![[メンテナンスDIY] ホイールの汚れがキレイに! 効果抜群のブレーキダストリムーバー〈ラスメルト〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/06/Rusmelt_01.jpg)
粉末状の塗料を静電気で付着させて高温で焼き付けることで、高強度&高耐久性塗膜を実現するパウダーコーティング。ホイール塗装に最適なパウダーコーティングのシステムや塗料を販売するカーベックには、かねてから下処理=鉄粉除去に適したケミカルに関する問い合わせが数多く寄せられていた。そうした声に応えたのが、ブレーキダストリムーバーの「ラスメルト」である。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:カーベック
ユーザーからのリクエストで開発! ホイールの鉄粉をスプレーひと吹きで溶解
バイク/クルマを問わず、ディスクブレーキでもドラムブレーキでも発生するブレーキダスト。制動時にブレーキローターやブレーキドラムが削られて生じる金属の粉末は、ホイールやボディに付着する。ブレーキダストは鋭利なため、突き刺さると落ちにくく、そこに水分が結合してサビの原因となる。
バイクの場合、市販車用ローターはステンレス製が一般的で、鋳鉄製が多いクルマ用ほど鉄粉は付着しにくく、洗車時にホイールの裏表(左右)を洗浄するのも難しくない。だがクルマ用ホイールの裏側は手が届きにくく、年月が経つほどにブレーキダストが蓄積し、通常の洗車では落ちないレベルになってしまう。
ホイールに刺さった鉄粉を除去するクリーナーケミカルは数多く販売されており、カーベックの「ラスメルト」も他の製品と同様、チオグリコール酸アンモニウムの還元力によって酸化物である鉄粉を溶解する。
ガンコートやパウダーコーティングの設備や塗料を販売するカーベックが鉄粉除去剤を扱うのは、同社製品のユーザーにホイールを取り扱う業者が多いから。下地作りに欠かせないブレーキダスト除去を効率よくできるケミカルに関する問い合わせが多く、「だったら自社で作ろう」と開発したのがこの製品だ。
RUST=“サビ”がMELT=“溶ける”を意味するラスメルトは、ブレーキダストや鉄粉に触れると紫色に変色しながら溶解する。一見すると表面がきれいな部分にスプレーしても、目に見えない鉄粉が斑点状に現れるのが驚きだ。
スタッドレスタイヤ交換時に汚れが気になるトランポのホイール汚れにもぜひ使ってみてほしい。もちろんバイクにも使用可能だ。
【ブレーキダストリムーバー ラスメルト 4L】気になる臭いを極力抑え、遅乾タイプとすることで十分な反応時間を確保。素材表面を傷つけない超微粒子コンパウンドやアルミコーティング剤により、汚れ落とし効果があり、アルミ保護被膜ができるのも特長。 ●価格:1万5950円
4L容器の中にはボールが入っているので、音がするまでよく振って中身を攪拌してからハンドスプレーに移す。製品を問わず大半の鉄粉除去剤の主成分はチオグリコール酸アンモニウムで、パーマ液のような臭いがする。
タイヤが付いた状態でも使用できるし、ボディの塗装面にスプレーしても良い(濃色車/再塗装車/塗装劣化車は異常がないことを確認してから使用すること)。
サビ汚れのひどい部分は、スプレー後にスポンジやブラシで擦ると除去効果が促進される。乾燥までに時間がかかるタイプなので、余裕を持ってブラッシングできる。
ブラシを併用しながら十分な量の水道水で洗い流す。一度の洗浄では鉄粉が残る場合、水で濡れた表面をウエスで拭いて乾かしてから再度スプレーしてみよう。
ラスメルトをスプレーしてからブラシをかけた右半分と、水をかけながらブラシで擦っただけの左半分との差は明らか。このきれいさは研磨剤成分も効いているのだろう。
バイクのブレーキローターはステンレス製だが、一般的にはその成分の60〜80%は鉄で、アルミホイールには腐食痕があるので、ラスメルトをスプレーしてみた。
スプレーした跡が紫色に変色したので、鉄粉が付着しているのは確かなようだ。使用しているブレーキパッドによってはスチール繊維が含まれている場合もある。
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