
味わい深い空冷バーチカルツインを搭載し、名機WシリーズのDNAを今に伝えるカワサキの人気ヘリテイジモデルW800シリーズ。現行のモデル展開の基礎となった2019年モデルも、登場からすでに6年近く経つこともあり、手頃な価格の出玉も増えている。中古車としての注目度も高いので、この機会に各年式の違いをおさえて、自分に最適な一台を選んでみよう。この記事では2021年モデルについて紹介する。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:カワサキ
2021年モデル概要:シリーズ3種カラーを一新
カムシャフトの駆動にベベルギヤを用いた、美しい外観の空冷バーチカルツインエンジンを搭載。360度クランクによる鼓動感や等間隔爆発ならではの整ったエキゾーストサウンドなど、50年以上にわたってカワサキが育んできた「W」ならではの雰囲気を現代に継承しながら、ビッグバイクらしいパフォーマンスを実現しているのがW800シリーズだ。
排出ガス規制などの関係から、2017年モデルでいったん生産終了となっていたが、2019年2月にW800ストリート/W800カフェとして復活。続く10月にW800が登場した。基本的なスタイリングはそれまでのW800を踏襲しながらも、大径丸型LEDヘッドライトやアシスト&スリッパークラッチ、前後ディスクブレーキ、ETC2.0車載器キットなど、装備も現代的に一新された。
2021年モデルは2020年10月1日に発売。主要諸元や価格は2020年モデルを踏襲しつつ、カラー&グラフィックの変更が実施されていた。
ここで、バリエーションごとの違いについて振り返っておこう。無印のW800は、フロント19インチ/リヤ18インチホイールとし、リラックスしたライディングポジションを与えられているラグジュアリーモデル。往年のブリティッシュツインの雰囲気を再現し、各部にクロームメッキパーツを採用するなど質感も高いことが特長だ。2021年モデルでは、モダンなブルーを基調としたカラーとなった。
アップライトなハンドルバーとし、足着きのいいタックロールシートを採用しているのが、ストリート。前後18インチホイールはシルバーアルマイトを施したアルミリムを備えた軽量スポークホイールだ。2021年モデルでは、タンク上部にはツートンラインが引かれ、シンプルなデザインの中にポップさが表現された。
クラブマンスタイルのハンドルバーとカフェシートを組み合わせ、スポーティーに仕上げたモデルがカフェ。前後18インチはW800ストリートと同じだが、こちらはアルミリムにブラックアルマイトが施された。2021年モデルでは、シートの表皮をはじめとしたポイントごとに施されたグリーンが目を引くカラーに改められた。
KAWASAKI W800Series[2021model]SPEC & COLOR
KAWASAKI W800
主要諸元■全長2190 全幅790 全高1075 軸距1465 シート高790(各mm) 車重226kg ■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 773cc 52ps/6500rpm 6.3kg-m/4800rpm 変速機5段 燃料タンク容量15L ■タイヤサイズF=100/90-18 R=130/80-18 ●発売当時価格:110万円 ●色:青 ●発売日:2020年10月1日
【KAWASAKI W800[2021model]】メタリックオーシャンブルー
KAWASAKI W800 STREET
主要諸元■全長2135 全幅925 全高1120 軸距1465 シート高770(各mm) 車重221kg ■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 773cc 52ps/6500rpm 6.3kg-m/4800rpm 変速機5段 燃料タンク容量15L ■タイヤサイズF=100/90-18 R=130/80-18 ●発売当時価格:101万2000円 ●色:灰×黒 ●発売日:2020年10月1日
【KAWASAKI W800 STREET[2021model]】メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック
KAWASAKI W800 CAFE
主要諸元■全長2135 全幅825 全高1135 軸距1465 シート高790(各mm) 車重223kg ■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 773cc 52ps/6500rpm 6.3kg-m/4800rpm 変速機5段 燃料タンク容量15L ■タイヤサイズF=100/90-18 R=130/80-18 ●発売当時価格:113万3000円 ●色:灰×黒 ●発売日:2020年10月1日
【KAWASAKI W800 CAFE[2021model]】メタリックマットグラファイトグレー×メタリックフラットスパークブラック
KAWASAKI「W800シリーズ」最新相場情報
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