【テスター:大屋雄一】テスター歴はおよそ四半世紀で、試したバイク用品は優に4ケタを超えるモーターサイクルジャーナリスト。好きが高じて19年にワークマンの公式アンバサダーに就任した。
イージス ライダースレインジャケット:優れた立体裁断。雨もしのげる本格派だ
5月上旬から各店舗に流通し始めたカタログには未掲載の商品、それがイージスの「ライダースレインジャケット」だ。デザインはシングルライダース風で、後ろ身頃の裾を長くしたり、前合わせのファスナーを斜めにレイアウトするなど、かなり本格的だ。表地は合成皮革とポリエステルの組み合わせで、後者はディアライトという撥水性を併せ持つ透湿防水生地だ。見た目はスリムだが、袖を絶妙にカーブさせるなど立体裁断が適切なので窮屈感はなし。さらに、表地は合皮も含めて防水生地。風も一切通さず、肌寒い時期には非常に快適だ。注目の防水性については小雨程度しか試せていないが、浸水は確認できず。大雨なら低めの襟から雨が入り込みそうだが、そこは工夫次第でしのげそうだ。各部にはリフレクターも装備されており、かなり人気が出そうなジャケットだ。
こんな人におすすめ
・春夏向けのテキスタイルジャケットが欲しい
・本格的なレインジャケットを持ち運ぶのが億劫
イージス デニミー ストレッチレインパンツ:雨だけでなく肌寒さをしのぐオーバーパンツとしても活躍
製品名の「デニミー」とは、生地の見た目がデニム風という理由から名付けられた。耐水圧1万5000mm/透湿度5000g/㎡/24hという高スペックな300Dのポリエステル生地は、伸び率110%というストレッチ性も併せ持つ。私は’20シーズンから穿いているが、これまでに浸水は一切なし。やや深めの股上やフラップ式の前立て、ヒップの二重構造&水抜き穴など、過剰とも言える防水設計が功を奏しているのは間違いない。
このデニミー、生地が厚手なので携行サイズはやや大きめだが、メッシュパンツの上に穿いて肌寒さをしのいだり、そのまま穿き続けてもデニムパンツ風なので違和感がないなど、一般的なレインパンツよりも使える幅が広いように感じる。加えて、膝のメッシュプロテクターや右ふくらはぎのリフレクターなど、安全性に対する配慮も高いのがポイントだ。
こんな人におすすめ
・丈夫な生地のレインパンツで不安なく走りたい
・雨が止んでもそのまま走れるデザインが欲しい
イージス 3レイヤー透湿レインスーツ バイカーズ:大人気のレインスーツにデニム風の新仕様!
’19年の春夏シーズン、高機能な3レイヤー生地を採用しながら5800円という低価格で登場。長らく品薄状態が続いたほどライダーの間で人気を集めたのが、イージスの3レイヤー透湿レインスーツバイカーズだ。3シーズン目を迎えた’21年、レギュラーカラーのBR002を継続しつつ、デニム風オックス生地を採用した新仕様を追加した。ポイントは、やや厚手の生地でありながら、透湿度がレギュラーカラーの2000gに対して3000g/m2/24hと、1.5倍も上がっていることだ。私は現行モデルを3シーズン酷使してきたが、浸水らしい浸水は一度もなし。そして、このネイビーも基本仕様は共通であり、小雨程度しか試せなかったが全く問題なかった。生地が厚い分だけ収納サイズはひと回り大きくなるが、この着心地には安心感がある。これで価格が同じなのは驚きしかない。
こんな人におすすめ
・3レイヤー透湿防水生地のポテンシャルを試してみたい
・浸水で泣かされるのはイヤ。末長く使えるカッパが欲しい
アイスアシスト 遮熱ダブルメッシュアクティブクロスベスト:日中なのに被視認性は強烈。遮熱効果による涼しさも
作業服を再定義するというコンセプトの下、ワークマンが新たに提案するプロダクトのひとつとして登場したこのクロスベスト。路上での被視認性を高められるハイビズイエローがあることから試してみたのだが、これが想像以上の秀作だった。カメラマンが露出設定に困るほどの明るさがあり、薄暮時でもその印象は変わらない。そして、不思議と暑さを感じにくいので下げ札を確認したところ、本体生地には光を反射する遮熱糸が使われており、衣服内の温度上昇を抑えるという。加えて、身頃の両サイドと後ろ身頃のほぼ半分にダブルメッシュが使われており、通気性は良好だ。背当ての冷却剤入れポケットにはプライムアイスという接触冷感素材が使われていたり、さまざまなサイズのポケットを備えるなど、多くの機能が詰め込まれている。限定生産なのでお早めに。
こんな人におすすめ
・ハイビズによる被視認性アップに興味がある
・手持ちのジャケットに収納力をプラスしたい
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