
●文/写真:モトツーリング編集部(カン吉)
荒々しい断崖を沿うように日本海の荒波を体感!
濃い群青色の海が大変美しい日本海。特に日本海沿いに長く伸びる新潟県には、素晴らしい海岸風景を堪能しながらツーリングできる絶景ロードが数多く点在する。その中でも、特に走っておきたいイチ推しがこの「越後七浦シーサイドライン」だ。
ここはWEBや雑誌といった“絶景ロード”のまとめ等には、ほぼ登場することのない、全国的にもかなりマイナーな観光道路。総延も約14kmと少々短めだ。
しかし、訪れた者の視覚と印象を一生捉えて離さない強烈なインパクトを持った絶景ロードなのだ。
日本海沿岸随一の大都市、新潟市を抜け海岸沿いを一路南下してゆくと、約30kmにわたる砂浜地帯が現れる。海水浴のメッカでもあり、シーズン中は渋滞等も起こる冗長なルートだが、突然荒々しい断崖沿いをトラバースする海岸ロードが出現する。
日本海特有の荒波が岩礁を削って造形した奇岩・怪岩の連続。路面は豪快にアップダウンをしつつ断崖を抜けるが、低い位置では海面スレスレ。このローラーコースター感抜群の道路様相も素晴らしい魅力の一つだが、最大のお楽しみがもう一つある。
それは、波。平気で路面に波が飛沫を上げて襲いかかってくるのだ。もうこれはド肝を抜かれる事間違いない。当然、危険なレベルの波浪ではないが、インパクトは抜群。旅をしに来た感満点の迫力のある道だ。
ただし、路肩が狭く、途中の停車は大変危険。駐車スポットが少ない為、降車して情景を楽しむ場所は限られているが、ただ一気に駆け抜けるだけで、十二分にその魅力を楽しむ事ができるだろう。
これぞバイク旅の特権。小粒ながら強烈な印象を味わえる、想い出に残る道だ。そう、ここにしか無い風景。そんなシーンを堪能できる、ツーリングライダーにとって想い出の原風景になるに違いない道なのだ。
日本海を遠望しつつ、アップダウンを繰り返しながら駆け抜ける。遠望する日本海はどこまでも蒼く、ライダーの旅情気分を一層盛り上げてくれる。
越後七浦を抜け、その先にある出雲崎町。近世の趣きを残す建物が林立する風光明媚な港町だ。かつては北前船の寄港地として栄え、幕府直轄の天領として賑わった。
昔ながらの線形を残した街路は、昭和を思わせる古い街並みが続く。ここは数少ない国内原油の産出地。何と日本石油(現JXエネルギー)発祥の地でもあるのだ。
【公楽園】越後七浦シーサイドラインより分岐してすぐ。燕市内の国道116号線沿いにある超怪しいドライブイン。しかし、今ではほぼ絶滅危惧種となっているコインスナックが現役なのだ。何と格安で宿泊も可能。このカオス感、マニアには堪らない!●住所:新潟県燕市熊森1283-1 ●電話:0256-97-1575
【海鮮茶屋 汐の華】長岡市の寺泊地区は魚介類の宝庫。通称「魚のアメ横」と呼ばれる海産物市場街は新鮮な魚介類が大変安くて美味い!中でもカニラーメンは地元で超名物。冷凍モノを不使用。地元産のカニが一匹丸ごと。これは至福だ。●住所:新潟県長岡市寺泊下荒町9772-27 角上新館2F ●電話:0258-75-3155
【水島新司まんがストリート】新潟市中心部には「ドカベン」や「あぶさん」等を描いた新潟市出身の漫画家、水島新司氏のキャラクター銅像が並ぶ一角がある。通称“ドカベンロード”。山田太郎の強烈なスイングは脳天痺れる一発だ(笑)!●住所:新潟県新潟市中央区古町通5番町
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ツーリング)
ツーリングの目的地としても楽しめる「日本の峠」たち ツーリングの醍醐味にはいろいろあるが、バイクならではの「五感で感じる風景」や「季節の移ろい」を楽しむことも大きな魅力。 山/海/川/田園風景など、走[…]
空気圧のチェック。「適正圧」には意味がある タイヤの空気圧管理、ちゃんとやってますか? この「ちゃんと」管理ってとこに、実は落とし穴があるんですよね~。たとえば、空気圧が低いとグリップ力が低下したり、[…]
「ETC専用化等のロードマップ」の現状 2020年に国土交通省が発表した「ETC専用化等のロードマップ」。その名の通り、高速道路の料金所をETC専用化にするための計画書だ。これによると、ETC専用化は[…]
房総半島の意外な魅力「素掘りトンネル」 東京から小一時間で行けるのに意外と秘境感あふれる千葉・房総半島。ここには味わい深い素掘りのトンネルが多数存在する。そんな異次元空間を求めて、半日だけショートツー[…]
2年に一度、世界各国から勝ちぬいたGSライダーが競う祭典への道 BMWモトラッドは、「インターナショナルGSトロフィー2026」に出場する日本代表選手を決定する国内選考会を2025年10月11日(土)[…]
最新の関連記事(モトツーリング)
チェリーパークラインはピストン路 信州とは長野県のことである。古来より信濃国であった同地は、国を表す州の字を用い信州と呼ばれるようになった(他に甲州や武州などあり)。信州と言うと絶景道のビーナスライン[…]
まるで極楽浄土に迷い込んだような景色 例年は、9月ごろが見頃の埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華。2024年は暑さが長引いたせいか、10月前半が見頃とのことで、さっそく、日高市に向けてツーリングに出かけた[…]
市内の対象各店舗で割引やプレゼントが 魚沼市と福島県を結ぶ国道252号線・国道352号線は、風景の良さなどでライダーから好評価を集めている、国道だ。ほかにも、魚沼市には自然景観、グルメ、体験、温泉など[…]
2つのワイヤーシステムで足全体をホールド 足との一体感を構成し、足首まで保護してくれるハイカットシューズ。登山靴やレーシングブーツ、バスケットシューズなどに多いのも足首をしっかりホールドすることで靴の[…]
Screenshot バイクだからこそ行きやすい秘密の絶景を紹介! インバウンドが活況の中、日本の著名な絶景地はどこも混雑していて、せっかくリフレッシュしにツーリングに出かけたのに、人が多くて景色も見[…]
人気記事ランキング(全体)
ネットで注文できる1サイズ&1プライスガレージ。完成状態で運搬されてクレーンで据え置きされる サンデーメカニックなら誰もが知る工具ショップ・アストロプロダクツのホームページ上に「BIKE小屋」という商[…]
バイクライフを変えるスマートナビ「AIO-6シリーズ」 「AIO-6シリーズ」は、従来のバイク用ナビゲーションシステムが「道案内」や「車載モニター」に限定されていたのに対し、4G通信技術を搭載している[…]
昔の日本で大型輸入車に乗れるのは非常に限られた人だけ 現在の日本では様々な輸入車が当たり前のように走っているけど、昔は世界で1番厳しいとされた認証型式の取得や車検制度という高い壁があり、日本を走る外車[…]
完全に消える? それとも復活する? ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し、唯一無二[…]
バイクは性能だけじゃない。大胆に温故知新を貫いた 1馬力でも高く、0.1秒でも速く…。1980年代後半、そんな熱狂にライダーは身を焦がしていた。レースでの勝利を至上命題にしたレーサーレプリカが世に溢れ[…]
最新の投稿記事(全体)
【特集】バイク界の近未来を斬る! 時代を変えるべく、さまざまなテクノロジーや新モデルが発表されています。 しかし市販化をただじっと待っていられないっ! そこで国内4メーカーの最新潮流、さらに近未来につ[…]
スズキは、昨年のEICMAで世界初公開、大阪・東京・名古屋モーターサイクルショーで日本でも公開した新型モデル「DR-Z4S」および「DR-Z4SM」を見て、触って、跨ることができるイベント「スズキ モ[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」が欧州でマイナーチェンジ。最新YZ[…]
最後の250cc4気筒レプリカは、扱いやすい動力性能とハンドリング追求で究極を目指した! ホンダが1960年代に世界GPを制覇した原動力はマルチシリンダー(多気筒化)。125cc5気筒や250ccの6[…]
”最高”のスピードトリプルが登場 スピードトリプル1200RXは、世界限定1200台のみ生産予定。2025年1月に発表されたスピードトリプル1200RSからさらにアップデートされており、「究極のスピー[…]
- 1
- 2