
今年の夏も、愛車と一緒にいろんな場所へ走りに行きましたか? 気持ちよく駆け抜けたワインディング、潮風を感じた海岸沿い、そして突然の夕立や泥道…。夏の思い出が深まる一方で、バイクのドライブチェーンには、砂・塩分・泥・古くなったオイルが混ざり合った『過酷な走りの証』がびっしりとこびりついています。夏の終わりにやっておきたいのが、この汚れをスッキリ落とすチェーンのガッツリ洗浄! とはいえ、チェーン掃除ってとにかく周囲への『油の飛び散り』が気になって面倒ですよね。そこで今回は、100均(ダイソー)で手に入る素材を使って、飛び散りを完全ガードしながら思いっきり洗える便利ツールをDIYしてみたら革命的に作業が快適になったお話です!
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
皆さ~ん! 今年の夏は、どこかへ走りに行きましたか?
夏の終わりにやっておきたいのが、ドライブチェーンのガッツリ洗浄です。なぜかって? ツーリングでふだんとは違う場所を走るということは、それだけチェーンもふだんとは違う汚れ方をしているから。
高速道路をひた走り、ワインディングを駆け抜け、涼しい高原へ。かと思えば、潮風が吹きつけるシーサイドラインを走り、突然の夕立に降られ、砂利道や水たまりへ突っ込むこともあるでしょう。そうそう、今年は連休に居座った、迷惑な台風もありましたよね!
そんな目まぐるしく変わる路面と天候のなか、バイクのドライブチェーンは、日常生活とはまるで別物の過酷な環境で頑張ってくれたのです。
砂利道で巻き上げられた砂。シーサイドラインで付着した塩分。農道に舞っていた土ぼこり。さらに雨水や泥、古くなったチェーンルブなども混ざり合い、チェーンには実に多種多様な汚れがこびりついています。付着した汚れを詳しく分析したら、どんな土地を走ってきたのか分かってしまうんじゃないかと思うほどです。・・・というわけで。夏の思い出だけは胸に残して、それ以外の汚れはスッキリ洗い流してしまいましょう~!
ドライブチェーンをガッツリ洗いたい!
とはいえ、チェーン洗浄って面倒なんですよね。
チェーンに付着しているのは、油分と砂やホコリが混ざり合った強力な汚れ。ウエスで軽く拭いたぐらいではなかなか落ちてくれません。そこで使いたいのが、スプレータイプのチェーンクリーナーです。勢いよく吹きつければ、汚れを溶かしながら一気に洗い流せる・・・のですが、これがまた盛大に飛び散る!
チェーンをきれいにしているはずなのに、ホイールやスイングアーム、床や周囲の物まで汚してしまったら、汚れを落としているんだか、ただ広げているんだか分かりません。
周囲に油汚れが付くのはマジで勘弁。道路や駐車場も汚したくない。だからといって、一コマずつチマチマ掃除していたのではラチがあかない。どうにか、チェーンクリーナーを豪快に吹きつけながら、飛び散る汚れだけを受け止められないものか?
世の中には「チェンシコプレート」なる便利なアイテムもあるそうです。バイクの駆動チェーンを一コマずつ地道に掃除・注油する作業、通称「チェンシコ」を効率化し、ホイールや床への汚れの飛散を防ぐための、受け皿やカバーのような専用品です。
なるほど、これはたしかに便利そう。しかし、その形を見ていて、ふと思いついてしまいました。・・・これ、100円ショップで買えるもので代用できるんじゃないか??
100円で売ってるPPシートが良さげ!
近所のダイソーにやってきました。コレだ、これ。「PPシート」!
PP(ポリプロピレン)は、汎用プラスチックの中でもっとも比重が軽く、軽量でありながら優れた剛性と耐熱性を持つ汎用高分子材料です。また、耐薬品性として酸・アルカリ・有機溶剤・油脂類に対して高い耐性を示します。こんな便利な素材が100円ですよ。これを使わない手はないでしょう!
加工時間5分で自作チェンシコプレート
改めてPPシートの詳細をば。素材はポリプロピレン。サイズが約335mm×500mm。厚みは1ミリです。軽くて丈夫で耐油性があって、そんでもってハサミで加工できるぎりぎりの厚み。まさに工作素材にうってつけなのです。
一般的にチェンシコプレートは分割式になってるようですが、せっかく柔軟性のあるPPなので、一枚モノそのままいってみましょうか。
円形を描くのにガムテープの輪っかがちょうどよかったので、ソチラを型にして、マジックでケガキを入れて、そのケガキ線に沿ってハサミで切っていきます。
ちょっと硬いけど切れる、切れる。こういうちょっとした工作が楽しいのよね~。
ジョギリジョギリと円形を切り出して、取り付け用の切り込みを入れたら完成。すっごいシンプル。
そしてこれを・・・。スプロケットの裏にハメ込む。
「どやっ!!!?」・・・
これで「チェンシコプレート」と言い張るのもなんか気が引けますが。でも最低限必要な要件は満たしている気がするのでヨシとしましょう。
汚れた液体の「受け」として下にバットを置いて、掃除の手間を省くために古新聞を敷きます。これで、準備オッケー!
手前味噌で申し訳ないが!
切れ込みのところに念のため養生テープを貼って、いざ!チェーン洗浄テストを開始しましょう。
スプロケットに向かってチェーンクリーナーを吹き付けると・・・汚れた液体がPPシートに飛んで「すーーっ」と、優雅に流れていきます。さすがPPシート。汚れが付着する気配が微塵もないのでこれだったらしっかり機能してくれることでしょう。必要な機能が確認できたところで、ここから本格的なチェーン洗浄、入ります!
チェーンクリーナーと付属のナイロンブラシを用意してガシガシとチェーンを洗っていきます!
凄い・・・
スゴイぞ、これはっ! いつもなら飛び散りを恐れて遠慮がちに作業するところを、思いっきり洗浄できるこの快感よ。ワシワシ擦って、プシュー!プシュー!!って吹き付けてもPPシートに当たって流れ落ちるだけ。
こうなると予想はしていたものの、いざ実際に作業をやってみると、手前味噌ながら革命的じゃないかと思えるほどの快感です。ウヒャヒャ。めちゃくちゃ作業しやすい!
面白いほど汚れを落とせる
ある程度スプレーしていくと、バットの中にチェーンクリーナーが溜まってきます。コレね(↓)
これ、真っ黒に汚れておりますが。肝心の洗浄成分はまだまだ生きているのです。
てことで、これをブラシにつけてチェーンを擦ることによって、さらに汚れを落とすことが可能なのです。
ケチってるというより洗浄液の有効活用ですね。洗浄の後半はこのやり方で、まさにバイクの駆動チェーンを一コマずつ地道に掃除する「チェンシコ」そのもの。
これがね~、また楽しいんだ。丁寧に洗えば洗うほどに幸福度があがるカンジ。嘘だろう~って思う方も一度やってみるといいです。やればわかる愉しさですわ。そして最後にチェーンクリーナーで洗い流すと、この状態に。
キレイになっている・・・!
一度作れば再利用できる高コスパ
チェーンの汚れを落としただけで喜んではいけない。肝心なのはここからですね!
PPシートを取り外しまして、ホイールや周辺への汚れの飛び散りをチェック。
・・・汚れてな~い!!!
今回は実験を兼ねて、あえて1枚だけでやってみたのですが、それでも周囲への汚れの飛び散りはほとんどありませんでした。強いて言うならば、ブラシを使う際にあまり乱暴に扱ってしまうと周囲やもしくは自分に飛び散ってしまいますが、それはブラシの使い方に気をつけることでほとんど防ぐことができそうです。
そしてメリットがもうひとつ。
このPPシート改め自作チェンシコプレートは、素材がポリプロピレンゆえにチェーンクリーナーやチェーン汚れぐらいではびくともしないので、軽くウエスで拭いてあげることで汚れは簡単に落ちますし、折り曲がりにもやたら強いので、そのまま再利用が可能です。
100円ショップで買えるし加工が簡単だし使ってみて便利だし汚れがすぐ落ちるしそんでもって再利用可能なんて・・・。繰り返し手前味噌で申し訳ないですが、こいつはナイスアイディアかもしらん!?
自作チェンシコプレートは最高だった
というわけで今回は実験的にチェーン洗浄をやってみたのですが、チェーンの取り外しなしでここまで汚れを落としたのは初めてです。
控えめに言っても最高記録。チェーンだけじゃなくスプロケットもガシガシ洗うことができちゃいますからね。結果はご覧の通り。
すげーな・・・! 市販のアイテムを買うのが間違いないとは思うのですが、容易に手に入る素材なので、チェーン洗浄用のプレートを自作してみてはいかがでしょうか?
ぴったりの形にするのがちょっと難しい車種もあると思うのですが、このPPシートはなんたって100円だし。何だったら2枚買って、組み合わせる構造にしてもいいわけで。養生テープで貼り付ければ、かなりの広範囲をカバーすることも可能になると思います。
興味がある方はぜひ試してみてくださいね。この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
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