ホンダ「ハイネスCB350(日本名GB350)」やロイヤルエンフィールド「クラシック350」の登場で活況のインド産トラディショナルバイクに、またひとつ新顔が登場した。チェコにルーツを持つJAWAと兄弟にあたる「イェズディ(YEZDI)」だ。水冷DOHC単気筒エンジンを搭載するアドベンチャー、スクランブラー、ロードスターの3機種を一挙に投入する。
チェコ発祥のJAWA(ヤワ)
インド市場に古豪ブランドが復活する。その名も「イェズディ(YEZDI)」は、1960年代にチェコから渡来しライセンス生産されていたブランド「JAWA(ヤワ)」が1970年代に名を変えたもので、実質的にはJAWAそのものとして1996年まで生産されていたという。我々日本人には全くといっていいほど馴染みがないブランド名だが、ヤワについてはチェコ産のバイクが日本に輸入されていた時期もあったことから、ベテランにはその名を知るライダーも少なくないんじゃだろうか。……いや、そうでもないか。
ヤワはチェコで紆余曲折ありながらも生きながらえてきたが、インドではマヒンドラ社の手によりネオクラシックの新顔として数年前に復活を遂げている(JAWAブランドはライセンス)。エンジンは水冷DOHCの単気筒を搭載し、クラシック・ヤワをリスペクトしたデザインの「JAWA」や、モダンクラシック/カフェレーサースタイルの「Forty Two(42)」、さらにボバースタイルの「Perak」をラインナップし、2021年には欧州にも一部機種のデリバリーが始まった。欧州では、国によって異なるかもしれないが、チェコ産のヤワとインド産のヤワが併売されている模様だ。
YEZDI(イェズディ)は26年ぶりの復活
そんなヤワの次にマヒンドラ社が目を付けたのは、インドで20世紀末近くまで存在していたイェズディだった。インド本国ではティーザーが繰り返され、正式発表されたのは2022年1月13日だ。
エンジンはJAWAのPerakと同じ334cc版の水冷単気筒を搭載し、サスペンションとともにロードスター、スクランブラー、アドベンチャーの3車にそれぞれ専用のセッティングが施されている。
ホイールについても各車に専用サイズを採用。ハーレー・スポーツスターなどを彷彿とさせるスタイリングのロードスターは前18/後17インチ、スクランブラーは前19/後17インチ、そしてアドベンチャーは走破性重視の前21/後17インチだ。
フレームもヤワと同様にチューブラースチールのダブルクレードルタイプ。サスペンションストロークは機種ごとに異なるが、ディスクブレーキは前320mm/後240mmで共通だ。ABSは2チャンネルを採用する。
ヤワもイェズディも日本に入ってくる見込みは今のところ全くないが、もし輸入されるならホンダGB350やロイヤルエンフィールド ヒマラヤ/メテオ350/クラシック350(2022年に発売見込み)らのライバルとして面白い存在になりそうだ。どこか有力なショップさん、ご検討はいかがでしょうか?
【動画】Yezdi – Not For The Saint Hearted
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