ツーリング初心者必見! 出発前にチェックしておきたいメンテナンスのポイント7選

  • [CREATOR POST]DIY道楽テツ

今年の夏は記録的な暑さな上に強烈な台風襲来がありましたが、9月になり多少の涼しさがやってきましたね。これからは、いよいよツーリングのベストシーズンが到来しそうです!

ツーリングプランを考えるだけでワクワクするこの季節、すぐにでも思い切り走りたい気持ちはよくわかります。でも、ちょっと待って。本格的に走り出す前に、いくつかの重要な車体のチェックをしておくことが大切です。

今回は、筆者の個人的な経験(←失敗談)も踏まえたチェックリストをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

タイヤ:劣化と空気圧のチェックを忘れずに

タイヤは、ライダーと路面をつなぐ唯一のパーツです。非常に重要な役割を果たしているにもかかわらず、意外とチェックを忘れがちな部分でもあります。多くのライダーは、タイヤのグリップ力には注目しますが、空気圧の管理がいかに重要かを見落としがちです。

タイヤは自然と空気が抜けるものですし、気温の変化によっても空気圧は変動します。一か月も経つと、体感できるほど、エア圧が下がることだってあります。これは、空気が抜けるだけでなく、温度変化によっても、空気圧が下がるためです。

また、劣化によるひび割れや、タイヤの中心部が減っているか、どうかのチェックが必要です。特に、ツーリング当日に焦らないためにも、早め早めのチェックを心がけましょう。しっかりと確認しておけば、ツーリング中のトラブルを、未然に防ぐことができます。

バッテリー:出発当日のバッテリー上がりは「あるある」だが!

「ツーリングに行こうと思ったら、バッテリーが上がっていて出発できなかった」というのは、ライダーなら誰しもが経験する可能性のあるトラブルです。実際、筆者の友人も「申し訳ないけど、バッテリーが上がっちゃってツーリング行けない」という状況に遭遇したことがあります。

現在主流の「MF(メンテナンスフリー)」バッテリーですが、これは「何もしなくても大丈夫」という意味ではありません。バイクに接続している限り、バッテリーは常に放電を続けています。そのため、定期的に充電しないと、性能が維持できず、いわゆる“バッテリー上がり”の状態になってしまうのです。

特に現代のバイクは、燃料ポンプやインジェクションなど多くの電装品が動作しているため、ギリギリ始動できる電圧では心もとない状況です。ツーリング先でエンジンが始動しないようなトラブルを避けるためにも、出発前には必ずフル充電しておくことが理想的です。

冷却水:涼しくなってもオーバーヒートに要注意

マシン性能がいくら進化しても、エンジントラブルの代表格である「オーバーヒート」は今も昔も変わらない問題です。その原因の中で最も多いのが、冷却水の不足です。これは、リザーバータンクの冷却水量をチェックするだけで、未然に防ぐことができます。ツーリングに出かける前に、必ず確認しておきたいポイントです。

オーバーヒートは暑い夏だけでなく、実は、秋や冬でも起こりうるトラブル。また、冷却水は一度入れれば終わりではなく、時間とともに劣化するものです。定期的な交換も心がけましょう。理想的な交換サイクルは、メーカーの推奨する年数や、走行距離に基づいて行うべきです。詳しくは、愛車の取扱説明書を参照しておきましょう。

ブレーキパッド:長距離ツーリング前に摩耗チェックを徹底

ブレーキは最も重要な保安部品です。ブレーキが十分な性能を発揮しなければ、どんなに低速でも命に関わるリスクがあります。ツーリング前には、必ずブレーキパッドのチェックを行いましょう。

ツーリングは、日常的な街乗りとは異なり、長距離を走ったり、過酷な環境でブレーキを連続使用することが多いです。そのため、まだブレーキパッドが残っていると思っていても、意外と早く摩耗が進んでしまうこともあります。

筆者の経験談ですが、2泊3日で伊豆半島をツーリングした時の事、ぐるぐると山道を走り回った結果、まだ十分残っているはずだったブレーキパッドが一気に摩耗してしまい、ベースが見えてしまう「鉄パッド」状態になってしまったことがありました。ツーリングシーズンはブレーキパッドの交換タイミング割り切るのもいいですし、不安がある場合は、事前に新品に交換しておくことが安心です。

クラッチワイヤー:トラブル予防のための事前チェックを忘れずに

筆者の経験上、ツーリング先で「まさかのトラブル」として、真っ先に挙げられるのが、クラッチワイヤーの断裂です。考えもしない場所、タイミングで起こることしばしば。筆者だけでなく、仲間たちもツーリング中に、クラッチワイヤーが切れた経験がありました。

(クラッチはしっかり切れてほしいけど、“切れる”の意味が違う!)

クラッチワイヤーが切れる前兆としては・・・

・クラッチ操作が重くなる
・クラッチを切るときにザラザラとした感覚がある
・急にクラッチの遊びが大きくなる

・・・といった症状が挙げられます。これらの兆候が現れたら、ワイヤーが切れる直前のサインです。

クラッチワイヤーは、クラッチレバーの根元で切れることがほとんどなので、クラッチ操作時にワイヤーの様子を確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。もし少しでも不安を感じたら、躊躇なく交換することをお勧めします。

ある程度経験を積んだライダーであれば、クラッチレバーなしでも走行は可能です。しかし、特にツーリング中にクラッチ操作ができない状態は非常に困難です。これは、必ずチェックしておきたい項目の一つです。

チェーン:伸びとオイルの状態を確認しておくこと

バイクを普段使いしていると、意外と気づかないのがチェーンの伸びです。

チェーンは少しずつ伸びるものですが、その変化に気づきにくく、また急に不具合が起こるわけではないため、放置されがちです。筆者もツーリング先で景色の良い場所で愛車の写真を撮ろうとした際、チェーンが予想以上に伸びていて焦った経験があります。

ツーリングでは通常よりも長距離を走るため、チェーンの摩耗も進みやすくなります。安全のために、ツーリング前にはチェーンの調整を行い、チェーンオイルをしっかり塗布しておきましょう。

ランプ切れ:自分では気づきにくいので、必ずチェック

ブレーキランプやウインカーなどのバルブ切れもチェックすべきポイント。

スピードメーター周りのインジケーターは、目に入りやすいので気づきやすいですが、テールランプなどは走行中に自分で確認することができません。そのため、バルブが切れていても、気づかないことが多いのです。

ツーリング先でバルブが切れてしまうと、交換するのが難しい場合もありますし、特に夜間走行では非常に危険です。出発前に必ず自分の目でチェックし、仲間同士でもお互いに確認し合うことが大切です。

まとめ:事前のチェックで安心ツーリング

いかがでしたでしょうか? どれも日頃から点検をしっかり行っていれば未然に防げるトラブルですが、実際には忙しくて忘れがちなポイントが多いものです。

旅先での適度なトラブルは後々良い思い出になることもありますが、その時は大きなストレスになり、他のメンバーにも迷惑をかけることになります。ツーリングを楽しむためにも、事前のチェックは忘れずに!

この記事が皆様の楽しいツーリングの助けになれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!

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