レーサー岡崎静夏がじっくり乗ってみました!

岡崎静夏のホンダCBR600RR試乗インプレ【扱いやすい超高性能が乗り手の技量を高める】


●文:高橋剛 ●写真:楠堂亜希 ●取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン 茂原ツインサーキット

岡崎静夏×ホンダCBR600RR
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【岡崎静夏】チャーミングな笑顔でも、中身はスパルタンな”バイクフリーク”。’09~’10年のMFJレディースロードレースで2年連続王者に。全日本はGP-MONOを経て’12年からJ-GP3に参戦中。TwitterFacebookInstagramYouTube

CBR600RR ディテールを徹底解説

【高回転化を果たしながらも日常域の扱いやすさを向上】カムシャフト/バルブスプリング/クランクシャフトなどムービングパーツを材質から見直し。吸気ポート形状の見直しやスロットルボディのボア大径化などにより、パワーアップと最高出力発生回転数の向上を達成。扱いやすさも高めた。

【後輪の浮き上がりを防ぎ旋回中の制動も安定感向上】ABSはIMUからの情報をもとに制御をひときわ緻密化。ハードブレーキング時にも後輪の浮き上がりを防ぐリヤリフト抑制制御を備えているほか、旋回中のブレーキングでもバンク角に応じてブレーキ圧を制御。車体姿勢を乱しにくい。

【フロントサスペンション】ショーワ製のビッグピストンフォークを採用。初期からよく動いてくれて接地感が得やすく、寒くても安心して走れました。減衰力は伸/圧ともにトップキャップでかんたんに調整できます。イニシャルは下部のアジャスターで調整します。

【電子制御ステアリングダンパー】専用設計のコンパクトな電子制御式ステアリングダンパーは継続して採用されている。取り回しの軽さと走りの安定性を両立する装備だ。

【パワーセレクター】新型はスロットルバイワイヤを採用。パワーセレクター/セレクタブルトルクコントロール(トラクションコントロール)も装備し、エンジンブレーキも調整可能だ。

【スイングアーム&リヤサスペンション】スイングアームは板厚などを変更しながら全体の剛性バランスが見直されている。従来モデルから150g軽量化されており運動性能が向上。新型もユニットプロリンクサスペンションを踏襲した。

【モトGPマシン譲りの空力性能カウルデザインは全面見直し】走行抵抗軽減と防風性能向上を両立すべく、カウルデザインを全面見直し。ライダーのヘルメット位置を下げての前面投影面積を減少し、ミドル/ロアカウルの空気の流れをマネジメントして空気抵抗低減や冷却効率の最大化などを果たした。

【カウル&ウイングレット】レースイメージを高めるウイングレットが装備された。 これはカッコいい! カウルも全面的に見直されていて空力特性がアップしている。見た目もスタイリッシュになった。

【フルカラーメーター】1000ccスーパースポーツでは当たり前の装備になったフルカラーTFT液晶メーターを600ccにも採用。とても見やすく、情報量も豊富だ。

【LEDヘッドライト】シャープな光で軽量コンパクトなLEDヘッドライト採用。新型は両側点灯タイプになった。

【LEDウインカー】ウインカーは前後ともLED化。前後トータルで従来モデルより320gも軽量化したそう。

【燃料キャップ】給油するたびに便利さを実感するヒンジタイプのフューエルリッド。日常利用にも十分な配慮だ。

【クイックシフター】試乗車にはオプションのクイックシフターが装着されていた。アップ/ダウンとも作動性は非常に良好で、街乗りでも便利に使えた。

【ステップ】ステップとヒールガードは従来型と同じ。ステップバーは左右とも肉抜きにより軽量化に貢献している。

【センターアップマフラー】「ロクダボ」の象徴、センターアップマフラーは継続。エキゾーストパイプは徹底見直しを受けている。

【ヘルメットホルダー】まさかのヘルメットホルダーを装備! こういう配慮がホンダらしい。

【車載工具】しっかり車載工具も備える。リヤイニシャルを変更するフックレンチも入っている。

【取り回し】岡崎「車重自体は軽いんですが、ハンドル位置が低いことと切れ角が少ないことで、ちょっと苦労」

ホンダCBR600RR ステップ
ホンダCBR600RR センターアップマフラー

【SHIZUKAお気に入りポイント】岡崎「”ロクダボ”と言えばコレ! センターアップマフラーの継続はすごくうれしい! そしてニーグリップしやくなるステップの角度。きっと小山知良さんの意思が入ってます」 [写真タップで拡大]

CBR600RR:SHIZUKAの評価

  1. スタイリング:いかにも「CBR600RR」というイメージをちゃんと残しながら、各部は洗練されてます。ウイングレットが結構かわいい。
  2. スポーツ性:街中も意外と乗りやすいけど、やはりスポーツライディングのためにあるバイクです。高速サーキットも楽しそう。
  3. ツーリング:正直、普通にツーリングしたいと思えるバイクです(笑)。ただ、攻めたくなってしまう気持ちを抑えるのが大変。
  4. 街乗り:タンクが短くてポジションがコンパクトだし、つま先立ちでも足は着くし、低速域でも扱いやすいからアリです!
  5. コストパフォーマンス:最新の電子制御が盛りだくさんになって、これだけのパフォーマンスを発揮するのに160万円は、ズバリ安いっ!

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