MotoGPには影の功労者が数多く存在する。テストライダーも、チャンピオンシップという舞台の主役であるMotoGPライダーを支える役割の一つだ。そんな彼ら、テストライダーについて触れていきたい。
●文:ライドハイ(伊藤英里) ●写真:Honda、MotoGP.com
KTMの躍進にペドロサの貢献があったように……
ひとたびテストライダーに就任すれば、彼らはめったにメディアの前に姿を現さない。
MotoGPにシーズンを通して参戦するレギュラーライダーに比べれば、真正面からスポットライトを浴びることは少なくなる。
もちろん、2020年にヤマハのテストライダーだったホルヘ・ロレンソや、現KTMテストライダーのダニ・ペドロサのようなビッグネームがワイルドカード参戦すれば、注目を集める(集めた)かもしれない。結局のところロレンソはその機会のないままテストライダーの任を降りてしまったし、ペドロサはワイルドカード参戦についての可能性を否定し続けているので、想像の範囲内ではあるが。
さて、今回テストライダーについて触れたいと思ったのは、彼らの担う役割の大きさが、ここ最近のMotoGPにわかりやすく現れているように感じたからだ。
2020年シーズン、KTMが3勝と5度の3位表彰台を獲得した背景には、ペドロサの貢献があったと言われる。今季序盤のKTMは少し苦戦しているが、ポル・エスパルガロは離脱しているし、前年に優勝を飾ったブラッド・ビンダー、ミゲール・オリベイラともに、2020年シーズンにも成績のアップダウンはあった。体勢が変わり、さらにすべてのサーキットで安定した成績を残すことは、そう簡単ではないのだろう。
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