
一時は消滅が伝えられていた“CB-Fコンセプト”が復活を遂げる?! 2025年春にはお披露目と目される、ホンダの次期ヘリテイジネイキッド「CB1000」に、まさかの新情報が飛び込んできた。そのデザインがホンダ伝説の名機“CB750F”をイメージさせるものになる…というのだ!!
●CG製作:SRD(不許複製/All rights reserved)
BIG-1後継機は“エフ”スタイルで来る?!
まさかまさかの新情報だ。ホンダが開発中のヘリテイジネイキッド・仮称「CB1000」が、ホンダ往年の名車“エフ(CB750F/CB900F/CB1100F)”をイメージさせるデザインをまとうかもしれない…というのだ!
ヤングマシンが報じてきた「CB1000」は、先に欧州で発売されたCB1000ホーネットをベースとするネイキッドモデルで、新規制に対応せずまもなく殿堂入りと噂される、CB1300SF/SBの後継機として2025年春に登場する…というもの。
国内におけるライバルは、カワサキZ900RSを筆頭とするヘリテイジ系で、そのデザインについては丸目ヘッドライトは確定として、CB1300のDNAを受け継ぐBIG-1系になる…と我々は予想してきた。それがまさかの?! である。
ホンダが欧州市場の攻略を目的に開発したCB900Fと、その750cc版となるCB750F(左。写真は1981年型)は1979年に登場。DOHC4バルブのエンジンと流麗なスタイルなどで人気を得た。右は昨年のミラノショーで発表され、最近になって欧州で発売されたCB1000ホーネット。新型CB1000のベース車となる予定だ。
一度は消滅した“CB-Fコンセプト”が大復活?!
我々がCB1000のデザインをBIG-1系と予測していたのは理由がある。ホンダは2020年にエフの復活を示唆する“CB-Fコンセプト”というスタディモデルを発表しているが、この市販化が頓挫してしまったことを公式の場で、ホンダが認めているからだ。
CB-Fコンセプトは、CB1000Rをベースにエフ風の外装をまとったモデルだが、CB1000Rが高価(2020年当時で167万900円)なことなど、市販化に向けては当時から懸念点が指摘されていた。コスパも重視しているという、CB1000ホーネットにベース車を切り替えることで、復活の目が出てきた…ということだろうか。
何はともあれ、CB-Fコンセプト市販化を熱望していたヤングマシンとしては、この路線転換はスーパーウルトラ大歓迎! AMAスーパーバイクにおけるF.スペンサーの勇姿に興奮し、漫画「バリバリ伝説」で大垂水峠を攻める巨摩郡に自らを投影した、そんな世代に突き刺さるホンダ車は間違いなく、エフ。ヘリテイジ系ビッグネイキッドの購買層となる、40〜50代のライダーにとって、エフは若き日の憧れそのものなのだ。
2020年のモーターサイクルショー(実際はコロナ禍で中止)で発表すべく、ホンダが開発したCB-Fコンセプト(左)。カラーリング含めてその元ネタとなったのが、1980年代初頭にAMAスーパーバイク選手権に参戦すべくUSホンダが開発したCB750Fレーサー(右)。写真は1981年のデイトナでF.スペンサーが勝利を収めたマシン。
今年の春にはSHOEIから”巨摩郡レプリカ”が発売されて話題騒然となったのは記憶に新しい(受注期間は終了)。CB-Fの復活は…外堀も埋まった?!
「自分たちの作りたいバイクを作る」という熱意
この“CB-F復活案”は調査を継続し、改めてレポートしたいと考えているが、聞くところによるとCB1000の開発陣は“自分たちが本当に作りたいバイクを作る!”と、その熱意やモチベーションはとても高いとのこと。この言葉は「今の40代が考えるカッコよさを追求し、デザイン陣がボトムアップ提案した」という、CB-Fコンセプトの成り立ちともとても近い。
2018年に登場した現代版Z1・カワサキZ900RSが好調なセールスを続けていることをふまえれば、ホンダがヘリテイジ系ネイキッドで進むべき道は明確。もちろんBIG-1路線だって悪くないが、ホンダファンもカワサキとの真っ向勝負を望んでいるはずだ。
最後にCB1000の概要をまとめておくと、ベース車をCB1000ホーネットとすることで最高出力は150psオーバーも視野に入り、CB1300との比較では50kgレベルの軽量化も確実。さらにホーネットの欧州現地価格から類推するに、価格は130万円台もありうる?! と“速い、軽い、安い”の3拍子を実現する1台となりそう。メインマーケットは日本市場となり、生産もホンダの熊本製作所となりそうだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型大型二輪 [751〜1000cc])
「ホンダCB1000Fコンセプト」は新時代のCB像を具現化 2025年3月の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたホンダCB1000Fコンセプトは、往年の名車CB-Fを想起させつつも、新たなスタ[…]
※価格や発売時期は独自の情報に基づく本紙予想です。販売店へのお問い合わせはご遠慮ください。 ターゲットはZ900RS。プライスも真っ向勝負?! 5年前に「CB-Fコンセプト」を目にした時の歓喜は忘れら[…]
◆今回のPRO解説者:以前にはネオクラ車の解説記事もお願いしたバイクデザインのプロフェッショナル。1980年代前半に某社に入社したベテランで、オンロード系をメインに排気量の大小を問わずさまざまな機種を[…]
ネオクラシックながら”新しさ”で対抗 ヘリテージやネオクラシックと呼ばれるカテゴリーで、登場以来絶対的な人気を誇るカワサキのZ900RSシリーズ。現代スポーツネイキッドをベースに、名車Z1を絶妙にアレ[…]
随所に漂うエフっぽさ。軽さにも驚く! 思い起こせばCB-Fコンセプトから5年。本当に待ってました(笑)。実車を見て、まず思ったのは、さまざまなところにエフっぽさがあるということ。カラーを見て思わず「お[…]
人気記事ランキング(全体)
1998年登場のロングセラーモデル、ホンダCB1300シリーズの魅力とは? 今回は、私が白バイ隊員として約10年間、ホンダ CB1300に乗ってきた経験や感想を交えて、CB1300シリーズをお勧めする[…]
ストリートからワインディングまで、250レプリカをカモれるカフェレーサーを目指す! 1987年にヤマハがリリースしたSDR……それまでヤマハのスポーツバイク系ネーミング記号になかったアルファベットの組[…]
日本仕様にもニューカラー投入か 英国スズキは、マキシスクーター(日本でいうところのビッグスクーターにあたる)の「バーグマン400」にニューカラーを導入すると発表した。 深緑の『パールマットシャドウグリ[…]
カブとは違うのだよスーパーカブとはっ! みなさんご存知のとおり、スーパーカブは2014年に立体商標として登録されている。この立体商標とは、いわば“形の特許”であり、立体商標として代表的なのは「コカコー[…]
欧州で国内導入が明らかになったCL250の2025年モデル CL250の2025年モデルについて、国内導入が明かされたのは2024年11月のこと。フレームを共有するシリーズの長兄モデル「レブル500」[…]
最新の投稿記事(全体)
白バイがガス欠することはあるの!? 今回は、「白バイが警ら中にもしもガス欠になったら!?」について、お話したいと思います。結論を先に言うと、ガス欠にならないように計画を立てて給油しています。 私も10[…]
車種別専用パーツのラインナップも豊富なキジマ バイクメーカーが開発するニューモデルは、ビギナーからベテランに至る幅広いニーズに応えるべく仕様を決定しているが、それでもすべてのライダーの希望を叶えられる[…]
雨の日の滑るポイント「滑るMAXな四天王+1」 バイクが雨の日に滑る場所って、だいたい決まってます。もうわかりますよね? ライダーならみんな一度はヒヤっとしたことある、あの“定番トラップ”たちです。滑[…]
X500購入後、即サーキットへ! X500を購入して、初めて乗る場所に選んだのは筑波サーキット。目一杯、駆け抜けた! ストレートでスロットルを全開にし、はばかることなくパラレルツインが限界を迎えるまで[…]
ウエットレースで痛恨の転倒 2025年5月24日・25日に宮城県スポーツランドSUGOで開催された全日本ロードレース第2戦、SUPERBIKE in SUGO。JSB1000以外のクラスにとってはこれ[…]