脳天を貫くフォーミュラサウンド、2万rpmに迫る超高回転域…。長らく途絶えていたハイメカの極致、250cc直列4気筒モデル「Ninja ZX-25R」がカワサキの手で現代に甦る。衝撃の発表が行われた2019年東京モーターショー以来、新情報がなかなか出回らない状況ではあるが、ここであらためて現時点で判明していることをまとめておこう。前稿のスタイリング編に続き、本稿では驚異的なパワーを発揮する心臓部・エンジンについて解説する。
●まとめ:沼尾宏明 ●写真:真弓悟史、鶴身健、編集部 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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パワーは驚異的。生産国は日本ではなくタイになる模様
カワサキ Ninja ZX-25Rの心臓部・直列4気筒ユニットは、往年のZXR250の焼き直しではなく完全新設計だ。詳細は未公表ながら、電子制御スロットル&FIを備え、パワーモード、現行250唯一のトラクションコントロールまで実装。
1万7000rpmからレッドゾーンを刻むDOHC16バルブエンジンは、パワーモードがF/Lの2モードであることも判明。このエンジン、関係者によれば「ZXR250の設計図面も確認はした」そうだが、シリンダー前傾角から異なる完全新設計。とはいえ超ショートストロークなのは間違いなく、ボア×ストロークはZXR後期型の49×33.1mmと同等となるはずだ。
最高出力は「250ccクラス最強」が現時点でのメーカー公式見解だが、本誌はそこを拡大解釈し、’92年までの自主規制値・45psを1ps上回る「46ps」と予測。ラム圧効果で+αは期待できるし、前述の関係者は「このエンジンは非常に素性がよく、チューニング次第でさらに上乗せできる」と語る。潜在能力は往年のZXR250をはるかに凌駕する!?
また、最高出力の発生回転数は「1万5000回転」になると予想。現行の2気筒勢はCBRの38ps/1万2500rpmが最強。直列4気筒らしい高回転&高出力に期待できそうだ。
さらに独自情報によると、ZX-25Rの生産国は日本かと思いきや「タイ」となる模様。精緻な4気筒ながら、既にカワサキはZ900などをタイで生産している実績があるため、可能という。なお400など上位機種は「今のところ」発売する予定はないだろう。
エンジンは往年のZXR250と似て非なるもの
驚異的なパワーで45ps超えは確実と思われるNinja ZX-25R。次ページでは、以前『ヤングマシン』本誌にて”理想のニーゴー4発”について語ったイナガキデザイン代表・稲垣一徳氏が再び登場し、あらためてZX-25の直列4気筒ユニットを分析する。
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