
カワサキは欧州と北米で、649cc並列2気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「Z650 S」を発表した。併売される従来のZ650に対し、デザインやライディングポジションの変更によりスポーティさを増している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
最新Z900/Z500らに共通する3眼LEDヘッドライトやファットバーを採用してデザイン刷新
カワサキは欧州および北米で、2026年モデルとして新型車「Z650S」を発表。つい最近、欧州ではスタンダードの「Z650」も2026年モデルが発表されたばかりだが、デザインもエルゴノミクスも異なるZ650Sは、独自の「Sugomi(凄み)」デザイン哲学に「Stunning(痺れるほど素晴らしい)」「Stage(ステージ)」「Spotlight(スポットライト)」という3つの“S”にまつわる新しいアプローチをプラスした。
デザインは全体的なボディワークのボリューム感を増し、より力強い存在感を演出。新たに最新Z900などが採用する3眼LEDヘッドライトのアグレッシブなフロントフェイスを獲得し、テールライトとウインカーもLEDを採用。コンパクトでシャープなテールセクションはレイヤー構造とした。また、ラジエターカバーなど金属製アクセントパーツが外観の品質を高めている。
ライディングポジションは大きく見直され、幅が30mmワイドになったファットバーや面積拡大&約20mm高くしたライダーシートを採用したことでスポーティな前傾姿勢を実現。パッセンジャーシートも幅を20mm拡大、クッション厚を10mm追加したことで、ライダーシートとともにクッション性を高めた。
メーターは新型の4.3インチTFT(通常版Z650もTFT)を採用し、周囲の明るさに応じて輝度を自動調整する機能を搭載。背景色は周囲が暗くなると自動で白から黒へと切り替わるほか、ライダーの好みに応じて手動設定も可能だ。また、ディスプレイ表示モードは2タイプあり、バーグラフ式あるいは六角形デザインのタコメーターを選べる。
もちろんスマートフォン連携機能も備えており、カワサキの専用アプリ「Rideology the App Motorcycle」と連携することでメーターがインターフェースとして機能し、さまざまな機能拡張を実現する。
新型になった4.3インチTFTディスプレイ(従来もTFT)。
このほか、ベースモデルのZ650と同じく KTRC(カワサキトラクションコントロール)やアシスト&スリッパークラッチを標準装備。特許取得のラジエターファンカバーが熱風をライダーから下方向に逃がし、O2センサーの追加により排ガスのクリーン化を促進した。ブレーキディスクはペータルタイプから真円タイプに変更され、ABSユニットはコンチネンタル製の新型になった。
なお、詳細なスペックは未発表だが、フロントブレーキはφ300mmダブルディスク+2ポットキャリパー、リヤブレーキはφ220mmディスク+1ポットキャリパーを採用、トレリスフレームは単体重量15kg、シート高はZ650の790mmに対し約20mmプラスということがわかっている。
純正アクセサリーにはスタイルシート、20mmローダウンのエルゴフィットシート、車体色に合わせたシングルシートカウル、アップシフトを補助するクイックシフター、フロントカウルに配置するUSB-Cソケット、各種ラゲッジがラインナップされる。
欧州におけるカラーバリエーションは、Z650が白1色のみなのに対し、全3色がラインナップされる。北米ではZ650の2026年モデルが未発表(2色バリエーション)なのに対し、Z650Sは灰×黒の1色のみのラインナップだ。
なお、カワサキモータースジャパンはZ650 Sを2026年夏頃の国内導入に向けて準備を進めていくと発表した。発売日や価格等については続報を待ちたい。
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Metallic Matte Graphenesteel Gray / Metallic Flat Spark Black
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Metallic Matte Graphenesteel Gray / Metallic Flat Spark Black
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Metallic Matte Graphenesteel Gray / Metallic Flat Spark Black
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Metallic Matte Graphenesteel Gray / Metallic Flat Spark Black
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Candy Lime Green / Metallic Carbon Gray
KAWASAKI Z650 S[2026 EU model]Ebony / Metallic Carbon Gray
Z650S のディテール
※ディテール写真は北米仕様
【動画】Unveiling the new Kawasaki Z650 S
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型ネイキッド)
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転可 バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
11/1発売:カワサキ W800 カワサキが50年以上にわたり培ってきた「W」ブランドの最新進化系「W800」の2026年モデルが11月1日に発売される。この国産クラシック系の旗艦モデルは、美しいベベ[…]
11/1発売:カワサキ Z250 カワサキ「Z250」はニンジャ250と骨格を共有するこの軽二輪スーパーネイキッドは、アグレッシブな「Sugomi」デザインを継承。軽さと力強さを併せ持つ本格的スーパー[…]
Z1100とZ1100 SEの国内販売を正式発表 先に欧州で発表されたスーパーネイキッド“Zシリーズ”の長兄たるZ1100 SEがジャパンモビリティショーで日本初公開され、国内販売画正式発表された。ス[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型大型二輪 [401〜750cc])
粘り強い100mmボアビッグシングルと23Lタンク KLR650の心臓部は、水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンだ。排気量は652ccで、ボア径はなんと100mmにも達する超ビッグシングルと[…]
ラリースタイルのアドベンチャーモデル爆誕! カワサキが欧州&北米で2026年モデルとして発表した「KLE500」シリーズは、「LIFE’S A RALLY. RIDE IT.」というスローガンを体現す[…]
それぞれホイール色も異なるカラー展開 カワサキがZ650RSの2026年モデルを発表した。カラーバリエーションは2色とも新色に置き換わり、黒ボディにレッドストライプ&レッドホイールのエボニー、メタリッ[…]
本当に初速でZX-10Rを上回ると感じる加速っぷり エンジンにプラスしてモーターの力で走るハイブリッド(HV)モード、モーターのみで走るEVモード、それに加えて自動クラッチにATミッションと、現在にお[…]
ニューカラー採用、ビキニカウルの“カフェ”も新色に カワサキは北米で、アーバンクルーザー「バルカンS」および「バルカンSカフェ」の2026年モデルを発表した。流麗なスタイリングはそのままに、標準モデル[…]
人気記事ランキング(全体)
悪質な交通違反の一つ、「無免許運転」 今回は無免許運転をして捕まってしまったときに、軽微な違反とはどのような違いがあるのか紹介していきます。 ■違反内容により異なる処理無免許運転の人が違反で捕まった場[…]
6999ドルで入手したバイク「VOGER」、ハーレーよりでっかい箱で到着! タンクの中が明るいぞ! 彼女を乗せたらどこに足を置けばいいんだ? ヘッドカバーがプラスチック?! アメリカの人気YouTub[…]
充実してきた普通二輪クラスの輸入モデル この記事で取り上げるのは、日本に本格上陸を果たす注目の輸入ネオクラシックモデルばかりだ。それが、中国のVツインクルーザー「ベンダ ナポレオンボブ250」、英国老[…]
進化した単気筒TRエンジンは5%パワーアップの42psを発揮! トライアンフは、2026年モデルとして400シリーズの最新作×2を発表した。すでにインドで先行発表されていたカフェレーサースタイルの「ス[…]
バッテリーで発熱する「着るコタツ」で冬を快適に ワークマンの「ヒーターウエア」シリーズは、ウエア内に電熱ヒーターを内蔵した防寒アイテム。スイッチひとつで温まることから「着るコタツ」として人気が拡大し、[…]
最新の投稿記事(全体)
売上げ増大のためにあえて小型マシンを発売 ハーレーダビッドソンは1969年に経営難から株式を公開し、AMFという機械メーカーの傘下に入ったことがあります。ハーレー/AMF時代が1984年まで続いたこと[…]
250でもビッグバイクと同じレベルのクオリティを! ヤマハは1988年に250ccのアメリカンクルーザー、空冷60°VツインのXV250 Viragoをリリースした。 それは250ccの片側125cc[…]
航続距離はなんと362km! ヤマハは、2025春に開催された大阪モーターサイクルショーにて「オフロードカスタマイズコンセプト」なる謎のコンセプトモデルをサプライズ展示。従来型のWR155R(海外モデ[…]
〈1978年3月〉SR400[2H6]/500[2J3]:ロードスポーツの原点 1976年に発売したオフロードモデルのXT500のエンジンとフレームをベースに、トラディショナルなロードスポーツとして登[…]
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転可 バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原[…]
- 1
- 2





































































