
サスペンションを調整すると「乗りやすくなる」と聞いて、リヤのプリロードを緩めたり、伸び側減衰力を弱くしたりと試しています。私はそれで十分ですが、ベテランたちは、「車体の姿勢を決めるため……」といった、難しい話をしていました。たとえば……MotoGPなどのレースにおけるセッティングとは、何をしているのでしょう? 無数にあるさまざまなコーナーのすべてに合うように調整しているのですか?
A.レースと一般公道では方向性が異なります
レースのように、同じコーナーを繰り返し攻めてよりハイペースで走るためにサスペンションを調整していくのと、一般公道で様々な状況に対して乗りやすく調整するのとでは、求めるものが違います。
サーキットはコースによって高速コーナーがあったり、ヘアピンが続いたりと様々です。そこでタイムを詰めていくには、たとえば高速コーナーが勝負ドコロだとすると、トラクションが効率良く作用する位置にリヤサスペンションを設定します。
こうした高速のコーナーでリヤサスがあまり深く沈んでしまうと、開けた瞬間の路面へタイヤを押し付ける応力が機能しにくいからです。逆に高速コーナーのトラクションは犠牲にしても、低中速コーナーのグリップのきっかけを優先する場合もあります。
さらにコースにアップダウンがあったり、連続するコーナーの切り返しで圧縮されたリヤサスが素早く伸びて路面追従したほうが、曲がるきっかけを失わずさらに攻められると考える場合もあり得るのです。
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