
なにかと話題に上がることも多い、白バイ警官の服装や装備。これらはなにか特殊な装備や素材だったりするのだろうか? また白バイ仕様は一般でも実現できるのだろうか? 元白バイ警官の宅島奈津子さんが解説する。
●文:宅島奈津子(ヤングマシン編集部)
白バイ隊員の主な装備
オートバイが好きな方であれば一度は、白バイの装備や白バイ隊員の制服ってどうなっているんだろうって思ったことがあるのではないかと思います。私も警察官になる前は興味津々で、走っている白バイ隊員の姿を見かけると、凝視していました。
「やっぱり白バイってかっこいいなあ」「あの箱には何が入っているんだろう」「ブーツも制服の一部で支給品なのかな、それとも自前なのかな」「腰に付けているものは重そうだな」等、自分もいつか乗ることを前提に、どんなふうになっているんだろうという気持ちで見ていました。
私自身は沖縄県警に所属していたので、「沖縄の場合は」どうだったのか、といったところがメインとなってくるかもしれませんが、白バイ隊員や白バイの装備について記述させていただこうと思います。沖縄といえば、みなさんご存知の通り、とにかく暑いんですね。
一応防寒着として黒革仕様の制服も支給されていましたが、真冬でも着用したことがありません。こういった話をすると、他の都道府県の白バイ隊員からはうらやましがられるのですが、黒革の制服を着たかった私は寒い地域で乗りたくて仕方ありませんでした。
また、暑さが厳しいため、真夏の乗車は本当にしんどかったです。顔以外は露出できないので、動くサウナ状態、切符に汗が垂れてくるのは日常茶飯事でした。当時の基本的な白バイ隊員の装備は、青色の制服に、無線機のついたヘルメット、グローブ、ブーツ、帯革でした。帯革とは腰に付けた白色の太いベルトのことですが、これに手錠と警棒が備え付けてあります。
制服のなかにプロテクターも必ず着用します。現在は、制服の上から着用するタイプのものが増えているようですが、当時はなかに着用するものが主流でした。それから、制服のポケットには警笛と警察手帳を入れて、常に携帯しています。これらに加えて、夏場以外の季節には、首にスカーフを巻いています。白色のスカーフになりますが、これも支給品です。
季節によって変わる制服
公道を走行している白バイ隊員の姿を見ると、年中同じ格好をしているように見えますが、季節によって制服が違います。考えてみたら当然のことですね。真夏と真冬に同じ服は着てられません(笑)。沖縄の場合は夏用と冬用の2種類と、先程お話したように黒色の防寒用があります。
よく見たらわかるのですが、夏は薄い青色、冬は少し濃い青色となっています。もちろん、素材も違って、夏は薄地で、冬は厚手のものとなっています。沖縄以外の都道府県警察では、合服もあるとのことです。つまり、春秋用の制服です。
赤い制服は女性隊員だけ⁉
通常の取締りやパトロールの際は、男性隊員、女性隊員関係なく、前述した青色の制服を着用しています。ですが、女性隊員が赤色の制服を着ている姿を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
あの赤色の制服はどういったときに着用するのか、疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。あれは大きなマラソン大会や駅伝の先導をするとき、特別なイベント等の際に着用することになっています。
一般のバイクも白バイ仕様にカスタムできる⁉
次に白バイの装備について、解説していきたいと思います。みなさん、白バイの総重量をご存知でしょうか。車種にもよりますが、後ろのボックスや回転灯を含めない状態で300㎏程あるので、300㎏は軽く超えています。
この白バイですが、以前はホンダやスズキの車両しか目にしませんでしたが、現在はBMW等も導入されています。普通の二輪車と違うのは、やはり警察官としての役割を果たすものの装着ではありますが、それは回転灯や速度計測器、無線機といったものになります。
どこにいるのかを知らせるためのGPSも付いているため、警察本部からはどの隊員がいまどこにいるのか、お見通しです。要するに、好きに走っていいわけではないんですね。
ではこうした仕様に一般のバイクもカスタムできるのかというと、もちろんできません。考えてもみてください。白バイそっくりの一般の車両が公道をたくさん走っていたら気が気ではないんじゃないでしょうか(笑)。
赤色の回転灯を購入することはできますが、使用に関しては、道路交通法に定めがあるため、誰もが使用できるわけではありません。回転灯の色で用途が異なります。色の違いにもきちんと意味があるので、気に留めてみるとおもしろいですよ。
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