ホンダは欧州で、新型アドベンチャーモデルの「XL750トランザルプ(XL750 TRANSALP)」を発表した。“アルプス越え”を語源とするオールラウンドツアラーの復活だ!
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:Honda Europe
ツーリングライダーに愛されたビッグネームが再び!
ホンダは欧州イタリアで開催中のEICMA2022にて、新型アドベンチャーモデル「XL750トランザルプ(XL750 TRANSALP)」を発表した。以前に撮影されたスパイショットそのままの出で立ちで、前21/後18インチの本格的なオフロード寄りのホイールサイズを採用している。
車名の由来は「Trans+Alpen」で、つづら折れの荒れた道を走ってアルプスの山を越えるというコンセプトをあらわしたもの。日本でもかつては400/600が販売されていたが、現在までに欧州も含めカタログから車名が消えていた。その復活となる新生トランザルプは、先日欧州で発表された「CB750ホーネット」と共通の完全新設計の755cc・270度クランク並列2気筒エンジンを搭載し、常用域の扱いやすさと高回転域のパワフルさを両立する。
CRF1100Lアフリカツインなどで定評のあるユニカム方式の動弁系を採用しており、ダウンドラフト吸気や車体左右に配置した新採用のヴォーテックスエアフローダクト(渦ダクト)により低中速域の吸入効率を向上。スロットルバイワイヤを採用し、スポーツ/スタンダード/レイン/グラベルおよびユーザーセッティングと5つのライディングモードを備える。これはパワーモードやホンダセレクタブルトルクコントロール(トラコンに相当)、ABS、エンジンブレーキのレベルを切り替えられる統合して切り替えられるものだ。このほか、アシスト&スリッパークラッチにより、レバー操作力は一般的なものよりも30%低減されている。
フレームは軽量なスチール製ダイヤモンドタイプで、フロントにはφ43mmSFF-CA倒立フロントフォーク(ストローク200mm)を新たに採用。リヤにはプロリンクサスペンションとハイブリッド構造のアルミスイングアームを装備する。
5インチTFTカラーメーターを搭載し、AndroidおよびiOSに対応したホンダスマートフォンボイスコントロールシステム(HSVCS)、オートウインカーキャンセルやエマージェンシーストップシグナルといった便利な装備が揃う。
クイックシフターやローシートもオプションとして用意されるほか、欧州ではアーバン/ツーリング/アドベンチャー/ラリー/コンフォートの5つのアクセサリーパックもラインナップされるようだ。
欧州だけでなく、日本国内のホンダの公式リリースで「日本での販売を予定」と明言されており、時期はわからないものの近日中の続報が期待できそうだ。
HONDA XL750 TRANSALP[2023 EU model]
主要諸元■全長2325 全幅838 全高1450 軸距1560 最低地上高210 シート高850(各mm) 車重208kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 755cc 91.8ps/9500rpm 7.65kg-m/7250rpm 変速機6段 燃料タンク容量16.9L■キャスター27°/トレール111mm ブレーキF=φ310mmダブルディスク+2ポットキャリパー R=φ256mmディスク+1ポットキャリパー■タイヤサイズF=90/90-21 R=150/70R18 ※諸元は欧州仕様
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