSB電源、そして今やツーリングの必須[…]
操作性を重視したストレッチ素材とプロテクターのバランス バイク用グローブを選ぶ際、プロテクターの存在感が強すぎると手元の操作性が犠牲になることがある。しかし、このデイトナ製「ストレッチフィットグローブ[…]
- 1
- 2

![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092-01_RR-768x512.jpg?v=1677821355)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_06-768x512.jpg?v=1677820930)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_02-768x512.jpg?v=1677821026)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_05-1-768x512.jpg?v=1677820800)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_04-768x512.jpg?v=1677820990)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_07-768x447.jpg?v=1677823826)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/092_08-768x512.jpg?v=1677823792)
![スズキ RGV250Γ|[’88-]スズキ RGV250Γ:レプリカブームが放つ最後の光芒【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/03/093_09-768x512.jpg?v=1677823786)






























