’15FLSTFBオーナーのOさんと待ち合わせたのは、埼玉県のときがわ。現在の地名になったのは’06年で、以前は「玉川村」だったそう。このあたりの里山に囲まれた穏やかな雰囲気は、ハーレーでのんびりツーリングするのに最高。そう思いながら、スマホのナビで指定された場所に来た。電話で連絡があり、周囲を見渡すと、遠くで大きく手をふる彼の姿を発見。そこは庭の広い一軒家だった。
●文/写真:森下光紹 ●取材協力:ハーレーダビッドソン埼玉花園 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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散歩みたいなツーリングでもロングでも楽しい
「クルマやバイクをきちんと置けるスペースが欲しくて、家一軒買っちゃいました。まぁ中古住宅ですけどね。あはは」
笑うとまだあどけなさが残る20代の青年である。ときがわは、住みやすい環境だが土地も安く、中古物件なら手が届くという判断で、将来の我が家を購入したというのだ。
「というわけで、まだ住んでいません。乗り物は全部持ってきていますけど」
少年期からバイクフリークの彼は、すでに10台以上のバイク歴があり、クルマも大好き。つまり、典型的な乗り物好きである。小型から中型のスポーツバイクを数多く乗ってきたが、アメリカンバイクに興味を持って、教習所に通った。その時は、特別ハーレーに乗ろうという気持ちではなかったそうだ。
「教習所に置いてあったハーレーのカタログを見ていたら本物が見たくなって、つい見に行ってしまったんですよ。そしてヒロズハーレーダビッドソンに展示してあったコイツを見て、即決しちゃいました。まだ免許取ってないのに」
いわゆるひと目惚れというやつだ。黒いファットボーイロー。そのシンプルでハーレーらしいスタイルは、ストックのままで乗り続けられると思ったという。というのは、彼にとってバイクはホビー。自分で手をかけ、カスタムすることが何より楽しいという一面も持っているからだ。もちろんハーレーも多くのライダーがカスタムしていくものだが、彼はファットボーイのノーマルなシルエットに惚れ込んでしまったのである。細かいパーツは交換しても、全体のフォルムは変更しない。そして長く乗るという決断をした。
「けっこう飽き性なので、バイクはどんどん買い替えちゃう感じだったけど、このハーレーはまったく飽きないですね。長く乗ることで、どんどん愛着が深くなっていく。不思議な乗り物です」
普段は休日のツーリングに使用。ひとりでのんびり走ることが好きで、気の合った仲間と一緒の時は、見知らぬ道を開拓する探検ツーリングになると笑う。
「その先はどうなっているんだろうって思うと、行きたくなりません? バイク降りて、徒歩でどんどん先にいってしまいヤバイ!ってことも時々ありますね。そんなツーリングとか、温泉も好きだから、温泉目指すツーリングも多いかなぁ」
彼にとって、ファットボーイは完全に相棒である。バックパッカーの一人旅と、バイクのソロツーリングの違いは、相棒がいるかいないかだと思うのだ。同じく相棒を連れてくる友人との探検ツーリングは、楽しいことこの上ないのだろう。
新たに購入した一軒家をベースに、彼は今後どのようなモーターライフを送るだろうか。きっとガレージも欲しいだろうし、家族も増えるに違いない。でも探検ツーリングは、きっとやめられないだろう。
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