現行Z900RSオーナーの跨りインプレッションも聞いた!

カワサキ新型「Z900RSブラックボールエディション」「Z900RS SE」を実車撮影!! ディテールを解説する!

カワサキ新型「Z900RSブラックボールエディション」「Z900RS SE」を実車撮影!! ディテールを解説する!

カワサキは、ジャパンモビリティショーで2026年モデルの「Z900RS SE」「Z900RSカフェ」を世界初公開、「Z1100 SE」を日本初公開した。これらに加え、公式リリースとして「Z900RSブラックボールエディション」を発表していたが、その実車を撮影することができたのでお届けしたい。


●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:カワサキモータースジャパン

全身ブラックアウト! 国内ではスタンダード的な位置づけに

「Z900RSブラックボールエディション(Black Ball Edition)」を初生撮り! カワサキがジャパンモビリティショー2025で展示した「Z900RS SE」「Z900RS CAFE」「Z1100 SE」の3車にブラックボールエディションを加えた全4車の撮影会が開催されたので、その様子をお届けしたい。

Z900RSシリーズは2026年モデルでマイナーチェンジを受け、IMU&電子制御スロットルバルブ(ETV)の採用とそれにともなうバンク角連携ABS/トラクションコントロール、双方向クイックシフター、エレクトロニッククルーズコントロールなどを採用。

基本的なデザインは継承しながら、ハンドルバー形状とシート表皮が変更(カフェ除く)され、より小柄な方でも扱いやすいライディングポジションと吸収性を増したシートを手に入れた(カフェ除く)ほか、アナログスタイルのメーターながらスマートフォン連携「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」にも新たに対応する。

Z900RS Black Ball Edition / Z900RS SE

上級仕様であるSEは、特徴的な火の玉(ファイヤーボール)の色味をより深化させるとともにサイドカバーの『Z900RS』エンブレムの“RS”部分を赤文字に。フロントブレーキにブレンボ製φ300mmディスクとM4.32ラジアルマウントキャリパーをダブルで採用し、小径のニッシン製ラジアルポンプ式マスターシリンダーとステンレスメッシュホースで制動力とコントロール性を向上。リヤにはリモート式プリロードアジャスターを備えたオーリンズ製S46ショックを採用し、足まわりを強化している。これに合わせ、倒立フロントフォークのアウターチューブやオーリンズロゴプレートをゴールド仕上げに。また、USB Type-C 電源ソケットやGPS 対応前後2カメラドライブレコーダーを搭載するのもSEならではだ。

KAWASAKI Z900RS SE[2026 model]●価格:183万7000円 ●発売予定時期:2026年2月 ※諸元は未発表

そして今回初めて撮影できたブラックボールエディションである。こちらはスタンダード仕様(欧州でのみ発表)に準じた装備としながら全身をブラックアウト仕上げとした仕様で、メーターベゼル、ヘッドライトリム、ハンドルバー、ブレーキ&クラッチレバー、フロントフェンダーステー、ラジエーターシュラウド、ニーグリップカバー、燃料タンクキャップ、チェーン、前後ホイールにブラック仕上げを施している。

燃料タンクとシートカウルのグラフィックはSEの火の玉ツートーンの塗り分けパターンに準じながら、ラメ入りブラックと艶のあるブラックで塗り分けられ、マフラーは独自の艶消しブラックとしたエンドキャップやヒートガード、さらに表面をヘアライン仕上げとした(SEはバフ仕上げ)サイレンサーボディにより、往年の集合マフラーに交換したかのようなスタイリングを実現する。

KAWASAKI Z900RS Black Ball Edition[2026 model]●価格:152万9000円 ●発売予定時期:2026年2月※諸元は未発表

このほか、よく見ると倒立フロントフォークのトップキャップもブラック仕様に。サイドカバーのエンブレムは『900 DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT』とし、燃料タンク上面にはラメ入りブラックで『Black Ball Edition』の文字が入る。

今回の撮影車両はいずれも日本語のコーションラベルがタンク上面に貼付されており、日本仕様の正式発表が近いことを予感させる。ちなみに、日本市場における2026年モデルはブラックボールエディションが標準モデル的な位置づけになり、SEとの2本立てで販売予定だという。モビリティショー発表時のメカニカルな変更内容詳細は下記リンクへ。

シート表皮は変わっても足着きは不変!

撮影現場には現行Z900RSのオーナーだというカワサキのスタッフが居合わせてくれたので、ライディングポジションについてインプレッションを即席インタビュー(時間の都合で写真はナシ)。

まず変更点として、ハンドルバーはグリップ位置が内側に移動して幅が50mmナローに、また38mm下方に移動した。そしてシートは表皮のタックロール部分にウレタンを盛り込んだことでクッション性が向上しているが、日本仕様と同等と思われる欧州発表のローシートでシート高は従来の800mmから810mmになっている(正式には日本仕様は未発表)。

ハンドルグリップ位置の移動については、「“小柄な方がハンドルを深く切ると手が届かない”という従来型に対する数少ない不満を解消するとともに、殿様乗りだったライディングポジションがわずかにスポーティ寄りになった」とのこと。それでもZ900系のようなストリートファイターほどのアグレッシブさではないので安心だ。

気になるのは足着き性だが、「シートのクッション性が増したものの表皮がしっかりストロークしてくれるため、足着きはまったくと言っていいほど変わっていない」という。また、「シート前方の絞り込み形状などもあり、従来通りの足のおろしやすさも確保しているので安心してほしい」とのことだった。

Z900RS Black Ball Edition のディテール

燃料タンクキャップは艶消しブラック。その付近にラメ入りブラックで“Black Ball Edition”の文字が入る。

コーションラベルは日本語だ!(今回の4車ではZ1100SEのみ欧州仕様のラベルが貼付してあった)

火の玉パターンでブラックのツートーン。ラメ入りブラックのほうは写真でわずかに青みがかって見えているが、肉眼ではブラックというか濃いめのグレーに見えた。

シートカウルにも同様のツートーンを採用。サイドカバーは艶ありブラックで統一されている。

サイドカバーには『900 DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT』。

ヘッドライトリムもブラックアウトされている。

テーパードハンドルバー、倒立フロントフォークのトップキャップ、メーターベゼルなどがブラック仕上げに。

ブレーキレバーとクラッチレバーも艶消しブラック仕上げになっている。

前年モデルからエキゾーストパイプの形状が変わり、サイレンサーが延長された。ブラックボールエディションはテールピースとヒートガードが艶消しブラックになり、“あの頃の集合マフラー”っぽい雰囲気に。

なんとチェーンプレートとドリブンスプロケットまでブラック仕様にするという凝りようだ。スイングアームのブラックは元々。ホイールも切削痕なしのオールブラックだ。

待望の双方向クイックシフターを標準装備。従来はオプション設定もなし。

シート表皮はタックロール部分にウレタンを盛り込んだことでクッション性を向上。

Z900RS Black Ball Edition

Z900RS Black Ball Edition

Z900RS SE のディテール

SEはブレンボ製のディスクとM4.32ラジアルマウントキャリパーを採用。

リヤショックのオーリンズ製S46もSE専用の装備だ。

ファイヤーボールは色味が初代Z900RS(2018)よりも深みのあるものに。ブラウン部分にはラメが入っている。

コックピットもブラックボールエディションに比べて輝き多め。USB-Cソケットを標準装備する。

ドライブレコーダーを標準装備。

ドラレコのカメラは前だけでなく後ろにも。

シート下にドライブレコーダーの制御ユニットとETC2.0車載器を搭載。

サイドカバーのロゴはSEのみ『RS』が赤仕上げになっている。

Z900RS SE

Z900RSカフェはライポジ不変

Z900RSカフェについては電子制御スロットルバルブの採用など電子制御まわりに共通の変更を受けたが、ライディングポジションについては従来モデルから変更なし。今回は撮影時間枠が限られていたのでZ900RSカフェとZ1100SEは最小限の撮影カットのみです(スミマセン)。

KAWASAKI Z900RS CAFE[2026 model]●価格:154万円 ●発売予定時期:2026年2月※諸元は未発表


KAWASAKI Z1100 SE[2026 model]●価格:176万円 ●発売予定時期:2026年2月※諸元は未発表

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