SUVテイストを重視つつ、オンロードも得意なアドベンチャークラスは、欧州勢ではミドルが多数登場。BMWではF900XRがデビューした。〈ラインナップ〉BMW R1250GS/アドベンチャー|S1000XR|F900XR|F850GS/アドベンチャー|F750GS
●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹
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R1250GS/アドベンチャー:絶大な支持を集め続けるベンチマーク的存在
アドベンチャーカテゴリーにおける基準となり続けてきたのが、BMWのGSシリーズ。その頂点となるリッタークラスモデルは、先代1200から’19年型で排気量が84cc拡大された1250に刷新。伝統のボクサーツインエンジンには、吸気バルブのタイミングとリフト量が可変するシフトカム機構も備える。前後サスは、セミアクティブタイプのダイナミックESA。フルカラーメーターやクイックシフターも搭載する。「アドベンチャー」は冒険性能を高めた仕様だ。

【BMWR1250GS Adventure】■水冷4スト水平対向2気筒DOHC4バルブ 1254cc 136ps/7750rpm 14.5kg-m/6250rpm ■217kg シート高820/840mm 30L ■タイヤF=120/70R19 R=170/60R17 ●価格:271万8000円~ [写真タップで拡大]
S1000XR:現行RRベースにアップデート
スーパースポーツのS1000RRを、ストロークが長い前後サスや専用外装の採用などでオンロード向きのスポーツツーリングアドベンチャーに仕立てたモデル。’20年型は、最新RRベースにモデルチェンジ。バルブ可変機構のシフトカムテクノロジーは省かれているが、スロットル操作やシフトダウンにより後輪がスリップするのを抑止する新開発のMSRを搭載するなど、電子制御はさらに充実。メーターは6.5インチTFTパネルだ。

【BMW S1000XR】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 999cc 165ps/11000rpm 11.6kg-m/9250rpm ■226kg シート高840mm 20L ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●国内発売未定 ※欧州仕様 [写真タップで拡大]
F900XR:GSよりもパワフルな並列2気筒
ネイキッドスポーツのF800Rが、’20年型で現行F850GS用のボアを2mm拡大して853→895cc化されたエンジンを使うF900Rに刷新されたのに合わせて、新規導入されるのがF900XRだ。1000の手法と同じく、前後17インチホイールのまま前後サスペンションストロークを伸長して、ロングスクリーン付きのカウリングなどでクロスオーバー化している。

【BMW F900XR】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 895cc 105ps 9.8kg-m ■219kg シート高825mm 15.5L ●価格:114万8000円~ [写真タップで拡大]
F850GS/アドベンチャー:オフロードを強く意識した構成
’18年型で新登場したF850GSは、先代800からエンジンの仕様が大きく変更され、360度ではなく270度クランクに。フレームはスチール製ブリッジタイプとなった。ベース、スタンダード、プレミアムラインで装備内容が大きく異なる。アドベンチャーは、燃料タンク容量が15→23Lに拡大され、大型のスクリーンやリヤキャリヤ、エンジンガードやハンドガードを装備する。

【BMW F850GS Adventure】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 853cc 95ps 9.3kg-m ■256kg シート高875mm 23L ●価格:172万円~ [写真タップで拡大]
F750GS:排気量は850と同一だがよりフレンドリーに
車体の根幹は850と共通ながら、仕様専用化でオンロードアドベンチャーに仕上げられている。エンジン出力はマイルド。前後21/17インチスポークホイールを履く850に対して、750は19/17インチのアルミキャストタイプとなる。フロントフォークは正立式で、外装類も専用化されている。
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