
東京オートバイ協同組合(AJ東京)の野間健児前理事長(現監事)に、都内のバイク用駐輪場の環境改善活動について取材した。東京都内初となる江東区での条例改正を実現するなど、その手腕を発揮した野間氏だが、活動の実態はどのようなものだったのだろうか。
●文:ヤングマシン編集部(田中淳磨)
【東京オートバイ協同組合前理事長(現監事) 野間健児氏】’86年、「MAPRUN(町田市)」を創業し’98年には「ハーレーダビッドソン亀戸」を開店。’17年、AJ東京理事長に就任し小池都政下で二輪車利用環境改善に尽力。2月の第31回AJ東京総会において退任し監事に就任。
担当者/区議会議員の理解で進んだ整備
───区管理の自転車駐輪場に自動二輪車まで停められるように要望し、江東区で都内初の条例改正も実現されました。都/区/市議会への要望活動について教えてください。
野間:’15年、私がAJ東京の理事に復帰した時に、加盟店を回って意見交換をしたら「停める所がなくてバイクを売っちゃった」という話を非常に多く聞いたんです。中でも典型的なのが江東区で、区民施設の入口に「停められるのは50ccに限る」と書いてある。でも、実際に街を走っているのは50ccより圧倒的に125ccのほうが多い。そこで、区会議員との懇談会では事あるごとに駐車問題の解決についてお願いしてきました。
───江東区がこれだけ速く動いてくれた原動力は何ですか。
野間:区の担当者に理解がありましたし、「タイミングが良かった」と言っていました。江東区議会議員の細田いさむさん(公明党)が区議団に声をかけてくれたことも大きかったです。
───江東区の例は他の区にとってもモデルケースとなるでしょうか。
野間:板橋区/新宿区/渋谷区との会合もすべて江東区議団の方からのご紹介ですし、公明党の区議を通して意見交換をしている段階です。板橋区/江戸川区/新宿区なども自動二輪車が置けますが、中央区/墨田区/葛飾区/台東区と、原付一種すら置けない区も4つあります。
───今後は遅れている4つの区に注力していくのでしょうか。
野間:錦糸町や押上のスカイツリー周辺など、墨田区内の繁華街の自転車置き場にバイクも置けるように話を進めています。
───都議会での関心や動きはどうでしょうか。
野間:公明党は党として「(駐車問題は)国民の生活の足として大問題だ」と。’06年、蕎麦屋のカブどころか、うちの理事の店の前に置いてあるバイクにさえ放置車両確認標章が貼られました。さすがに2回も3回も貼られるのは嫌で、バイクを手放す人が増えました。小池都知事には「駐車問題は区の問題だから区議会に言ってほしい」と言われて、僕らとしても現場にいる区議に話を持っていくように方針転換をしました。それからは、都議団や区議団と話をして、公明党を主体に一体となって話を進められるようになりました。
───東京都策定の「総合的な駐車対策の在り方(※)」についてAJ東京ではどう関わっていきますか。
野間:以前、下北沢の商店街で似たような活動がありましたが、地域の加盟店が動いてくれないと組合としては動きにくい。具体的なところだと駐車禁止区間での「二輪車を除く」の補助標識設置を要望しています。また、都内の区市町村にはひとつもない附置義務条例の設置についても公明党と話しています。
───ありがとうございました。
江東区の条例改正により、亀戸駅北口第三自転車駐車場に原付二種以上のバイクも駐車可能に。駐車場で写真に納まるAJ東京の野間氏ほか、公明党の都/区議会議員、二輪業界団体関係者。
第31回AJ東京総会後の懇親会にて理事長退任の花束贈呈を受ける野間氏。
※総合的な駐車対策の在り方:人口減少/少子高齢社会/ゼロエミッション東京の実現など、近年の駐車場を取り巻く状況を踏まえつつ、東京都が策定した街づくりの視点からの駐車対策施策案。バイク/電動キックボードなどあらゆるモビリティを対象にしており、道路空間の幅広い活用やPDCAを回すためのマネジメント活動などを提案。車両の停め場として歩道(車道)の活用案も。
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