
ホンダは欧州で、スポーティスクーター・フォルツァシリーズの最高峰モデル「フォルツァ750」の2026年型を発表した。DRL付きヘッドライトをはじめGTコンセプトのスタイリングや5インチTFTメーターが特徴で、一部にサスティナブル素材を使用している。
●文:ヤングマシン編集部
X-ADVの兄弟車として欧州で販売される「フォルツァ750」
ホンダは欧州でフォルツァ750(FORZA 750)の2026年モデルを発表した。主要諸元に変更はなくカラーバリエーションの一部変更でイリジウムグレーメタリックが廃止され、新たにパールグレアホワイトが追加された。継続色のマットウォームアッシュメタリックとマットバリスティックブラックメタリックと合わせ、全3色のラインナップをキープする。
前年の2025年モデルでスタイリングを一新した「フォルツァ750」は、デイタイムランニングライト=DRLにウインカーを統合した最新ヘッドライトユニットや、左右幅480mmかつ高さが120mm幅で調整可能な電動スクリーン(メモリー機能付き)、シート高790mmで足着き性が向上したシートなどが特徴。USBタイプC充電ソケットはハンドルバーに設置され、シート下にはフルフェイスヘルメットを収納可能な容量22Lのスペースを備えている。
5インチフルカラーTFTスクリーンは反射を低減した最新のもので、ホンダロードシンクを介してスマートフォンと接続可能。画面上にターンバイターンナビゲーションを表示できるほか、電話をかけたり音楽を聴いたり、天気予報の音声フィードバックを受け取ったりすることも可能だ。
HONDA FORZA 750[2026 EU model]Pearl Glare White
このほかスマートキーや、DCTと統合されたクルーズコントロール、エマージェンシーストップシグナル、自動キャンセルウインカーといった利便性を高める装備も。
燃費に優れた並列2気筒エンジンは、スロットルバイワイヤによって3つのプリセットとユーザーカスタマイズが可能なライディングモードを搭載。3段階のホンダセレクタブルトルクコントロールとエンジン出力、エンジンブレーキを統合制御する。
デュアルクラッチトランスミッション=DCTは最新のアフリカツインと同様のアップデートを受け、発進と低速走行時(10km/h未満)のレスポンスと改善。シフトスケジュールはライディングモードと連動する。また、兄弟車であるNC750X DCTやX ADVと同様に手元のレバースイッチを使って手動変速することも可能だ。
快適性と実用性を追求したフォルツァ750は、高められたGTコンセプトにより、純正アクセサリーを装着するとまるで最高峰ツアラーのゴールドウイングにも似た雰囲気になる。欧州で販売される純正アクセサリーパックは「コンフォートパック」、「スタイルパック」、「トラベルパック」、「アーバンパック」の4種が用意される。
車両価格は1万699ポンド(日本円換算約216万3000円・10/22現在)で、前年モデルから据え置きだ。
日本ではフォルツァ750の前身であるスクータースタイルの「インテグラ」が販売されていたこともあるが、フォルツァ750は旧型を含めこれまで導入されていない。今後も望みは薄いかもしれないが、GTコンセプトを強めた今ならこれを好むユーザーも……と思わないでもない?
HONDA FORZA 750[2026 EU model]
主要諸元■全長2200 全幅790 全高1480 軸距1580 シート高790(各mm) 車重235kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 745cc 58.6ps/6750rpm 7.04kg-m/4750rpm 変速機6段DCT 燃料タンク容量13.2L■タイヤサイズF=120/70R17 R=160/60R15 ※諸元は欧州仕様
HONDA FORZA 750[2026 EU model]Pearl Glare White
HONDA FORZA 750[2026 EU model]Matte Warm Ash Metallic
HONDA FORZA 750[2026 EU model]Matte Ballistic Black Metallic
フォルツァ750のディテール
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