待ちわびた”ガチなホンダ”が、「CBR1000RR-R」という最高のカタチで戻ってきた。その本気度を測るべく、ヤングマシン編集部では国内最速のフルテストを敢行。メーカー発表の最高出力値はエンジンのクランク軸での数値とされ、実際に後輪に伝わる出力は、駆動系ロスなどで下回ることがほとんど。RR-Rの公称値は217.6psだが、パワーチェックの結果はいかに…。
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BMWおそるべし! 後軸でカタログ値を発生
今回のパワーチェックは4速で計測。グラフ横軸が速度となってしまったため、同一回転での差は判別できないが、S1000RRは後輪の実測値がカタログ値と同一という驚異的な数値をマーク! やや辛めというダイノジェットのダイナモでこの数値だから、クランク軸なら230psを超える計算だ。その影に隠れてしまうものの、217.6psのRR-Rが後輪202psなのは至極真っ当で、駆動系のロス(8~10%)を考慮しても公称値どおりなのは間違いない。
上のグラフの横軸を時間に変換したものが下のグラフ。スロットルグリップを全開にし、レブリミッターが作動するまでの所要時間を示したものだ。両車とも同じ回転数から全開にしているが、S1000RRの方が素早く吹け、リミット到達時間は3秒も速い。計測を担当したEGUKEN Garageの江口氏は、「RR-Rは右手を全開にしても、特に低~中速域で電子制御のスロットルバタフライがあまり開いていない」と推察。これは高出力車を扱いやすくするための、近年ではごく一般的な手段。逆に言えばRR-Rはまだ速くなる余地がある!?
ライディングポジション比較
CBR1000RR-R:サーキットユースに完全に割り切る
シート高はS1000RRとほぼ同じだが、シート下側のフレームカバーが内腿にあたることなどから、足を真下に伸ばせない感覚。両足の指先が接地する程度の足着き性だ。実際に走らせればS1000RRより小さく感じるが、燃料タンクの横幅があるため、またがった直後は大柄なイメージを持ちやすい。シートに対してハンドルは遠くて低く、垂れ角はあるがそれほど絞られていないので、かなりの前傾姿勢を強いられる。スパルタンだ!
S1000RR:公道走行のことも考えた優しさを感じられる
足着き性に関して、両足のつま先のみが接地するという点はRR-Rと同じだが、より自然に足を真下に伸ばせる感覚。シートや燃料タンク後端からは、スリムなイメージを得やすい。トップブリッジにハンドルを一体化する独特な設計のおかげもあり、シートに対してハンドル位置はそれほど低くない。加えて、ハンドル幅がRR-Rと比べて狭く、なおかつ絞られているため、RR-Rよりもハンドルが近く感じられる。ツーリングもできそう!
その他のディテールも比較
CBR1000RR-R
S1000RR
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